民謡深掘りシングル#002、通販開始のお知らせ

12月14日 木曜日 晴れ

今日はちょいと長くなりますが、ぜひ読んでください。

民謡深掘りシングル#002、通販開始します。

12月18日(月)~22日(木)にオーダーをいただいた方は25日までに発送し年内にお届けします。それ以降のオーダーは年をまたいでの発送になりますので、この機会にぜひ。

HWツアーの各会場でゲットすることはもちろん可能です。

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[RECORD]BACK TO BASIC SERIES #002

HWNR-033 / ¥2,000
Produced by Yamaguchi Hiroshi

7inch 45rpm

Side-A : Hanagasa-Ondo(trad : Yamagata Pref / Supplementary Work : Murata Takashi)
Side-B : Sunayama (Kitahara Hakushu / Nakayama Shinpei)

Produced by Yamaguchi Hiroshi

All Songs performed, arranged, mastered, mixed and recorded by Yamaguchi Hiroshi at Espoir (Kanagawa Pref), April~Aug 2023

 

通販サイト
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100年を超えて生き残ってきた日本の民謡。

そんな民謡を山口洋独自の視点で深堀りする「BACK TO BASIC SERIES」の第二弾。

MY LIFE IS MY MESSAGEの活動を通じて生まれた山形県長井市との関わりから、当地の民謡「花笠音頭」の長井ヴァージョンを福島県いわき市から避難している村田孝さんの補作詞によって制作。

B面は北原白秋、中山晋平による名曲「砂山」を山口洋の解釈で民謡としてカヴァー。

サブスクやCDでは感じることが出来ないアナログレコードが持つ豊なサウンドをぜひ体感して下さい。

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僕にとって、ロックンロールの懐の深さを測るものさしは、その音楽がブルースに基づいているかどうかに尽きるのです。そこが源流だからです。深い哀しみから生まれ、未来に向かって流れる大河がロックンロールです。

ブルースに基づいているかどうかは一聴すればわかります。ブルースそのものを演奏していなくても、そのスピリットは内包されるからです。音楽の背後から敬意とともに伝わってきます。

僕はブルースを演奏しません。同じく源流である、アイルランドの伝統音楽も演奏しません。ニセモノだからで、僕がやる必要がないからです。ただ、多感な10代の頃、鮎川さんを始めとする地元のロック第一船団のみなさんが切り拓いてくれた道のおかげで、本物のブルースに触れる機会に恵まれました。決定的な経験でした。

コロナになって、人々が精神的に迷子になったとき。この国に生きる音楽家になにができるのか、深く考えました。この国にもブルースがあるとするなら、それは100年を超えて口承で生き残ってきた「民謡」だと。

それらを深掘りすることを始めました。深掘りとは僕の解釈で、今一度「血」の中に入れることです。知識ではなくスピリットとして。それをアナログのシングルでリリースしていき、曲が溜まったところで、今一度ギター1本だけを抱えて、海外に出ていき、名手たちと一発で録音し、それを世界に届ける。

そんなヴィジョンがあります。

ところが。自分が思っていたより#001は遥かに売れませんでした。そりゃサブスクの時代ですからね。でも、メゲません。笑。さすがにプレス枚数は減らしましたが#002を制作しました。それを今年中にみなさんにお届けしたい、と。

「花笠音頭」はMY LIFE IS MY MESSAGEの活動を通じて知りあった、山形県長井市の人たちとの関わりから生まれました。当地のみなさんは生き生きと歌い踊ります。いろんなヴァージョンがあるんです。今回の長井ヴァージョンは福島県いわき市から避難している村田孝さんの補作詞によって制作しました。歌詞、素晴らしいですよ!僕は珍しく親父が遺したガットギターを弾いています。

「砂山」はもはや民謡と呼んでいいと思います。実はメロディーが2ヴァージョンあるんです。僕は幼い頃から知っていた中山晋平さんのヴァージョンに親しんでいました。母が歌ってくれていたのかもしれません。ある日、その旋律とシタールの響きが結びついて離れなくなったのです。といってもシタールは弾いたこともありません。その混沌とした日本海の波のイメージを音楽にしました。

今やシングルレコードを聴く機会はほぼないと思います。でも、1曲を聴くためだけに針を下ろす。上げる。その余韻が僕は大好きです。

ジャケットは僕の山の家に自生しているネムの木です。昨日、同級生が行ってくれたら、野生の鹿が冬支度でスリスリして、ひどいことになってました。笑。

長井、福島、新潟、太平洋、日本海、阿蘇、、、。繋がってるんです。僕の中では。

通販送料は実費のみ、普通郵便でお届けします。たくさんのオーダーお待ちしています!

 

 

 

 

 

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民謡深掘りシングル#002、通販開始のお知らせ への2件のコメント

  1. 村田孝 より:

    ネイティブ・アメリカンは独自の文字を持ちません。文字での記録では真実が書き換えられてしまうというのがその理由だと聞いたことがあります。彼らは口頭伝承こそが未来にまで真実を伝える方法だと知っていたのです。
    「民謡」も100年生き残ってきた口頭伝承だからそこには真実があります。
    東日本大震災&原発事故という世界史上類例のない大複合災害を後世に伝えるとき、その深刻さは今後も多くの専門家によってなされることでしょう。僕が描かせていただいたのはそれでもその時、酒造りに一縷の希望を託したおかしな被災者、避難者、支援者たちが長井で輪を結んで前向きに懸命に生きていたという真実です。
    福島原発事故はこの先、未来を生きる子供たちにも暗い影を落とすことになるかもしれません。(たぶんそうなるでしょう)でも希望を捨てないで生きることの大切さが彼らにわずかでも伝われば、僕らがこの地で生きた甲斐があったというものです。
    100年生き残ることが出来る可能性を秘めた表現の場所を与えていただき心から感謝しています。
    ありがとうございました。
    P.S.
    拙文を書きました。
    https://hopi-09.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/hanagasaondo.jpg

  2. 村田孝 より:

    拙文のアドレスはこちらでした。すみません。
    http://hopi-09.cocolog-nifty.com/blog/2023/12/post-c0f864.html

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