1月27日 火曜日 多分晴れ
六本木で麗蘭を体験。
スティーヴ・クロッパーよろしく。CHABOさん、アンコールの最後にチェット・アトキンスモデルを弾いた曲を除いて。一度もテレキャスターを手放さなかった。わかる人にはわかる。
オレはそれだけでぐっと来た。
実は。同じレーベルに居た縁で、麗蘭のデビューも体験してる。35年前かな。でもね。もはや違うバンド。メンバーそれぞれの人生が演奏に滲み出ていて、その集合体としてバンドの凄みがある。
ライヴって凄いし、怖い。ものすごい情報量。公平さんは外タレにしか見えなかった。存在感が。ドン・ウォズみたいにグルーヴをコントロールしてた。いつ見ても、テンポ感の安定度がすごい。
自分への戒めとして。まっすぐ生きてないと、ライヴでバレる。それを麗蘭のみなさんから教えてもらった。
街のバカチンたちがライヴに来てるのを知っていたので、シラフのオレが乗せて帰ろうと思った。あのバカチンたちが、しこたま飲んで音楽に沈殿していく様もオレは見ていた。ライヴの楽しみ方もここまで違うかって。笑。でも、たぶんそれでいいんだと思う。
バカチンたちを送って、家に帰って、数時間の仮眠の後、午前3時に雪山へ。
オレが大好きな秘境とも呼んでいい場所は雪山のいちばん奥にある。それゆえ、ほんとうに山を愛する人たちによって守られてきた。チャラさがまるでなかったのだ。
数年前からちらほらインバウンドを見かけるようになって、今年ついにその数が逆転。もはや9割は彼らで占められ、日本語が聞こえなくなっていた。値段もその対応に切り替えられていた。
山はなにも変わらないのに。
一人で雪山に向かうのはじぶんのこころの声を聞きたいから。申し訳ないけれど、これでは聞こえてこない。オレは外国人を嫌っているわけじゃない。どの国にも一定数存在する品格のない人間が嫌いなだけで、バブル期にパリのブランドものを買い漁ってた日本人を軽蔑するのと同じこと。ここは秘境ゆえ、ここまで足を伸ばすってだけで品格度はマシな方なんだろうけど、やってることはなかなかに酷い。これ以上描きたくないくらいには。
ウインタースポーツ、引退しようかな、とも思った。ここまで苦労してやってくる意味がない。
でも、山は裏切らなかった。当たり前か。できるだけ人がいる場所を避けて山に遊んでもらった。山はなにも変わらないんだもん。変わるのはいつだって人間。
この山もコロナで大変だったし、日本人相手じゃ儲からないんだと思う。ただ、この値段だと若者がくることが難しいって意味では、ウインタースポーツの裾野は拡がらないと思う。それって結局じぶんの首を締める。
音楽も同じ。サブスクで制作費がかけられないってことは、ペカペカの音楽を聞かされるわけで、いい耳をもったリスナーが育たない。最近ギターを始めたって若者を見ていて、ペカペカの音楽をコピーしてるから、ペカペカ。でも、オレはなにも言える立場にはいない。これがビートルズだったらなぁ、と。せめてベンチャーズ。こういうことを言うと嫌われるんだろうな。ははは。
実は宿さえ取れなかった。もちろんインバウンドで。最悪クルマで寝るか、でもマイナス15度だしなぁ、と。遠く離れた街のビジネスホテルに一部屋だけキャンセルの喫煙ルームがあった。タバコの臭いはキツかったけど、クルマよりはマシか。笑。働いてるのは日本人、大声で酔ってるのは外国人。さっきフロントにいた人が居酒屋でも働いてた。酷使されてんだなぁ、と。もうこの居酒屋にも行かない。なにかが狂ってる。
久しぶりにテレビを見たら党首たちが討論会をしていて、その表情を見て、オレは絶望した。こいつら、全員ダメだ。生き方がまるでなってない。それって顔に書いてあるんだよ。おまえら、このホテルで酷使されて、むっちゃ働いてるあの女性の気持ちなんて1ミリもわかっちゃいない。せめて新幹線の無料の恩恵くらい国民に返還してから、マニフェストを話せ。どうせ実現できないくせに。腹の底から怒りがこみ上げてきたから、スイッチを切った。
麗蘭 ➡︎ 街のバカチンたち ➡︎ 大量のインバウンド ➡︎ この国の党首たち ➡︎ 酷使される女性
なかなかな体験だった。つまりそのことはじぶんにも当てはまるってこと。
戒めよう。ちゃんと生きよう。
ついしん
レーベルの長に教えてもらった。素晴らしい。誠実さってこういうことだよ。救われる。
まだこんなことまっすぐに歌ってる人がいるんだって。泣きました。
もうひとつ ついしん
今日の雪はなかなかに難しくて苦戦してたら、オレのスキーの先生からの至言。これ人生と同じだから。いわく。
山口さん的に言うと、人生と同じ。立つ場所が変化しても、真っ直ぐに立ち続けること。真っ直ぐの意は、板の面に垂直。遠心力を発生させ、傾いても重力があるごとく立つこと。