渋谷炎上

6月14日 火曜日 曇り

僕がこの世で「所属」している組織のようなものはバンドだけ。生きてると信じられないことばかりだけれど、たった4人の小さな「組織」だけは僕は心から信じてる。だから、前もって何の説明もしない。彼らは感じてくれるし、それを音にして返してくれる。たまにこんがらがって、訳わからなくなる、その瞬間も愛おしい。素敵だよ。

池畑潤二がフィルを叩いた瞬間。全員のスイッチが入る。何なんだろうね、あのお方のドラムは。瞬時に戦闘態勢に入る。魚は錬金術師で渡辺さんのベースは訳分からんところが素晴らしい。そして僕は相変わらず喋れない。すまん。

僕は客席の表情が変わっていくのをずっと眺めていた。この世は信じるに足りる。僕はそう思ったよ。みんな、それぞれにいい顔してた。ほんとだよ。こんな状況の中、来てくれて本当にありがとう。繰り返すけど、ありがとう。

ヤス。あんたの音は神の領域。でもって、魚さんと意気投合して、二人はレコーディングに入るのだと。嬉しいねぇ。

えー、ヤイコさん。あなたが発案してくれたキャンドルは女子に大人気です。ありがとう。全力を尽くしてくれたスタッフたち。本当にありがとう。

僕らはみんなのそれぞれの「life」の貴重な瞬間と一緒に演奏した。僕はスクリーンを観ることが出来なかったけど、背中にいっぱい愛を感じたよ。本当にありがとう。
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真面目な話、書いてもいいかな?

ライヴ中にもつれながら話したけれど、この状況には戦後のすべての矛盾が詰まっている。僕らにはこんな世の中にしてしまった責任がある。誰かに期待しても、何も変わらないよ。ひとりひとりが自分の頭で考えて、舵を切ろう。まずは自分の心を愛で満たそう。僕は何もかも失って、初めて愛の素晴らしさを知った。だから、失うことは悪いことだけじゃない。大事なのは生きることだよ。

日本人はとても優しいと思う。東北の人は特にね。でも、裏を返せば、付和雷同。大多数が動いて、初めてヤバイと自分も動く。そんなところがある。でも、今はそんな状況じゃない。廻りを眺めてたら、無能な国にやんわりと、でも確実に殺される。仕事を失うこと。それが恐怖なのは良く分かる。でも、生きてなきゃ仕事もできないよ。生きてりゃ、前を向いてりゃ、必ず道は拓ける。テキトーなこと云うんじゃないと云われるのなら、それは僕が証明してみせる。

ライヴが終って、スタッフがグッズの売り上げを報告してくれた。募金箱と合わせて100万円を超えていた。みんなが額に汗して働いて稼いだ尊いお金。絶対に無駄にはしない。心からありがとう。詳細は追って報告するし、使い道に関しては福島県相馬市の連中と連携を取って、意味のあることにピンポイントで投下します。何か意見のある人は遠慮なくきかせてください。グッズにはもちろん制作費がかかるのだけれど、今回はその制作費を全面的にクロエがサポートしてくれています。なので売り上げ全額が被災地のために使われます。

刻々と変わる状況の中で、かつて僕らが持っていったガイガーカウンターに関しても、いろんな意見があります。線量を観て、「某市に比べればまだ大丈夫だ」と捉える人も居るのだと。どのようにその事実を捉えるかは、自由だけれど、そんな支援だったらしない方がいいと。だから、これからスタッフを交え、現地の意見を聞いて、考えます。プロジェクトは昨日産声を上げたばかりです。僕らは本気で取り組みます。今後ともどうぞよろしく。

最後にひとことだけ。くどいけど。
ほんとうにありがとう。たくさんの愛。

追伸
u-stream中継を観てくれた2071人の人々の反応。ありがとう。
http://ustweet.net/log/mlimm-vol-1

あんたらガラ悪いよ。ライヴ前に「つぶやき」まくるプロデューサーとクロエの首領。

あんたらガラ悪いよ。ライヴ前に「つぶやき」まくるプロデューサーとクロエの首領。

あんたらガラ良すぎるよ。身体鍛えなさい。うちの映像チームです。ありがとう。

あんたらガラ良すぎるよ。身体鍛えなさい。うちの映像チームです。ありがとう。

読んで字の如し。この言葉を教えてくれた宮内勝典さんに感謝します。

読んで字の如し。この言葉を教えてくれた宮内勝典さんに感謝します。

募金箱とデザイナーのつっちーです。

募金箱とデザイナーのつっちーです。

ラディック1962に装着されたHWのヘッド。激シブ。

ラディック1962に装着されたHWのヘッド。激シブ。

リハーサル中。何故がクラッシュの曲を演奏してました。今度カヴァーしようかな。

リハーサル中。何故がクラッシュの曲を演奏してました。今度カヴァーしようかな。

草食チーム、アゲイン。

草食チーム、アゲイン。

ヤス様、登場。

ヤス様、登場。

みんないい顔してるよ。

みんないい顔してるよ。

その2

その2

その3

その3

その4

その4

その5

その5

その6

その6

その7

その7

その8

その8

じゃ、俺たちも。ってライヴ中に写真撮ってすいません。アンコールだから許してね。

じゃ、俺たちも。ってライヴ中に写真撮ってすいません。アンコールだから許してね。

極悪リズム隊です。

極悪リズム隊です。

じゃ、俺も。撮影、細海魚。

じゃ、俺も。撮影、細海魚。

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渋谷炎上 への21件のコメント

  1. mizo より:

    1995年にLIVEAIDが開催された。当時10代半ばだった僕は子供ながらに、なんて素敵なイベントなんだと思っていた。その直後、日本でもチャリティーライブが開催された(たしか広島だった)でも、僕は好きじゃなかった。なんかすごく商業的な匂いがしたから。それから僕はチャリディーイベントに偏見を持ち始めた。でも今回はそんな僕のくだらない偏見を吹き飛ばしてくれた。僕も今のこの国の事態に対して同じ地平にいる。好きなロックンロールを通して楽しんでいるのにその気持ちは最後までしっかりと心の奥底にあった。本物だった。ステージもオーディエンスも愛を分かち合っている感じがすっげー強く感じた。本当に。僕は山口さんが以前のステージで言った。「無駄に力が入っているHEATWAVEです」と。僕のその後の生活の糧になった。こんな時代だからそこ「無駄」って大事ですよね。無駄を削ぎ落として利益と効率だけで創ってきた時代は完全に終わった。HEATWAVEとしてヤスさん。ありがとう。ありがとう。ありがとう。

  2. mizo より:

    LIVEAID 1985でした….

  3. まりぼう より:

    u-streamでアンコールからですが、なんとか見れました。
    山口さんのメッセージ、確かに受け取りました。
    最後に撮っていた写真、本当に素敵な笑顔ばかりですね!特に山口さんの笑顔が印象的でした。最高のライブを、ありがとうございました。

  4. ocyan より:

    LIVEどうしても行けず、USTREAMも最後のアンコールだけしか見れなかった。でもそれだけでもホントに素晴らしかった。最高!
    LIFEの写真、家族の写真送ったんだけど映ったんだろうか・・。見たかったな。

  5. まきこ より:

    u-streamで観ました。
    「star light」からでした。
    小さなPCからもしっかりしっかり伝わりましたよ。

    お写真、みなさん本当にいい顔されてますね。
    でも一番いい顔されてるのは山口洋さん、間違いなくあなたです。

  6. ずい より:

    震災後、何かしなくてはと思い、ボランティアに行ったり、原発のことを真剣に考えたり・・。復興はいつになるのか?原発を止めることは出来るのか?
    子ども達の将来は?真実は何なのか? 
    いろんな事が頭の中いっぱいで、暗澹たる思いでの毎日でした。
    これからの暮らしに光が見えてくるとは思えなくなってしまいました。
    でも、昨日 そんな暗闇の中でようやく光を見つける事ができました。
    本当に本当にありがとうございます。
    山口さんのように、深く生きていきます。

  7. けいこ より:

    昨日のライブ、ガッチリ体感させていただきました。
    素晴らしい音楽、そして新曲をありがとうございます。
    新曲を聴きながら、せつなくてどうしようもなく胸が痛くなりました。

    そして大島さんの音楽が聴けたこともとても嬉しかったです。
    HEATWAVEのライブは目を閉じて音だけを感じていたい欲求と、みなさんの表情をしっかり見ていたい欲求がぶつかって大変ですが、この曲だけはスクリーンだけを見ながら聴いていました。
    初めて感じる空気でした。

    山口さんのメッセージもしっかりと胸に刻みました。
    素晴らしい時間を、本当にありがとうございました!!

    追伸
    池畑さん、圭一さん、カッコよすぎます!
    山口さん、魚さん、かわいすぎます(笑)。

  8. うっちゃん より:

    新曲「alone together」を聞いた瞬間に、背中を叩かれたか、押されたか、今でも言葉が木霊しています。10年以上HEATWAVEを聞いて来ましたが、どっか、馬鹿正直で、突き抜けてて、圧倒的な詩人、山口洋に付いて来てよかったと思います。もちろん、これからも!そのうち歌詞のアップ願います。

  9. あきら より:

    ヒロシ、ご無沙汰です。

    昨日は渋谷には行けずU-stを観てました。画面からでも極上の愛と勇気を受け取ったよ。本当にありがとう。アンコール前のヒロシの語りも胸に響いた。相変わらず不器用だけど、よく伝わってたよ。
    本当は差し入れでも持ってリハーサルとか見学に行きたかったんだけど、このところ余裕がなくて行けなかった。またの機会があれば、お邪魔したい。
    大変な時代になったもんだけど、これからがひとりひとり踏ん張り時だね。
    とにかく身体だけは大事にしてください。身体動かせない時は家事手伝いくらい行けるから連絡してちょうだい(マジで)。放射能には発酵食品が良いらしい。自家製の味噌を送るから住所を教えて。ヒロシのメールアドレスが判らなくなったので上記までメールください。よろしくね。

  10. こゆき より:

    大切なものに気づかせてもらいました。
    大切なことを学ばせてもらいました。
    伝えたい言葉がたくさんありますが、

    「ありがとう。愛し続けます。」

    東北のみなさま、今回のプロジェクトに参加され
    た全てのみなさまに愛を込めて。

  11. いまじん23 より:

    中継で見てました。
    感動しました。音楽に世界を変える力があるんだと、確信出来た一日でした。
    そして、昨日から地球の動き?宇宙の動き?が、変わったように感じます。
    上手く言えないけど…

    ありがとうございました。

    勝手な意見ですが、いつか博多時代やってた36°5を、もう一度、聴きたいです。

  12. Raju より:

    渋谷、妻と友人夫妻と参戦。
    「ホントのこと」が、確かにそこにあった。
    そう思えたことが、うれしい。
    本当にありがとう。
    HEATWAVEというバンドに出会えたこと、
    山口洋という、1歳上の男に出会える人生だったことに感謝。

  13. bari より:

    アツいと言うより、限りなくあったかいライブでした。
    山口さんが紡ぎだす言葉、HEATWAVEが作り出す音の渦に諭されたり、宥められたり。
    ステージからタンポポの綿毛みたいな魂の種子がふわ~っと会場いっぱいに、そして会場も飛び出し、どこまでも飛んでく感じ。そのひとつをしっかりつかみ取りました。
    写真集。また夢をひとつ叶えてもらいました。
    そしてオレもうたうたいのはしくれとして何かした気になりたくって、直近でやったライブのお代を募金箱にねじ込ませていただきました。
    音楽とHEATWAVEに出会えたことは、オレの何よりの宝物です。

  14. コージ より:

    それぞれの熱さを持つ愛しき4人組の大木。枝分かれし広がり続ける事はあれど、けして枯れる事はないと、このLIVEで確信しました。

    この~木なんの木?
    HEATWAVEの木♪

    広島で待っとります。

  15. sumire より:

    大阪にいると、まるで災害なんかなかったように感じるときがある。
    すべてが他人事のように。
    ライブ3日前にやはり行こうと決めて、前日に宿と新幹線を確保し、当日にチケットと最高の夜を手に入れた。慌ただしかったけど、行って良かった。
    正直に言うと、実際にはどうすればいいのか未だによくわからない。ただ、命があり日常が平和に送れてることに改めて感謝する。
    大阪に戻って、通常が戻った。
    でも、確実に自分の中で何かが変わっていく。そんな気がする。
    すべてを自分の事のように感じたい。

    改めて。
    最高で最良の夜をありがとう。

  16. あおい より:

    Ust組です。
    おかげでとってもたのしめました。

    あれだけ、名曲揃いなのに、いちばん響いたのは新曲でした。
    「魂」ということばは無闇に使わなくなりましたが、もう「魂」としかいいようのないものがグンっと反応したんですよ。
    すごかったなぁ。

    豊かに降りてゆく生き方を、探す旅に出ようと思います。
    ゆっくりと。

  17. fumitomoon より:

    ライヴ後「愚かなこの国の言葉が「あい」から始まる事だけは誰かに伝えてくれないか」という歌詞が頭から離れません。実際に演奏はされなかったんですけどね。
    僕は僕なりにそういうメッセージを受け取りました。
    そして勝手に受け取ったメッセージを僕は次へとリレーションしていこう。
    My life is My Message.なのだから。
    最高のライヴをありがとうございました。

  18. toshie より:

    「あたし達に未来はあるんでしょうかねぇ」と22歳に言われた。「少なくとも私の2倍はあると思うけど。どうしたの?」大人が試される。東京に居て、新しい日常。

    写真で皆さんのいい顔、正直には、普段は見ることのできないライヴ中の自分の笑顔を見つけて、音楽は、生き抜くためのエネルギーだと、ちゃんと思えてほっとしました。それが自分だけのことにならないように働いて手にしたものを小額だけれど託しました。よろしくお願い致します。ストリーミングを見ながらのtweetを読むとライヴの感動が蘇ります。ありがとうございました。

  19. 山口洋(47) より:

    「未来は自分たちで創るものだよ」と、是非22歳の方にそう伝えてください。

    • toshie より:

      有難うございます。明日、会うことになっているので、そう伝えます。

    • toshie より:

      気のない返事にガックリ。。。ツタワランのか。。しょぼん。
      15分後、バタバタと足音が近づいて来て、「あの・・・でもいいって!!!確認したらいいって!大丈夫だった。それだけ伝えようと思って。じゃ、ま、また来ます!!!」
      それも。未来を自分で創ってるってことなんだけどなぁ。いつか誰かに言ってくれるといいなぁ。以上、報告まででした。ありがとうございました。

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