message on a radio

3月31日 木曜日 晴れ

朝5時に起床し、8時に生放送のラジオで歌うってことは、ダラクサなミュージシャンにとってはある意味、殺人的。

パーソナリティーの中西哲生さん。あれだけまっすぐに人の目を見る人物に久しぶりに出会った。先日、お会いした(正確には挨拶させて頂いた、かな)野茂さんと云い、スポーツで自身を極めた人物に共通の、凛とした佇まいが素晴らしい。番組は僕がやっていたような、成り行きまかせのものとは全くベクトルが異なり、秒単位で進行していくのだが、僕が観察する限り、彼は常に全体を見つめている。あくまでも想像だけれど、サッカーという競技を通して、そのホリスティック・ビューは培われたのだろう。きっとどの道も同じところに繋がっている。
「被災地へメッセージを」と云われ、僕は言葉が出てこなかった。残念ながら、それが僕のメッセージで、大切なことは音楽の中に込めたから、許してもらいたい。語れないから、僕は音楽を続けているのだろう。
その後、青森放送の生番組に出演。このようなことが起きると、メディアへの露出が増えるってことが、いいのか悪いのか、僕には良く分からない。ただ、ミュージシャンである以上、請われたなら、情に流されることなく、自分のやれることをやる。それが役目だとは思う。

100キロマラソンのための練習を再開した。コロラドでは標高が高すぎて、とてもじゃないが走れなかった。震災が起きて、何も出来ないもどかしさは全てスキーにぶつけた。朝から晩までバカみたいに滑り、身体を使い、無になることで考えた。山は僕のストレスなんて、軽々とアースしてくれた。スキーに必要な筋肉は速筋で、マラソンは遅筋。余計な筋肉がついたせいで、走りにくいったらありゃしない。でも、体幹だけはブレなくなった。何も脱臼するまでやることないじゃん、と人は云うけれど、脱臼しなきゃ分からないことも、この世にはある。

僕にとって、直情的な時代は終わった。少なくとも、3つの方向から物事を見つめていたい。その三点を結んだ真ん中に、自分のやるべきことが浮かんでくる。そんな気がする。

首都高速午前6時。

首都高速午前6時。

東京タワーに降りそそぐ朝陽。

東京タワーに降りそそぐ朝陽。

青山一丁目、午前8時半。

青山一丁目、午前8時半。

芝浦。

芝浦。

云われるがまま。治療中。

まな板の上のロッカー。云われるがままに治療中。

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

message on a radio への7件のコメント

  1. 駒村泉 より:

    私は得意のソフトボールでかれこれ24回脱臼してます。
    脱臼のプロです。
    それでもまだ分からないことだらけです。
    山口さん、お大事にしてください。
    脱臼は初期治療がその後に大きく影響します。

  2. より:

    出発の歌きけて嬉しかったです。
    元気にシゴトに行けました!

  3. kumi より:

    早朝からのラジオ出演おつかれさまでした。
    通勤電車の中でラジオを聴いていて、途中電波状態が悪くなりライブの後のトークが聴けませんでした。
    でも、「出発の歌」は、本当に心に響きましたよ。
    ライブで聴けて良かったです。

  4. SHOJI より:

    はじめまして。2009年の池畑さん50歳イベントより山口さんのファンになりました、また浜松にもお越し下さい。
    青山1丁目の写真左はホンダの本社です、22年前に東京にいたので、ひと月ほど外壁そうじでゴンドラに乗りバイトをしていました、懐かしいw

  5. じゅんこ より:

    私も今朝のラジオ聴かせて頂きました。言葉が出て来なかった、また言葉に出来なかった山口さんの気持ち、切実に伝わって来ました。
    そう、そんなに簡単に、そして無責任に「大丈夫。頑張れ」なんて言えないですよね。
    お金もモノも当然必要だと思います。でも、音楽も形に見えない素晴らしい救援物資だと思います。

  6. チップ☆ より:

    「3つの方向から見た真ん中に、自分のやるべきことがある」というideaは素敵ですね。
    僕は、自分と相手とsomethng greatと理解しました。

  7. Worek Sako より:

    I always visit your blog everyday to read new topics.

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>