ねじれた時空

4月13日 水曜日 晴れ

ポール・オースターとカズオ・イシグロを同時に読むと云うことは、同時に二つのことが出来ない僕にとっては荒技でもあるのだが、「ここではない何処か」へ想像力で旅をして、ねじれた時空に浮かびながら、ときどきはっと我に返って、考えてみる。今の僕にはとても有効。昨日、「生きづらい世の中だ」と書いたのは、フィジカルとメンタルな部分のバランスを取るのが難しいと云うことで、自分のアンテナが勝手に受信する、さまざまな違和感を払拭できずにいる。

ねじれた空間に浮いたまま、違和感の海を進んでいくこと。何が結実するのか、僕には分からないけれど、それが多分、自分の役目なんだろう。ダニエル・ラノアがペダル・スティールで創りだす、ある種の世紀末的な響き。夜になると、その音がひどく恋しい。

こんな場所を飛んでいけたりもする。頭蓋の中では。

こんな場所を飛んでいけたりもする。頭蓋の中では。

あなたはあなたなりに、僕は僕なりに、いつも途方にくれている。

あなたはあなたなりに、僕は僕なりに、いつも途方にくれている。

イノセントという残酷。それはいつも計算をする。

イノセントという残酷。それはいつもしたたかな計算をする。

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ねじれた時空 への2件のコメント

  1. より:

    ちょっとニュアンスは違いますが、
    「ここではない、ここではないのだ」
    なんとなくまた読んでいて、手帳に書き写してた文です。
    沢木耕太郎さんです。そろそろ動きたくなってきました。

  2. けいこ より:

    お2人の世界も深そうですね…。

    宮内さんの本を読んだ時は、文章に引き込まれるままにどんどん読み進み、そしてそこに描かれている世界に私の器が付いていけず、見事に心がその世界に取り込まれて動けなくなりそうでした。
    それでもやはり宮内さんの文章に引き込まれて、もう1冊読んで同じ目に遭いそうになったバカチンです。

    今は中休みに、紅茶研究科の磯淵猛さんの本を読んでいます。

    それを読み終えたら、お2人の本に挑戦してみようと思います(もちろん1冊ずつ)。

    いろんな世界を教えてくださってありがとうございます。

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