その街

3月25日 水曜日 雨

春の抜け殻。

約束があってヴェスパのタイヤを交換に行った以外、自分の身体からなんの気力も湧いてこない珍しい日。こういうときは野生の動物を見習ってじっとしているに限るのかな。多分。物事がいい方向に動くためにも、じっとしていた方がいいときがあるんだと、この頃思います。オレもニンゲンだし、これ以上頑張れないときがあるのは仕方ない。

閑話休題。

残念ながら冬の小樽を体験できなかったんだけど、今年も小樽、しかも「おたる潮まつり」の時期にいることができるなんてね。昨年、その街に滞在していた間に「Mr. OUTSIDE」を完成させるための多大なインスピレーションを受け取りました。それはある種の「使命感」に近いものでした。その後、屋久島を訪ねてヴィジュアルのインスピレーションを受け取ってアルバムは完成しました。このふたつの旅はとっても大きかった。てか、行かなかったならアルバムはまったく違う形になっていたか、完成しなかったか。

人々の想いって、オレにはロケットの推進力みたいなものなのです。

アルバムに多大なインスピレーションを与えてくれた長谷川さん。7周忌に彼の故郷でその遺志を継いでくれる人たちがいてくれたこと。どれだけ嬉しかったことか。僕もね。そういうことをやろうとしてたけど、コロナで木っ端微塵に。たいせつなことを忘れずに伝えるって、書けばこれだけだけれど、なかなかできることじゃないんです。この小樽のあっつい人たち。その想いをぜひ体験して、それぞれのLIFEに役立ててくれたら嬉しいのです。

まずは読んでみてください。

この街はね。うちのおかんが好きで、一緒に訪れたことがあります。ふたりして、伊藤整が好きだったから。なので、某NHKのドキュメントで密着されたこともある。でも、地元のあっつい人たちがいると、見えてくるものがまるで違うのです。その歴史も含めて。

ミュージシャン稼業をやらせてもらって、アナーキーなやり方を確立して、各地、ネイティヴな人たちと関わるようになって。ひとつひとつがJAPANをほんとうの意味で知るためのプレシャスな経験でした。それらを列島のように繋いでいくのが、僕ら旅カラスの存在意義なんだと思います。

自分の利益だけかっさらっていく輩に旅人の資格はない、といつも思うのです。その街からなにかを受け取るのなら、その街になにかを残していかなければ。たとえ、しこりのようなものだったとしても。

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

その街 への1件のコメント

  1. 平山秀朋 より:

    山口さん、有難うございます…(涙)。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>