平和な街

11月16日 水曜日 晴れ 

 過日、僕は東京の街を往く。一見、平和。平和は何も悪くない。誰も悪くない。むしろ喜ばしいことのはずなのに、拭いようのない違和感がいつも押し寄せてくる。だんだん耐えきれなくなって、一刻も早く、海沿いに戻って、ガシガシ走りたくなる。もーダメです、心臓が口から出ますっちゅーところまで追い込んで、心は平静を取りもどす。川沿いにある鉄棒にブラ下がりながら、考える。「オレは何をやってるんだろ?」。そして足が痛い。日々、走った距離は克明に記してあるが、僕の場合、走った距離が多いほど、その時期に受けたストレスが多かったことを示している。健康なのか、不健康なのか、自分でもよく分からぬ。

相も変わらず、被災地と恋人みたいに連絡し合う。状況は猫の目よろしくコロコロと変わるからだ。つい昨日まで求められていたことが、今日も求められているとは限らない。僕らはみんなが寄せてくれた貴重なお金、そして大切な気持ちを預かっている。支援の押し売りや自己満足だけは避けなければならない。そして、総じて、良くなっていることを悪化していることが上回っている。僕の感覚では、何も始まっていないし、終わってもいない。ただ、漫然と忘れ去られつつある。その危機感はとてもある。

「ひとつの命への暴力は、すべての命へとつながる。こうして、わたしたちは、この世界の暴力から、ひとり無縁でいることはできない」。by ガンジー

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