福島県いわき市にて

3月13日 水曜日 晴れ

浪江町からいわきまでの国道6号線をジャーナリストの上垣くんを乗せて移動。乗せたというよりは道づれって表現の方が正しいかもしれないけれど。

いつもはオレの文章や写真で伝えるのだけれど、今回は彼が映像に収めてくれた。この国の矛盾をどのように切り取ってくれるのか、期待してる。

カール・ウォリンガーとエリック・カルメンの訃報。もうなんというか、人は否応なしに死ぬのだという現実。いつかくるその日は今日なのかもしれないし、長生きしたいという願望は元からない。ただ、後悔のない、充実したものではありたいと切に思う。

結局のところ、瞬間を全力で生ききることでしかないのだけれど。

カールのソロデビューはWORLD PARTY(世界党)によるPRIVATE REVOLUTION(個人的革命)。この発想にどれだけ影響を受けたことか。音楽家としても、彼の才能は頭抜けていたし、国外ではとても評価されている。でも残念なことに、Japanではほとんど知られていない。今度出る本に彼のことも書いてあるから、ぜひ読んでほしい。素晴らしい音楽家でスピリットだよ。

エリック・カルメンは小学生の頃からラジオで聴いていた。たぶん、深層心理レベルで影響を受けていると思う。メロデイーだったり、歌詞だったり。だから、感謝しかない。もちろん自分で創作しているのだけれど、いろんなスピリットから受けた影響をeditしている感覚もある。スピリットのサンプリング、とでも言えばいいのか。

 

雨のいわきに着いた。4連ちゃんでライヴってのはオレ的にはあり得ないのだが、311や「甦る」にまつわることなのだから仕方ない。それにフルでやってるわけじゃないしね。おじさん、頑張りどころ。

自分がというより、若いミュージシャンに伝えたいことや、どうファンクションしてその場をまとめるか、そういう役目だと思うから。

いわきが誇る「明星」。これは筆舌に尽くしがたいバンドだった。ぜひ、体験されたし。奥深く、圧倒的にひとりひとりのキャラが立っていて、酸いも甘いも踏み越えた音楽愛と郷土愛に仰け反るのがよろし。

いつかどこかで彼女たちの写真を見たときから、只者ではないと思っていたけれど、想像以上に只者ではなかった。こういうバンドが地元に存在してることが文化そのものだと思う。てか、オレ、ファンだから。

今日からの2daysはいわき在住のchanoさんの企画によるもの。ずっと「満月の夕」を歌ってくれていたから、オレが知っていることをすべて包み隠さず伝えておきたいとずっと思っていた。

山形ー福島4daysってのはなかなかあり得ないことだと思う。でも、福島はみんなが思っているより、とんでもなくデカくて、多様性に富んでるんだよ。それを311を巡って、もう一度身体に刻むのは素晴らしい経験。だから、彼女に感謝したい。

今日はこれから郡山に移動してライヴ。でもって、明日は福島の雪を初体験したら、全力おじさんの福島を感じる旅は完結するはず。

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福島県いわき市にて への2件のコメント

  1. マキモト より:

    いつか福島に行きたいと思いながら、色んな言い訳を理由にしていまだに行けてません。そんな自分にとって山口さんのブログからの情報はとてもありがたくそして胸が締めつけられます。でも読んだ後にいつも(ありがとうございます)って気持ちになるんです。山口さんの歌とブログで福島を感じたいんです。まとまらなくなりましたがいつもありがとうございます。

  2. prisoner より:

    カールとシネイド・オコナーの「Sweet Soul Dream」、辛い時の支えでした。
    自分のPRIVATE REVOLUTION、続けていきます。

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