OLD DEMO #002

10月16日  日曜日 晴れ

OLD DEMOにたくさん反応してくれてありがとう。本来、僕が発見しなければ、永遠に陽の目を見なかった音源だから、きっと曲も喜んでるよ。これらのものを集めたものは僕の中では「作品」とは呼べないけど、ファンが望むのであれば、制作費もかかっていないことだし、安価で「物販」としてって形で提供することは不可能じゃない。

てか、散歩しながら、今年、某外国でミックスしていた昨年の12月26日のライヴ音源を聞いたんだけど、演奏、ミックスともにあまりに素晴らしいので、12月のツアーでは手にしてもらえるよう音源化することを決めました(さっき、笑)。満月の夕も、オリオンへの道も、最高の演奏をしてる(きっぱり)。愉しみにしててね。

それにしてもデジタルはまったく万全じゃない。劣化がひどい。アナログの劣化と違ってデジタルエラーは聴くに耐えない。いい音源たくさんあるんだけど、エラーがひどくて、1曲フルで生き残ったものは殆どないかも。

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昨日のコメントの中に「SWEET HEART / SHE’S HURT」を聞きたいってリクエストがあったんだけど、あるんだよねー!笑。じゃ、リクエストに応えるね。

録音されたのは昨日の「Nobody in the garden」と同じ時期、1999年。宮城県蔵王町の廃校になった小学校にしょぼい僕の機材を持ち込んでADATの8チャンネルで。パーソナルは伴慶充(Ds)、山川浩正(Ba )、それに僕。アコーディオンを弾いてんのは僕で、自分の才能のなさに呆れた記憶がある。ミキシングは杉並区浜田山にあった、だんだんスタジオ化していった僕の家だったな。当時はマトモなモニター・スピーカーさえ持ってなかった。マトモなスピーカーを持ってないってことはマモトなマイクも持ってない訳で、たぶん、4~5本のSM57とか58で録音されてる。8チャンネル。ドラムに2トラック、ベース、エレキ、ブズーキ、ソロ、ヴォーカル、コーラス、アコーディオン。もうチャンネル数はオーバーしてるから、どこかでピンポン(録音済みのトラックを別のトラックにまとめて移すこと)をしてることになる。

まぁ、でもバンドのグルーヴはちゃんと録れてるのが凄いなぁ、と。情熱のなせる技なんだね、きっと。

当時僕は結婚してた。その日々を直接書いた訳じゃなけど、曲のモチーフにはなってる。ロマンチックで凄惨な日々だったよ。皿が飛んで、鼻血を流したのは実話。笑。その相手とは今は戦友のように話せる。ひっでぇ日々だったなぁ、でも情熱的だったよなぁ、とか腹を抱えて笑いながら。

どうしてか分からないけど、決定的に傷ついてる女性にこころを持っていかれる。まぁ、僕も決して+の人間ではなかった訳で。マイナスとマイナスを掛け合わせると、数学みたいに巨大な+を生むはずだったけど、実際はそうじゃなかった。笑。

このヴァージョンは渦中に居たのもあって、シリアス過ぎるように感じてた。後に新生HWで録音して、少しアホ・フィーリングを加え、歌詞も書き直して「LONG WAY FOR NOTHING」に収録した。

今、聴いてみると、これはこれで好きだけどね。じゃ、愉しんでね!

HW1999で「SWEET HEART / SHE’S HURT」。邦題は「恋人、あんたは傷ついてる」。

SWEET HEART SHE’S HURT

 

秋の海はさ

黄金色なんだぜ。

ガールフレンドと肩並べて見つめてみたいねぇ。笑。

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OLD DEMO #002 への16件のコメント

  1. うっちゃん より:

    人生、過ぎていくと見えて来るものがあって…。
    わたくすも、妻子と別れ10年近く経ち、ムスコが近況を通訳するようになり
    もう、離れててもそこそこシアワセに暮らしてればいいかなと思ったり…。
    うっちゃんは、もっと自分に貪欲だったら幸せになれたかもねと言われたり
    まあ、いいさ。この性格は直らんし。12月のライヴ、愉しみまーす!

  2. スズキコウイチ より:

    この曲、僕も大好きです。
    パワフルに絶望 前向きに自滅
    こんな歌詞に惹かれるというか、アンテナが反応するから山口ファンなんでしょうね。ユーモア精神だと思ったら、一部実話だったとは(笑)。それでも世界は美しい、が表1位だとしたら、この曲が裏面1位みたいな感じです。
    ガラス細工みたいに繊細で壊れやすい女性は確かに魅力的なんですね。雑草のようにしたたかな女性も好きですけど。ノルウェーの森でいうと、直子と緑みたいな女性ですね。結局、どっちもかいと言われそうですが。

  3. Tomo より:

    わたくすも、ひとりになり暫く経ちますが…こんな情熱的なケンカをしたらよかったのかな、なんて思いました。
    12月のライヴチケット、リビングに飾って!日々わくわくしておりますよ(^^)

  4. 林檎 より:

    昨年の12月26日のライヴの音源化、めっちゃ嬉しいです!!!☆*:.\(*^O^*)/.:*☆ 
    OLD DEMOのCD化も是非~!!!♪ ^^

  5. Masako より:

    第2段、OLD DEMOありがとうございます。この曲とは! 「皿が飛び交う」家庭が、ここにもあったのかと、親近感湧いてしまった一曲です。(笑) デジタルの劣化。メディアさえも読み込めなくなったり。半永久的なんて言ってたけれど…。全然。
    海の夕陽綺麗ですね。先日の夕陽も良かったけれど、今日の写真の方がグッときます。
    昨年12/26のライヴ盤CDとても嬉しいです。

  6. kumiko より:

    歌詞のような鼻血を流し、皿が飛び交い…わたしもこんな情熱的な喧嘩したかったです(笑)
    喧嘩も相手が居なければ出来ないもの。
    OLD DEMO愉しいですね。
    是非形として残して下さい。
    愉しみに待ってます。

  7. ひっしー より:

    次々と音源アップ、しかもSWEET HEART / SHE’S HURTとは!!ありがとうございます! OLD DEMO どちらも何回も聞き返してしまいます。そして昨年12/26ライブの音源化、ほんとにほんとにうれしい! あの話はどうなったのかな~と気になっていたところでした。当日のあの空気、雰囲気、すばらしい演奏と歌。あれをもういちど聴けるとは。これで年末まで生きていけます!(笑) 12月ツアーの渋谷で手にできること、とても楽しみにしています!

  8. こびど より:

    盛りだくさんのギフトをありがとうございます‼︎

    嗚呼。黄金色の海にも、過ぎた夏の御礼を言いにゆかなくては…。

  9. けいじ より:

    アルバムパージョンも大好きですが、これもいいですね。山口さんのコメントを読んだからか、なんか生々しさというかリアルさというものが感じられて、楽しいです。ギターの響きもかっこいいなあ。

  10. saw より:

    先日のトラック、聴かせていただきました!今日のは、これから愉しみに。
    すばらしい!そしてレコードやCDで聴きたい旧世代の人間です。ぜひとも音源化を。

    そして、安いのはもちろんありがたいのですが、制作費もかかっていない、などと言わずに、幾らかのものにして下さいまし(レアアイテムと、あまり高価なのも困ってしまいますが、、(←どっちなんだ!f^^;))。
    決してゼロから生まれたわけではないのですから。
    というか、山口さんたちの手と人生なしには生まれなかったものなのですから。本来プライスレス!の、ものに値段をつけましょう、きちんと。

  11. 青空 より:

    1999年。17年前の私は、今では考えられないけれど
    自分の好きな音楽から遠く離れた日常を送っていました。
    なので、この頃の音源を聴かせてもらえる事が凄く嬉しいです。
    ありがとうございます。

    いいですね。
    音と共に思い出される記憶。
    時が解決してくれている事もあったり
    逆に、薄れさせてしまっている事もあったり。
    だけど、本当に大切なものは、ずっと残るはずですよね。

    昨日は、月も光輝いてました!

  12. 55ボンツゥラン親父 より:

    へぇ~洋さんに、結婚時代があったんですね。てっきりアッチの組合のひとかと思ってました。(別に、全然構わないですが)
    スプリングスティーンとパティじゃありませんが、家庭と言うのは、何だかんだいっても良いものですよ。洋さんも、本気で、今からでも、遅くありませんよ!!

  13. goi-i より:

    この曲を最初に聞いたのは千葉県の柏で、歌の宅配便という山口さんのアコースティックソロライブでした。そのライブでこの曲が新曲だったということもありよく覚えてます。このデモはその時のライブとCDとの間にあるような気がしました。この曲僕も好きです。

  14. (D@) より:

    Wow!!!!!!!

    SWEET HEART / SHE’S HURTをリクエストした者です。
    まさかリクエストに応えていただけるなんて!感激です。ありがとうございます!

    Long Way For Nothingの新生Heatwaveヴァージョンと聴き比べているのですが、イントロのRchから聴こえてくるブズーキ(・・・かな?)でずいぶん印象が変わりますね。伴慶充さんと池畑さんの違いも味わい深い!

    「物販」としての提供、楽しみに待っています。
    いや、むしろ、「物販」としてではなく、「ドキュメンタリー作品」として期待しちゃいます。『プロジェクトX』のように、ものを創る過程それ自体も大人のファンタジーとして描くことができるはずで、Heatwaveにはその可能性を秘めたアーカイヴがいっぱいあるのかな・・・なんて。

    land of musicのアウトテイクで『月を見ていた』のHeatwaveヴァージョンとか、マニアックなファン以外にも訴求できる音源もあるかと思うので、ご検討の程、宜しくお願いいたしますm(__)m

  15. シバダスト より:

    ホント名曲だと思います
    実際はかなり凄惨だったのかもしれませんが(笑)、
    聴いてる方は超ポジティブになってしまいます。
    コレがロックでしょう。

    泣きたい時に笑わせてくれ、ってホントに素晴らしい歌詞ですよね。

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