存在の耐えられない軽さ、静岡市にて

9月18日 日曜日 曇り 

 今日はいろんな意味で、エポック・メイキングな一日だった。

 静岡のUHIU、10周年だから来てくれと熱烈なオファーがあった。オレ、この際書いておくけど、周年的なこと嫌い。自分のことで云えば、積極的に祝う気にはあんまりなれない。まぁ、デビュー30周年とか、バンド存続40年とか、さらっとやるかもしんないけど、個人的にはやっぱり好きじゃない。周囲がやってくれたら乗るかも、だけど、自分からやる気はないだろうね。

 それでもオファーを受けたのは、この店にまつわる、まぁ、決して平坦ではなかった道のりを知っているからで、祝福よりも、ここからがスタートじゃんって姿をオレが本気で演奏することで伝えたかったからだよ。

 それは見てくれたら分かる、よね?

 ところが。奴らがオープニングに送り込んだ奴が素晴らしい才能で。まだまだ荒削りだけど、才気溢れる男だったんだよ。これって街の、店の、財産以外のなにものでもないんだ。奴が本気で退路を断って向き合うまで、オレからは宣伝しないけど、リハで奴が歌った「存在の耐えられない軽さ」って言葉がズドンと来たんだ。そのテーマ、オレも書こうと思ってたんだよ。まるで口癖を盗まれたような気がして、嬉し悔しかったよ。笑。

 こういう才能が今、世界に静岡に必要で、演奏する側にも、店にも、自分と本気で向き合う覚悟が必要なんだ。埋もれてる場合じゃない。でも、埋もれさせてるのは自分たち。なんてアイロニック。でも、本気なら、オレも行くぜ。本気で。

 この日のライヴがなければ起こらなかったことがたくさんあってね。まだうまく咀嚼できてないんだ。そして写真も撮り忘れた。ごめん。

 UHU。おめでとう。歴史はこれから始まるんだよ。

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存在の耐えられない軽さ、静岡市にて への3件のコメント

  1. Masako より:

    UHUライヴ愉しみました。
    山口洋さんのことが大好きな、店長さんと、2組のミュージシャン。狭い、だしの匂いが漂ってしまう、都会では味わえない空間の中、本当にスペシャルでした。スライドギター多めのギター演奏、圧巻でした。聴きたかった曲もたくさん聴けて、エネルギー蓄電たくさん出来ましたよ。アンコールの最後。「満月の夕」から1音残して「明日のために靴を磨こう」へ。カッコ良すぎです。昨年初めて参戦した友人も、『去年は宇宙へ行ったけれど、今年はギターの演奏に包まれて、心地良かった。』って言ってました。
    静岡おでん美味しかったですよ。
    また、静岡来てくださいね。

  2. 裕史 より:

    馬鹿共の集うハコへのロックンロールでの激励、しっかり受け止めました。ありがとうございます。
    新曲も良かったです。自分は「Blind Pilot」を聴いて、洋さんの経験した感動を曲を通じて二次体験し、”恐れずに挑戦する気持ちを自分は取り戻せるのか”という自問自答がぐるぐると心の中で回り始めました。
    新曲の早期音源化希望です^_^
    ラジオで新曲を聴かせてくれるってのもいいですねf^_^;)

  3. フラニー より:

    山口さんが奴って書かれる方の音楽を聴きました。
    胸の中の風船みたいなものがヒリヒリ破裂しそうになりました…。

    来週の「MY LIFE IS MY MESSAGE RADIO」、ものすごく楽しみです。
    いつもは『真田丸』を見ているんですが、来週は絶対ラジオ!!!
    私、去年の今頃はヒロシといえばTV『ど根性ガエル』のヒロシだったんですけど、
    今はヒロシといえば100%『洋』さんだなぁ~☆
    空港の電話の一瞬にシャッターを押す山口さんの瞳がたまらなく好きです。

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