いい音の定義

7月19日 月曜日 晴れ

とつぜんですが、いい音って絶対的なものではないのです。それを測る数値があるわけでもなく、あくまでもその人の好みによる部分が大きいのです。

巷で流れているJPOPと呼ばれる音楽のほとんどは「ぱっつんぱっつん」に弁当箱にご飯を詰め込んだようなサウンドで、確かにラジオから流れると迫力はあるのですが、ずっと聴き続ける、あるいはリラックスすることは「僕には」できません。そんな意味では僕にとっては「いい音」じゃない。

むろん僕は自分にとっての「いい音」を目指してきたわけで、褒められれば嬉しいし、訳もわからず「音がよくない」なんて言われると、思いっきり反論したくなったりもする。大人げないと言われても。そこは生命線なわけで、譲れない部分でもあるのです。

今回、G.Yokoたっての夢で、僕も実に32年振りにアナログ盤を製作することになりました。実は過去に3枚のアナログ盤をリリースしていますが、その時は右も左もわからないままリリースしていたので、それがいい音とは残念ながら言い難い。汗。

今回、国内外のいろんなプレス工場をあたってみて、歴史と信頼があり、何よりも国内唯一のアナログの灯を守ってきた東洋化成にお願いすることに決めました。

アナログ盤は片面20分を超えると、音が著しく劣化します。まずはアナログの特性も踏まえ、曲順も変え、長い曲を編集し、表1以外のデザインも変え、気持ちは新しい作品として、マスタリングには1週間をかけ、ソニー録音部の最後の生き残りだと思っているエンジニアの森岡さんとフィニッシュし、マスター音源の納品にたどり着きました。とっても難儀な作業だったけれど、アナログ盤という「不便だけれど愛おしいもの」にたっぷり愛情を注ぎました。

あーそうだ。バイクも「不便だけど、愛おしい」っすね。暑いし、寒いし、危ないけど、愛おしい。笑。

レコードの収録分数、片面20分ギリギリまで収録すると、溝の数が多くなり、必然的に音量が小さくなります。けれど、それは音質の劣化を意味するものではありません。そのあたりがエンジニアの腕の見せどころです。アルバム「Survive」は20分ギリギリなので、確かに収録されてい音量は小さいです。でも、手にしたら、単純にヴォリュームを上げてみてください。ふくよかで、優しくて、あたたかいアナログ特有の「いい音」がするように作られています。そのあたりを理解してほしいんです。ひょっとしてレコードに注意書きを載せようか、と思ってるくらいっす。いや、まじで。気づいてくれるといいなぁ。

今回カッティングを担当してくださった西谷さんは素晴らしいエンジニアでした。氏のインタビューがあります。とってもわかりやすいので、ぜひ読んでください。こんな職人と仕事ができて、本当に嬉しかったです。

そんなこんなで、これから内容物を作っていくところです。楽しみにしていてください。でもって、応援よろしゅうお願いします。

 

はてさて。今週金曜日のライヴ。内容もほぼ固まってきました。オリンピック云々というより、僕らは僕らのやり方で豊かな未来を目指すって意思です。こちらも応援よろしゅうお願いします。

タイヤを変えるとこんなに乗り味が変わるのかー。

目のリハビリがてら、近所で乗ってます。

クルマはまだ怖くて乗れないっす。遠近感がつかめない。

 

 

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いい音の定義 への1件のコメント

  1. アキラ より:

    最近気づいた事なのですが、アコギの音もラインで録ったよりも、マイクで録った音の方が好みです。

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