日別アーカイブ: 2016年11月1日

11月1日 火曜日 曇り   もう無茶はできないトシになってきたなぁ、とつくづく。山里に潜伏させてもらえなかったら、今回は完全に終わってたな。苦笑。でも、山の家のことは被災したまま何ひとつできなかった訳で、うーん、生き方を考えなきゃいけないのかもね。  残された体力と相談していくつかのことを天秤にかけた。自分のことはもういい。墓参りも申し訳ないけど行く体力がない。  不慮の事故で、喋ることも、動くことも、食べることも、何もかも奪われてしまった奴。同級生が昨日会いに行ってくれたなら、お前が云ってるほどヒドくはなかった、と。オレが行くことで少しでも刺激になれば、と福岡に立ち寄り、病院に行く。確かに奴は事故直後とは変わっていた。オレを知覚して、反応しているのは間違いなかった。反応しすぎて、痰がはげしく絡んで、目には光が戻っていた。手も握り返した気がする。感情がわずかだけれど読み取れる。笑ったような気さえする。奴と過ごした青春の日々。こんな時間がやってくるなんて想像もできなかったけど、とてもプレシャスな時間だった。光だよ。奴はまだ生きることを諦めていなかった。  意志を伝えることはできない奴から力をもらった。さぁ、気をつけて家に帰ろう。お前ともう一回ステージに立つぞ、って云ったんだから、オレもちゃんと生きなきゃ。

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