5月18日 日曜日 晴れ

スタジアムで演奏される音楽はよほどの事がなければ聴かない。何度も学習したからね。巨大モニターを観ながら、音楽を聴くのは好きじゃない。

でも、今回は事情が違った。オレ、ビートルズの人、一度も観たことがなかった。前回の来日。正攻法で行こうとしたら、チケット取れなかったし。そしたら、本日バースディのともだちのチューが僕のためにチケットを取ってくれたのよ。

だから、前夜岐阜でのライヴを終えて、ひっさしぶりにやんちゃなドライビングをして、宿泊せずに帰ってきた。ポールを観るためにね。

チューとオレはクルマと電車を乗り継いで、もうすぐ取り壊される国立競技場までやってきた。二人ともどうしてこの競技場を建て換えしなきゃいかんのか、まったく理解できなかった。風格も歴史もあるし、修理すりゃいいじゃんって。オレは聖地、平和台球場がなくなってから、野球に急速に興味をなくした。そういうの、あるんだよ。ほんとうに。

あの競技場は僕らとほぼ同じ時代を生きてきた。ゴン中山がスーパーサブで後半35分に投入されて、一瞬にして空気が変わったこととか、たくさん思い出がある。

ライヴ1時間半前。開場時間は過ぎているのに、何だかヴァイブがヘンだった。そして1時間前。延期ではなく、中止が告げられた。国立競技場の上空に巨大な失望の雲が浮かんで、ちょっと怖かった。そりゃ、そうだよね。僕ら? そりゃ、観たかったけど。ポールの体調は、仕方ないよ。元気で居て欲しいよ。無理なパフォーマンス、観ても辛いよ。

ただ、このコンサートのために、決して安くはないチケットを買って、遠方から来た人も居るんだから、開演1時間前に中止はないと思うよ。それは主催者、猛省すべきだよ。今日は開催するって云ってたんだから。

僕とバースディボーイのチューは千駄ヶ谷ではなく、信濃町でもなく、四谷三丁目の駅まで歩いた。何だか、そこからできるだけ遠くに離れたかった。そして、それは正解だったと思う。

よし、チュー。君の誕生日をいい一日にしよう。築地に行って鮨、喰おうぜ。今日は河岸、休みだけど。そういや、ここも取り壊されるんだよな。何だかなぁ。アゲイン。

結局、僕らが住んでる街に帰って、ビートルズをアナログで聴きながら、飲んだ。彼らの音楽は間違いなく、素晴らしくて、こころに響いたよ。こんなことでもなけりゃ、大人たちが揃って、夜中にビートルズ、聴くこともなかったさ。それでいいじゃん。ありがとう、ポール。僕があなたの歌を生で聴く、最後の機会だったかもしれないけど、ぜんぜん失望してないよ。

ついしん

明日からヤイリギターを特集します。ギターを弾く人も、そうでもない人も、是非読んでくれると嬉しいです。この時代を生き抜くヒントがあると思うよ。ビバ!職人魂。

絵画館の前の路上に座って、開場を待ってた。

絵画館の前の路上に座って、開場を待ってた。

ゲートが開くことはなかった国立競技場。

ゲートが開くことはなかった国立競技場。

鮨喰って、止まり木に帰還したチューとオレ。

鮨喰って、止まり木に帰還したチューとオレ。

たんおめー。

たんおめー。

親父が初めて買ってくれたLPがこれだった。

親父が初めて買ってくれたLPがこれだった。

音楽はすばらしい。

音楽はすばらしい。

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への2件のコメント

  1. 甲斐 より:

    残念でしたね。

    チューさん楽しみにしてらしたから、その分アニキが熱く癒してあげたのではないでしょうか!!

    でもね、アニキがヤンチャな運転して帰るのは気なりますo(`ω´ )o

    事故だけは起こさないで(巻き込まれないで)ください。

    それが一番心配ですので。

  2. Froggy II より:

    ポールには休息を、お友達には1分1秒でも長い祝福の時間を。宇宙はそうしたかったのかも、ね!

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