山に登る、アゲイン

9月13日 金曜日 晴れ 

 その道のマスターから阿蘇に登るルートを教えてもらったので、帰る前にチャレンジしてみることに。阿蘇五岳と言われるようにピークは5つあるんです。今日は高岳と中岳に登ります。

 とは言ってもほぼド素人なので。一人だし、慎重に。前回「初心者向き」ってコースでもなかなかだったし、今回「中級」らしいし。

 朝早く、バイクで家を出て、登山口へ。のっけから藪。道なんてないに等しい。傷だらけになって藪セクションを登り終えたら、岩。どこまでも続く岩の尾根、またしても劇的にハードなリポビタンD状態。前回の反省を踏まえ、軍手を買っておいて良かった。ほとんど四つん這いになって手の力を借りないと登れないのです。踏み外したら奈落の底だし。背中のリュックを1ミリでも軽くしたい。登山用のものは持っていないので、速攻買います。

 普段運動しているので、スタミナに自信満々だったけど、登山にはあまり通用しない模様。10分おきくらいに休憩しないと心臓がもちまっしぇん。

 ここは「バカ尾根」と呼ばれているらしく、心臓破りの難所として有名なんだそうで。どうりで、こんなとこ登ってんの、オレひとりだし。笑。道なんてなにもないんだけど、岩にときおりスプレーでマークをつけてくれてるんです。それだけを目印に這いつくばって登ります。人体にくっついてる蚊、みたいなイメージっすね。

 でもまぁ、なんとか根性で登りました。これで4つの頂に登りました。阿蘇のこと、知ってるつもりでいたけれど、自分の足で登ってみると、より理解度が深まります。そして、久住のときも書いたけれど、ゴミ箱もないけど、ゴミひとつないのです。ほんとうに九州の登山者のマナーは素晴らしい!

 山が岩だらけなのは火山だからなのかな?ここの山しか登ってないからわからないけど、登山ってこのクラスの標高なら、もっと平和なものだと思ってたけど、違うのかな?

 頂上で食べたおにぎりの美味しかったこと。下山したところに超絶美味しい「ヨーグルトアイス」があるのを知っていたので、それをニンジンに下山。「中級」はなかなかにハードでした。でも、山登り、楽しい。人が少ないときに一人で登るのがむっちゃ楽しい。このエリアにはたくさん山があるので、ぜんぶ登れたらいいな、と思っています。ミヤマキリシマって有名な高山植物。春には満開になるらしいし。

 疲れた身体に鞭打って、家に帰ってしこたま労働しました。遊びにくるともだちのために薪を割っておきたかったんだけど、タイムアップ。

 この家の材木を提供してくれた林業のともだち、ゴンの父上が亡くなったので、バイクに乗って往復100キロのお悔やみに。この家の材はほぼ、父上とそのまた父上が育ててくれたものだから。彼らの仕事は結果がでるのに100年かかるんです。

 もちろん喪服なんて持ってるはずもないので、なんとかしようと、ステージで着ていたTCBジーンズの上下。それが今日の正装。もちろん浮きまくってたけど、そんなことより大事なことがあるじゃん?

 父から子へ受け継がれたもの。オレもたいせつに使って、この家をゴンの息子の世代に手渡したいって伝えました。

 帰ってきて焚き火。

 持ってる体力、ぜんぶ使い切った1日だったけれど、疲労困憊の中に一筋のひかりが見えてるのって悪くないです。

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山に登る、アゲイン への3件のコメント

  1. 今城真人 より:

    人生の第三章に向かう秋、洋さんの世界を知り得たこと、ありがたいです!

  2. 今城真人 より:

    ジョン.ボン.ジョビさんが自殺志願者を優しく抱きしめたんだ。まだ、地球は大丈夫だね☺️

  3. Masako より:

    山登り、ボルダリングですね。会社の女の子が毎週山登りしていて話を聞きますが、ハードなクライミングです。ロープで登っていくやつ。かなりトレーニングしてるみたいです。山は迷ったりすると危険ですので、家族には行き先、登山計画を出してくださいね。山の遭難救助は請求金額も膨大なんですよ。無事でよかったですね。以前、阿蘇の中岳の火口を観ようと思ってバスで降りたら、いきなりガスって行けなかったので、いつか行きたいです。山登りというよりは参道歩きとか、結構楽しいですよ。参道歩きは道も整っているので、怖くないし、足腰鍛えられます。
    阿蘇の風景とかが浮かぶ曲が聴けるといいですね。

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