オレは原始人になりたい

10月15日 土曜日 雨

私、新聞を取っておりません。旅が多いので、その都度いちいち止めるのが面倒なのです。なので、朝日新聞に連載中の前田基行記者による『プロメテウスの罠』なる記事、まったく知りませんでした。ご存知ない方は是非、読んでください。読後、しばらくコンピュータの前から動けませんでした。うーむ。

http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/f13884af9cb768d68c404735366479dd

突然ですが、私、原始人になるために、しばし都会を離れます。夜明けと共に目覚め、たんまりと力仕事をこなし、自分で飯を作り、標高1000メートルを自分の足で駆け抜け、思考し、そして音楽に向かうためです。ネット環境が甚だ悪いため、ときどき更新が滞るかもしれませんが、悪しからず。

放射能と闘う男、ユハラ君。どーしてもガイガーカウンターを福祉施設「えんどう豆」にプレゼントするんだと。ありがとう。そして素晴らしい。撮影、相馬人M。

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オレは原始人になりたい への3件のコメント

  1. 纐纈(こうけつ)昌利 より:

    『プロメテウスの罠』取り上げて頂きありがとうございます。文中に登場する菅野みずえは、私の叔母です。自分は長年、山口さんのヘビーリスナーです。こんなところで繋がるとは感激です。私も何度か福島に応援に入りました。もどかしい想いだけが残ります。毎日かかってくる叔母からの電話に、もう少しの辛抱だ、頑張ろうぜ、と応えるしかない自分。自分に出来る事を続けていくだけだと思っています。本当に、ありがとう。

  2. まりぼう より:

    『プロメテウスの罠』読みました。本当に、政府や東電は人の命を何だと思っているのだろうと思います。小出裕章さんが、原発問題のことを「自分さえ良ければいいという考えが根底にある、差別問題だとして捉えている」と以前にインタビューで答えていたことを思い出しました。私も同感です。そして何だか悔しくて仕方がありません…。

  3. オダ より:

    2年ほど前の秋、サムズアップでスギヤマさんと河原崎さんと共に物販の手伝いをさせてもらった男です。先日の亀山でもご挨拶させていただきました。
    以下長文になってしまいました。接続状況の良いときにでもお読みいただけると幸いです。

    もう5ヶ月ほど前になりますが、5月28日に高校の同級生である友人(以下M)が急逝しました。ちょうどその一週間前の21日に、Mが「小出先生のDVD見て学習会するよーん」(原文ママ)というTwitterのダイレクトメッセージをよこしてきました。ちょうどその時僕は、彼のいるビルと路を挟んだ斜向かいのビルで仕事をしていたので、残念ながら行けない旨返事をすると「来月もやるよ」という返事が来ました。その「来月」は永遠に来ませんでした。Mは小学校の教師で、家が神社なので神職も兼ねていました。その上このような市民運動もやっていたので、知らず知らずの間に身体が摩滅していたのでしょう。死因は心筋梗塞だったと聞きます。僕は原発がMを殺したような気がしてなりません。理屈で考えればそれはおかしいのですが、少なくともMの死期を早めたとしか思えません。福島第一原発と四日市は500kmほど離れているはずなのに。冷たくなったMを見つけた彼の奥さんは、泣きながらある男に「早く来たって」と電話をしました。その男の名はKくん、マサルさんの主治医で山口さんもご存じのはずのR.Kくんでした。KくんとMは家族ぐるみの付き合いをする無二の親友でした。三浦半島の三崎から夜中に車をぶっ飛ばしてやって来たKくんはMと無言の対面をし、職業柄、辛い現実を受け入れざるを得なかったそうです。

    去年の秋に離婚をしてひとりぼっちになってしまった僕を励ますために飲み会を開いてくれたのはMでした。
    4月の頭の花見シーズンのころ、「何が自粛じゃ、一人でも花見やったるぞー、来たいヤツはうちの近所の公園に来い」と騒いでいたらMだけが現れました。二人で福島と山形の地酒を飲みながら、地震や原発のこととともに、Mが「最近これええんやわー」とiPhoneで相対性理論(バンド)を聴かせてくれたりしていました。RCじゃないですが、「悪い予感のかけらもないさ」という感じで、深刻な感じもなく、かといって巫山戯たかんじでもなく、酒を酌み交わして笑っていたのでした。それがMとの最後の酒になってしまいました。

    3月11日と、Mの葬式(葬儀場があふれんばかりの会葬者でした)があった5月30日からずっと自分自身に向き合わされています。絶望しそうになると、Mが現実に引き戻してくれます。「オダ、お前、まだ生きとるやんか」と言ってくれます。Mの声を自分の心の中にエコーさせながら生きていきます。いや、僕は彼の声のエコー・チェンバーとして生きていかなければならなくなってしまいました。

    「プロメテウスの罠」を読んでそんなことを思い出していました。

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