10月25日 火曜日 曇り
この家を出て、少なくとも4キロは上り坂が続く。避けられない。走り始めて3キロくらいは全身の毛細血管に血が廻るのに時間がかかるので、ここがいちばんキツい。有酸素運動が始まる前にキツい坂ってのは、かなりの拷問なのである。まぁ、でもしゃーないので、毎日自分の日々になぞらえて、登り方を変えてみる。それが面白い。僕は運動選手を目指していないし、レースに出る予定もないけど、毎日挑んでるうちに、コツみたいなものを掴んでくる。坂が嫌いじゃなくなってくる。普段、関東で走ってる場所は、海沿いで平坦なので、ほぼイーブンペースで走れる。ただし、ここの場合は、山あり谷あり地獄あり、絶景だけど、巨大な自衛隊の車両にブンブン抜かれる(かなり怖い)し、ほぼ自分の人生にみたいに紆余曲折。キツい。でも愉しい。ヘンタイか?そうかもしれん、けど。
鍛えられたこと、と云えば。問題を先送りにしなくなったこと。先日、書いたけれど、良心に従って生きようとすると、目の前に問題が山積してくる。それを先送りにして、本質から目を逸らし、その場しのぎで切り抜けようとすると、結局自分が立ち行かなくなって破綻する。だから逃げる訳にはいかない。そのブレない心を作るためには、この無茶なコースはもってこいだよ。毎日、走り終えると、ボロ布みたいになるけど、ミョーな達成感が確かにある。
僕にもニンジンが必要で、10キロ先にある、折り返し地点近くの峠のお茶屋さんで150円の瓶のコーラを飲む。おばさんは毎日呆れてるけど、とっても優しい。
そしていろんな事を考える。問題を先送りにしちゃいけない。この国にもう未来はない。被災者は救済されず、あるべき復興は達成されず、放射能被害は萌芽し続け、子供たちを苦しめ、国際的信用はなくなり、官僚と電力会社は既得権益にしがみつき、政治家は保身しか考えず、国の借金は国民の貯蓄を超え、消費税は上げるしかなくなり、それでも暴動は起きず、少子化で高齢者たちを支えられなくなり、社会保障は破綻し、製造業は工場を人件費の安い海外に次々と流出させ、失業者が溢れ、国際社会が遂にこの国を見放し、国債は暴落、円高から超円安に変わり、輸入品は高くなり、インフレを起こす。円は紙切れ同然、給料は変わらず、物価だけが上がっていく。食料自給率は低く、最後には食べ物がなくなる。すでにバカ政府にそれを救う能力はなく、「すべて自己責任」と国民は放り出される。すまんね、こんな夢も希望もないことを書いて。でもミュージシャンである僕だって、このくらいの「最悪のシナリオ」はあり得ると思ってる。だから、何とかしなきゃいけない。誰かスーパーヒーローが出てくるのを待ってちゃいけない。最初に泣くのは社会的弱者。そんな世の中に暮らしてたまるか、と走りながら思う。
僕らが作るボトムアップの力、そしてその大きなうねりに動かされたトップダウンの力。その両方がなければ、この国は滅びる。でも、それはできる。できないと思うなら、僕はここに生きていたくない。
僕もそれはできると思う。
一人ではできないかもしれないけれど、
チームになれば、それは可能じゃないかって。
全国各地にそういう小さなチームがあることを、
洋さんの活動(とブログ)を通して知りました。
なので、僕も小さなチームを作ろうと思ってます。
『あなたの中の最良のものを』
人は不合理、非論理、利己的です
気にすることなく、人を愛しなさい
あなたが善を行うと、
利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう
気にすることなく、善を行いなさい
目的を達しようとするとき、
邪魔立てする人に出会うでしょう
気にすることなく、やり遂げなさい
善い行いをしても、
おそらく次の日には忘れられるでしょう
気にすることなく、し続けなさい
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう
気にすることなく、正直で誠実であり続けなさい
あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう
気にすることなく、作り続けなさい
助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう
気にすることなく、助け続けなさい
あなたの中の最良のものを、この世界に与えなさい
たとえそれが十分でなくても
気にすることなく、最良のものをこの世界に与え続けなさい
最後に振り返ると、あなたにもわかるはず、
結局は、全てあなたと内なる神との間のことなのです。
あなたと他の人の間のことであったことは一度もなかったのです。
マザーテレサ