歌わないこと

12月22日　水曜日　晴れ

明日はHWのリハーサル。

グレッチはリハーサルで1回弾いておいた方が音が馴染むから、調整して弦を張り替えておく。このギターを買って40年、ずっと続けてきた儀式みたいなもの。

 

 

40年もバンドやってりゃ、誰だってギターを変えてると思う。でも、ほんとにアンプもギターも同じなんだよ。もっと言えば、アンプのつまみの位置までおんなじ。そんな人見たことないし、自分の特質だと思う。決めたことは最後まで変える気がしない。一途なんだよ、ほんとうに。辞め方がわからない。物事を投げ出してみたい。

 

 

でも、時代は変わる。デジタルものと違って、ギターはほとんど進化してないからよかったんだと思う。この電話は2年後には使えなくなる、みたいなものとは違うからね。ギターは限りなく不完全。それがいい。

昨夜、同業者のギタリストからめっちゃぐっと来るギターアルバムへの感想が届いて嬉しかったんだ。同じ時代を生きて、同じような音楽を聞いて、同じようにギターで生きてきた。きっと伝わるんだね、、、。人生が描かれてるよって。

そりゃ、そうだよね。

なんでもわかりやすいのが嫌いだった。たとえば電車に乗る。あんなに丁寧にアナウンスしてくれるの日本だけだからね、、。ハンディーがある人のためだったら必要だと思う。でも、あれがうるさいと思わなくなったら、オレは自分が嫌いになるだろう。いろんなことは自分で決めたいんだ。バイクから携帯ナビを取っ払った。最高だよ。そんなもんなくても、ちゃんと日本海にたどり着いた。そのプロセスが旅じゃん。思い出したよ、リュックしょってギター抱えて、世界を旅してた頃を。いつの間にかデジタルに牙を抜かれるんだ。

今年G.Yokoの夢だったアナログをリリースしてほんとうによかった。学ぶことが山のようにあった。自分がなにを好きだったのか？オレはサブスクは聞かない。誰が儲かって、誰が便利になって、誰が苦しんでるのか、実感として知ってるからね。だから、自分のやり方で抵抗は続けるよ。

そんな意味でのギターアルバム。よろしくお願い申し上げる。いや、マジで。チャレンジの中で、あえてわかりやすいものを創るという選択はオレにはなかった。あえて、若干わかりにくいものを人々は必要としているとオレは思った。アナウンスの流れない電車のような音楽。自分の頭を使うこと。

歌詞はイメージを限定することが多い。つまりわかりやすい。イメージを限定しない歌詞を書くのは果てしなく難しい。その領域に達したいといつも思う。

たとえば、この映像。なんだかよくわからない。でも説明する必要はないと思う。あなたがなにかをキャッチしたなら、それが僕からのメッセージ。だから、値段、サイズ、デザイン、すべてがメッセージだと受け取ってください。

 

 

 

HEATWAVEは母船みたいなもので、コになってさらに頻繁にやれなくなったけれど、でもそれはとってもたいせつなもの。ロックンロールは夢の乗り物だからね。オレは永遠のバンドマンだから。

12/26、ぜひ見に来てください。でもってギターアルバム、手にしてください。来年はHWの新しいアルバム届けられたらいいなぁと思っています。

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