2月16日 日曜日 曇り
おかしな時代に生きています。
僕らは稀有な時代に生きたというか、たとえばレコーディング技術に関していえば、アナログからデジタルに至るまで、ほぼ全ての方法で経験しているので、それぞれの長所と短所を知っています。それはモデリングしたものしか知らない若い世代に伝えないと、といつも思います。
昔の技術に敵わない部分というものは多々あるんです。だから、たとえばギターなんかも「レリック」と言う意味不明な技術があって、敢えて古いもののように新品にダメージを加える、とかね。
で、わたすが使っているアンプ。アマチュア時代に譲り受けて40数年、その頃はぜんぜん大したものではなかったんだけれど、60年代のものゆえ、使っているうちにオーナーとともにヴィンテージ化。今やとんでもない値段になり、おいそれと買えるものではなくなってしまったのです。
わたすは好きでそれを使い続けてきただけで、前にも書いたけれど、20歳の頃乗っていた黄色いVWビートル。ともだちが事故って廃車にしなければ、おそらく今でも乗っていたと思います。そういうタイプなんです。アンプのつまみの場所も、使っているギターも40数年そのまま。おそらく、そんなミュージシャン、わたすだけだと思われ。
で、そのアンプのリイシューものは雨後の筍のように売られています。使ってみたこともあるんだけど、ぜんぜんダメ。なにが違うのかわからないけれど、根本的にダメ。本物とはまるで違う。
先日、音楽界の重鎮である方がうちにきて、モデリング技術で作られたそのアンプの現代バージョンが素晴らしくて驚いた、と。ほぼ違いがわからない、と。本物は真空管でできていて、重たいし、メンテや調整、運搬や保管がとっても大変なのです。通常はガレージにハードケースに大量の乾燥剤を入れて保管してあり、ステージで使う際も、事情を知り尽くしているうちのテックチームがいなければ使えません。会場の電源によって、すぐノイズが乗ったりするからです。
なので、テックが来れないような現場でも使えるものを探していたけれど、ついに出会うことなく今に至ります。
で、彼がそう言うなら間違いないだろうと、わたすも買ってみたんす。昨日届いて愕然!
これはすごいな。真空管もなにも入っていないのです。たぶんICチップに本物のあらゆる情報が書き込まれている。それゆえ、むちゃくちゃ軽い。そして値段も本物の10分の1くらい。思わず広島のともだちに電話したっす。「これ、買った方がいいよ!」って。笑。
ここまで来たかモデリング技術!。まだ本番で使ったことないからわからないけれど、近所のセッションなんかはすごく楽になります。だって軽いんだもん。どんだけ軽いかというと、大きめの音で鳴らすと自分の音でアンプが動くくらい。笑。
ただね。ICチップゆえ、経年変化するのはスピーカーだけ。通常真空管のアンプは使い方によって、音が変わっていきます。わたすのは40年超使っているので、もはや古女房みたいなものなんです。そういう愉しみは皆無だけれど。本物を知った上で使うにはとてもいいかも。
常々考えていることは。
もうレコーディングスタジオに行って、録音する時代は終わったと思うのです。サブスクが主流になった以上、コストがかかりすぎて無理なのです。だから、自然に囲まれた場所にいつでも演奏できる空間が欲しい。自分の目に適ったドラムやアンプや鍵盤が設置してあって、思いついたときにいつでも録音できる。次のアルバムはまだ無理だけれど、そんな場所を作ることができれば、と考えています。
ついしん
5/5の千葉ANGAのソロ公演、申込先が去年のものになっていたそうです。すいません!ただしくはこちらです!
昔レコードを聴く時はA面からB面を聴く事に変に拘ってて姉にある曲をカセットに録音させてと言われたても一曲だけ?と変な喧嘩をした。
レコードはそんなに頻繁に買えないならめっちゃ吟味して買うしかなかったからカセットに録音するのにはいつも躊躇してた。
で時代はウォークマンになったらカセットにどんどん録音して。
何ならある好きな曲だけ交互にリピートして録音してた。
ほんま人間って立場が変わったら考え方など簡単に変わるね。ハハハ
意思よわっ!
ヒートウェイヴのラジオ音源とか大事にカセットに取ってますよ。
ラジカセ無いのに〜
もしかしてfenderのTone masterですか?