don’t look back

2月8日 金曜日 暴風

猛烈な風が吹き抜けていくのを観ていた。いや、観るしかなかった。

地表に積もった雪が煙のように舞い上がり、削られ、吹き飛ばされ、氷だけが残された。天晴としか云いようがなかった。映画みたいだった。僕はあまりに無力で、そして異邦人だった。それが、清々しいほどに気持ちよかった。「awesome !」。独り言が英語だったのは恥ずかしかったけれど。

僕はそこで「ミツバチの声」を聞いた。もちろん、こんなに寒いところにミツバチなんて居るわけがない。でも、その声には音階がついていた。慌てて家に帰って、それを音楽にして書き記した。ミツバチは「don’t look back」と歌っていた。ほんとだよ。

僕がどうしてここに来たのか、何度か書こうとして止めた。もう、いいだろう。書かなくても。ただ、あのまま日本に居たら、頭をヤラれていたとは思う。僕は不自由だけど自由の身だ。常識は信じないし、他人は絶望的に遠い。

僕は伝えたいことがある。価値のない人間なんて居ない。畑の中で船のように生きなければいけなかったとしても、君には価値がある。だから、走らされるのではなく、君の意志で走ってほしい。ザトペックのようにね。

ミツバチの声。

ミツバチの声。

don't look back

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don’t look back への2件のコメント

  1. Froggy II より:

    本音を伝えて生きる行為は、相手に対して誠実だと思うのです。たとえ通じ合わなかったとしても、自分の希望と結果が真逆であっても。伝えたいことを持ってる・っていうの、大切ですね・・・。

    あと生意気言います、すみません。
    わたしは人間に「価値」という言葉をリンクさせることができないです。
    もともと量ることができないものだと思うんだ。

  2. カルカン より:

    アメリカに渡り禅寺を開いた禅僧の方が、取材を受けた際、
    「仏教を三つくらいの言葉(英語)で言うと?」
    と訊かれ、こう答えられたそうです。

    I’m sorry.
    Thank you.
    I love you.

    僕自身はこの三つでは足りないような気がして、(←「多く」を求めるのは未熟さ)
    四つ目を考え、

    You are right.

    と、取り合えず結論しました。
    かなり深い含意を持つので、しばらくはそう思っていました。
    でも最近、

    I need you.

    なのではないかな?・・・などと思っています。

    人ひとりが「I need you」と言える範囲は、どのくらいでしょう?
    家族?友人?同胞(同じ国籍)?自国と友好な国?経済的な繋がり?

    自分を刺殺する通り魔に対して「I need you」と言えるか?(自問)
    先日の「テロ事件」の犯行組織の構成員に対して「I need you」と言えるか?(自問)

    ”繋がり”とは何か?・・・と。
    ”関係性”とは何か?・・・と。

    自分が≪全て≫に対して「I need you」と言えないならば、
    同じように、自分はいつか、何かに否定されるでしょう。

    『通じ合わなかったとしても』
    ・・・本当ですか?

    『常識は信じない』・・・同感です。
    先日、何気なく観た映画「フィフス・エレメント」と、
    同じく、何気なく聴いたLOVE PSYCHEDELICO “Everybody needs somebody”

    『ミツバチの声』ならぬ、精神のスタンドプレーです(^^)

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