日別アーカイブ: 2014年11月9日

HEATWAVE / 夕陽へのファンファーレ #002

11月9日 日曜日 雨 このシリーズの投稿、人気ないっすね。ヘビーっすか?でも、まぁ、自分にとっては、気持ちを整理して、前に向かうために必要な作業なんで、続けますね。 ——————————————– 昨日書いた、世界は容易に咀嚼できるような状況ではなかったってこと。たとえば、ほんの一例ですけど、こういう感情です。 たとえば、今年の9月15日に原発から2.5キロしか離れていない国道6号線が「開通」しました。この写真は僕の仲間が最近撮影してくれたものです。車内での線量です。狂ってるのはオレすか?世界すか?両方すか?アベちゃん、これは犯罪だよ。どんなに近くてもオレは通りたくない。       ふーーっ。気持ちを落ち着けて、と。       そして、僕を励ましたのはこういう言葉でした。いつものクリシュナムルティーです。 「“真理”は、自己の思考が完全に終焉したときに、向こうからやってくるものである」。 明けても暮れても。僕は毎日、海や夕陽と会話をしていました。ある意味、それは自分との対話なのですが、大切な時間でした。「走る」と云う行為が素晴らしいのは、発想が作為ではなくなるところです。考えないことによって、自分の深層にたどり着くことができます。毎日、飽きずに眺め続けた「夕陽」を、とあるものの比喩にして、僕はバンドで誰かを鼓舞するのではなく、穏やかな、明日の力になるようなファンファーレを鳴らそうと思ったのです。 ある日、その曲が頭の中で鳴りはじめました。誰の曲か不明だけれど、何かの一節であることは分かりました。調べたら、フランシスコ・タレガという人の作品でした。僕の親父が弾こうとして弾けなかった曲だったのですね。笑。だから、彼のギターでその曲をアレンジして弾いて、アルバムに収めました。 タイトルは「Fanfare for the Wasteland」。 とにかく。どんな状況であれ、生きていることが素晴らしいと思える音楽を作りたかった。エゴを超えて、誰かのために音楽を作るのは初めての経験でした。仕事場には自分を鼓舞するための標語がたくさん貼られていきました。いわく「お前ならできる」笑。そうでなければ、この途方もない作業を貫徹することは不可能だったと思います。 もうひとつ。CHABOさんとかなり長い時間を一緒に過ごさせてもらって。 僕が受け取ったものは計りしれません。未来を作る唯一の方法は、今を精一杯生きるってこと。それは分かってました。でも、その精一杯ってのは、得てして、自己満足になりがちなのです。彼はそれに加えて「丁寧に」生きることを背中で教えてくれました。 僕は確実に変わりました。O型特有のいい意味での「ガサツ」な大らかさは残したまま、すべてのことに対して「丁寧に」なりました。結果はおのずと変わってきます。それは新しいアルバムを聴いてもらえば分かると思います。音だけはなく、音の隙間まで、静かな情熱を込めました。 僕らは面倒くさい道を選びます。それしか出来ないとも云えるし、時間がかかっても、誰かのこころに深く染みていく方法を選びます。「いのち」の大切さを伝えるのはその方法しかない、と思うのです。(続く)

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