7月19日 土曜日 晴れ
家にいるときはテレビをまったく見ないので、ツアーに出てたまに見てみると驚くことが多すぎる。こんなもの、つけっぱなしにしてたら無意識に恐怖に煽られて洗脳されるよ。ほんとに気をつけた方がいいよ。ネットの記事もSNSも。
オレは徹底した「経験主義」だから、自分が経験したことしか信じない。信じているのは自分の「目」だけ。
こんな時期なので、候補者の演説も流れる。今に至るまで政治家に惹かれたことはただの一度もない。人前で淀みもなく、自分の意見をはっきりと言える人間をオレは信用しない。誠実さってね、たいていの場合、言い澱みとか、言葉と言葉の間から溢れるものだよ。テレビだってネットだってAIがまくしたてるようになって、それがデフォルトになっているのが怖い。
とはいえ、何人か政治家の友人がいてね。政治家は全員、政治家の顔になっていく。「先生」の顔ね。なにが先生だってオレは思う。おまえらは人民のために働け。議員の給料を国民の平均所得にしたら、誰もやりたがらなくなるといつも思う。おまえらがほんとうに欲しいものくらいオレにはわかる。政治家顔って呼んでるんだけど、友人の政治家もその顔になったらオレは進言する。「おまえ、政治家の顔になってるよ。そんなあんたを支持したんじゃない」って。どの党に属してるかなんて、そんな野暮なことは書かない。集団になった時点でもうロクなもんじゃない。個人としての友人。だから、どの党を支持するなんてことも書かない。勇気がないんじゃない。書く意味がないんだよ。
こっちだってね。ダテに険しい道を60年も歩いてきたわけじゃない。その目が本当か嘘か、志がどこ向いてるかくらいわかる。
尾鷲の老漁師に頼み込んで漁船に乗せてもらったことがある。湾を出るときの彼の目が政治家にあれば、こんなクソみたいな国にはならない。舵取りってそういうことだから。責任があるんだよ。そのくらい彼の目は凛として澄んでいたよ。恵みに感謝して、必要以上には獲らない。家族を路頭に迷わせず、循環することの意味を知っている。
ところで、MY LIFE IS MY MESSAGEって自分にできることを全力でやるって意味です。少なくともオレにとっては。
オレは酒を造れないし、コメも育てられない。でも、草刈りはできる。山の家で十分に修練を積んでるから。義父の草刈機を譲り受けて、長井に置いてあるんです。長靴も。
今回、六ヶ所村にも行ってね。あらためて震災、津波、原発事故、この14年を反芻する旅でもあり。その流れの中での草刈り。って誰も理解しないだろうけど、オレにとってはたいせつなことなの。
早朝から野郎どもで作業。これがね。なかなかな労働。でも、こうやって関わってきたお酒を311にいただいたら、格別だと思われ。
2週に1度は刈らないとカメムシに稲がやられてしまうんだって。2週に1回って、これ、なかなかだよ。
田植えや稲刈りのイベントに参加してくれるのも、もちろん嬉しいんだけど、わたすの草刈機を使って、自主的に草刈りしてみませんか?きっとお米や酒への愛情がぐっと深まると思うよ。
あ、大好きな名店「夜汽車」にはオレのボトルが置いてあるから、草刈りしてくれた人は褒美として好きなだけ飲んでください。笑。
田んぼの実りを「体験」したら、米騒動の意味がきちんと見えてくる。経験として汗にまみれるって、オレは真実を知る唯一の道だと思ってる。
応えは机の上にはない。政治家の言葉の中にもない。書物の中にもネットの中にも誰かの歌の中にもない。
