日別アーカイブ: 2023年8月11日

ロビー

8月11日 金曜日 曇り   ようやく暴風雨がおさまったから。  ボーボーに伸びた草を刈ることから始めた。とてもじゃないけど、1日でできる量じゃない。結構体力も使うので、満タンにした混合ガソリンがなくなるまで、と決めている。  「荒刈り」(そんな言葉ないと思うけど)呼んでいる状態で、まずはあらかた刈っておく。毎日やっても、しばらくはかかりそう。  雨は止まないのだけれど、高低差300メートルある峰まで走る。往復10キロ。これまでも決して楽ではなかったけれど、こんなに地獄のようにキツかったっけ?行きは5キロをノンストップで延々と登り。息も絶え絶えというよりは失神寸前。峰で30分くらい死んだなら、帰りは下りのみ。これがまた違う筋肉をつかうので、しんどい。  んー。たった一年だけれど、確実に老化したな。滞在している間、できるだけ抗ってみるつもりではいるけれど、これ、毎日できるかな。ちょっと不安。以前はこのあたりを平気で20キロ走ってたんだけどな、、、。  朝。ロビー・ロバートソンの訃報を聞いた。    彼にはどれだけ影響を受けたかわからない。ものすごく好きで、ものすごく嫌いなところもあった。でもソングライターとして、ギタリストとしての才能。彼がいなければThe Bandがあそこまで芳醇な音楽を創ることはできなかっただろう。彼がリイシューものを彼が監修すると、驚くべきクオリティーになる。耳が抜群にいいんだと思う。  ソロの2枚目、Storyvilleはロックミュージックのある種の最高到達点だと思う。オレにとってはポーラースターみたいな作品。  ただ、セレブになったロビーより、どうしようもなく野に生きたレヴォンやリック、なによりもリチャード、最後の生き残り、ガース。彼らの生き方の方が好き。音楽家としては。  彼が晩年、スコセッシと創ったThe Bandの映画はオレにはちょっと許しがたいものだった。死人に口なし。あ、これラストワルツのことじゃないからね。誤解なきよう。彼がこの作品を自画自賛しているのを知って、ますます嫌いになった。  90年代の頭。NYでロビー抜きのThe Bandを観た。小さなクラブだった。レヴォンはだいぶ衰えていたし、リック・ダンゴは肉団子みたいな体型になっていたけれど、バンドの演奏は素晴らしかった。  ロビーを除くメンバーはThe Bandを続けたかったのだと思う。出世欲もなく、ただ音楽を愛しているようにオレには見えた。  そして、あの5人が作った芳醇な音楽は永遠。  夜。追悼の気持ちも込めて、Storyvilleを聴いてみたのだが。あらためて、その素晴らしさにのけぞった。楽曲、演奏、ミキシング、ストーリーテリング。あれほどの作品を創ったなら、次作への欲なんて湧いてこないと思う。ロックミュージックの金字塔。

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