山形ー福島4days

3月9日 土曜日 天候不明

早朝から山形県長井市に向かっております。書くとこれだけだけど、遠いんです。クルマで6時間はかかります。

今日から山形ー福島4days。音楽家というよりは、個人としての職業オレというか。そういう活動です。山形県長井市→福島県浪江町→福島県いわき市→福島県郡山市の4daysです。

たぶん気持ち的にハードなので、クルマにスノーボードも積んでます。笑。疲れたら帰りに雪山に逃げる算段です。でもたぶん無理。

職業オレって仕事じゃないんです。行かずにいられないから行くんです。毎年、長井市にも福島にも数度必ず行きますが、この時期は特に、忘れないように、風化しないように自分の目に刻みたいんです。

自分のためにも、あえて書いておきます。

どうしてって、あの原発で発電した電気を使っていたのは関東に住んでいるオレだったからです。知ってると思いますが、あれは東北電力ではありません。東京電力です。たかが、電気のせいで、どうして人々は故郷を追われなければならないのか。あの時の自分への怒りが1ミリも変わっていないことを確認する旅でもあるんです。

ツアーをするから知ってたんです。あそこに原発があることを。でも、なにもしなかった。なにもせずにのうのうと電気を使ってた。その自分が今でも許せないんです。

僕は旅人かつ自由人で、家族はできましたが、妻ひとりなので、割と自由に動けます。その上、見たことを私感としてなら伝えることができます。世界がまったく良くなっていない以上、死ぬまでそれを続けるつもりでいます。

どうして?

それが自分の問題だからです。けっして対岸の火事でも、忘れていいことでもないからです。しつこいんです、オレは。自分で納得しない限り納得できないんです。こんな政府に任せていたら、また同じことが起きます。今回の能登だって、原発が酷いことにならなかったのは、止まっていたとはいえ、ラッキーだっただけだと。

もしも、のことがあったら、本気で自分を許せなくなる。だから、目に刻むんです。そして、考える。自分になにができるのか。でも、それを人に強いることはできません。MY LIFE IS MY MESSAGEとはそういう意味です。

長井には震災後の理想的な形があるんです。それをみなさんに知ってほしい、と、こころから思っています。でも、理解するのはちょっと難しいんです。震災後に起きたことが複雑すぎて。

説明しすぎるのも良くない。でも、説明しないとわからない。毎回、どうしたらいいのか逡巡の繰り返しです。

 

まずは今日です。先日お伝えしたように山形県長井市で復興のお酒「甦る」の試飲会です。元旦の能登地震を受けて、現地にエールの風を送ろうということになりました。

なんてったって、みんな13年前からの経験の蓄積があるんです。そこから送られるエールは重みと希望があるはずなんです。

若干20歳のデジタルネイティヴがその模様をyoutubeで中継してくれるのですが、連絡がありまして、Google (youtubeを運営している)の規約変更があって、例の「いいね」の数が少ないと、検索しても引っかからないそうなんです。

僕個人としては「いいね」とか「高評価」とかまったく薦めたくないのですが(やってることは「いいね」だと思ってプライドもってやってんだから、そんなこと口にしたくないのです)、検索に引っかからないと意味がなく、なおかつGoogleのプラットフォームを利用している以上、従わざるを得ないんです。

なわけで、配信のURLはこちらです。できれば、配信前の「いいね」に協力してくれたら助かります。ムキーーーーーーーーーーーーーーーーーっ。こういうこと、ほんとに伝えたくないので、もっと自由にできるフォーマットも模索します。って、そこもデジタルネイティヴの力を借りなきゃなんにもできないんだけどね。苦笑。

会自体は16時くらいから、能登に入ったチームの報告会などを現地でやっています。配信は17時40分ごろからになります。19時ごろ終演予定です。

あの、何度も書きますが、これはエンターテイメントではありません。演奏もしますが、それがメインでは決してありません。被災した人、受け入れた人、市井の人々が気持ちと情熱を能登に送る会でなんです。そこのところを理解して愉しんでくれたら、嬉しいです。強制は一切しないので、みんなも風を送ってください。

よろしくね!

——————

ここからは大事な本業の宣伝。

えっと。昨日からわたくすが60歳になった日の実況録音盤。予約販売開始しております。曲目はすべてリクエストにより構成されています。

オフィシャルストア「カモネギ書店」にて。

OFFICIAL BOOTLEG #011 20231226 (HWNR-034)
“Triple Anniversary Tour 2023″ Live at duo MUSIC EXCHANGE (Tokyo)
“The Boy 60, Towards 45 Years”


 

山口洋初のエッセイ「Seize The Day 今を生きるための音楽」
ボックスセットとしてカモネギ書店で予約受付中!

 

 

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山形ー福島4days への5件のコメント

  1. Masako より:

    今、東京駅にいます。今から、長井に向かいます。前乗りして、なごみ庵でランチです。ツアーの皆さん、長井の皆さんに会えることを楽しみにしています。雪が心配でスノーブーツです。寒そうですね。
    昨晩はCHABO さんと新谷祥子さんのライヴに行って来ました。生演奏、本当に素晴らしかったです。
    今日も素晴らしいライヴなること、期待しています。

  2. りゅういち(59) より:

    今、熊本から博多に移動中。ロンドンコーリングのEmが聴こえています。新しい風は、確かDで始まるんですね?自分、Dが大好きです。チャボさんが弾く、あのイントロ、リフから全てが始まりました。本、CD、京都磔磔は予約済みです。洋さん、九州で待っとるけん、早めの告知、頼むバイ。

  3. 中澤 美穂 より:

    山口さん、こんにちは。

    配信URLのいいねボタン押しておきました。視聴いたします。

    山口さんは、受け流すということができない人であり、そこが他の人には真似できない良さであり、そこから山口さんにしか書けない歌えない歌が生まれ、私たちは心を揺さぶられるのだと思う。

    知ったようなことを言って申し訳ないですが、きっとTOKIEさんも、山口さんの唯一無二の表現をリスペクトしているし、ここまでやってきたからにはもう、できるうちにできる人はできることを思いっ切りやって、と山口さんを心から応援しているに違いない。

    以上、ちょっと女性目線から書いてみました。

    長旅、どうか道中お気をつけて。

  4. りゅういち(59) より:

    間違いました。「明日のために靴を磨こう」がDから始めるんでしたね。申し訳ありませんでした。

  5. にゃあにゃあ。 より:

    「純米吟醸 甦る」能登半島地震復興支援試飲会ライブ
    配信観させていただきました!
    温まった会場からの優しい配信ライブでしたね。
    マイクを握るおひとりおひとりの思いが言葉となって溢れ、言葉にし切れない思いは詩に歌に託されて。。
    そのすべてを天に向けて昇華させる役割を果たされたヒロシさん。
    たくさんのまごころとそれを受け止めた真剣さ。尊い場面を観させていただきありがとうございました!!
    伊東和哉さんの『甦る』 ヒロシさんも仰ってましたが、ほんっとうに素晴らしかったです!詩も、メロディも、胸がいっぱいになりました。
    そして配信の重責を果たされた頼もしいみなさん、どうもありがとうございました!
    能登のかたがたに、どうか届きますように。

    下戸の家系でこれまで『甦る』には手を出せずにきましたが、そうだ!お酒好きな人たちの集まりがある。このお酒を、まつわるストーリーと共に供してみようと、生まれて初めて日本酒というものをポチりました。ドキドキ。
    Amazonで買えるのですね。今買うと、明日3.11に届きます。
    わたしも香りくらいは嗅いでみよっと。
    配信見逃した・・みなさん、↑タッチすれば、観れます☆

    ほいではヒロシさん、四日間の全行程、お気をつけて!多謝☆

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