日別アーカイブ: 2015年4月10日

搾取

4月10日 金曜日 雨 デビューしたとき、実際はビンボーの極限だったにも関わらず、ツアーをすると、迎えのクルマにはマッサージ機がついていて、楽屋にはフルーツをむくためだけに女性が配置されていたりした。ほんとうにおかしな時代だった。むろん、強力な違和感を感じてはいたものの、自分が生きていくことで精一杯で、システムの矛盾を追求する頭は働かなかった。今思えば、アホだ。いいように扱われてた。 こうやって、永い年月の間に、音楽業界からそうとう遠い場所にたどり着いて、その手のストレスは皆無になった。その手の輩とも縁遠くなった。喜ばしいことだ。試行錯誤の連続だったけれど、独立独歩で何にも頼らず生きていく方法がないわけではなかった。前例がなかっただけだから、作れば良かったし、やりがいがあった。大事なことはあまり他人の意見を聞かないこと。たいてい直感の方が正しかった。稀に見る目がなくて、とんでもない目に遭うけど、それもまた前進への一歩だから仕方がなかった。 そもそも、組織が苦手だ。だから、近づかない。そして、誰かの金で何かをやろうとする輩にも極力近づかない。これでたいていのストレスからは解放される。仕事は(仕事とはあんまり思ってないけど。職業、「オレ」だから)作るもので、与えられるものではなかった。 まぁ。確かに音楽業界は下り坂だ。当たり前だ。金儲けばかり考えて、多様性をもったリスナーを育ててこなかったのだから、当然の報いだ。ここからはどれだけ音楽を愛してるか、何を見据えて生きてるかが、試されるだけのことだ。どんと来い。 だから、活動を維持するためには何でもやる。シンガー、ソングライター、ギタリスト、プロデューサー、エンジニア、エトセトラ。最近はディレクションもやることがある。昨日、生まれて初めてレーベルコピーを書いた。 ———- レーベルコピー 内容が詳細に記載されている、制作過程に用いたり保存用記録物として利用される重要な書類。 ———- 過去の曲の著作権に関することを調べているうちに、忘れていた搾取の図式が明確に見えてきて、久しぶりに頭の中で「London Calling」が鳴った。ぷんぷん。気づかなかったオレがバカで、著作権管理団体は云うまでもなくクズで、何もしないのに、エサだけ横取りするハイエナがうじゃうじゃ居て、ヒドいのになると、権利を勝手に第三者に売り飛ばしたのまで居て、ハイエナ顔が浮かんできて、ほんとうに胸クソが悪かった。著作権っていったい何のために、誰のためにあるんだよ?これも確実にひとつの既得権益で、天下りの温床だよ。おまえら1曲でも身体とこころを痛めて曲を産み出したことあるのかね? 金の話じゃない。スピリットの問題なんだ。俺が云いたいのは。愛があるように見せかけて、それがないんだ。政治家も、官僚も、原発も、基地問題も、音楽業界も、構図はぜんぶ同じだ。志がF××Kなんだよ。 遅すぎたけど、これも勉強だね。人生は一回きりだから、自分が正しいと思った方にしか歩けない。妥協もしない。そして、誰かのせいにもしない。前例がないからこそ、そこを往くべきだとオレは思う。むろん、これはオレの考えで、誰かに強要する気はまったくないけどね。人生はギャンブルで、壮大な実験の場所だよ。笑。 ついしん これは新星と呼ぶにふさわしいね。ワクワクするよ。this is music! すばらしい。  

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