「blog上地獄アワー、第十九回。アルバム特集#1」

2月1日 日曜日 晴れ

さて。今回はアルバム特集っす。アルバムをまるっと一枚すべて。どこにも捨てる曲はなし。曲間のタイミング、それまで音楽、みたいな。分かってると思うけど、聴いて気に入ったら、買ってね!

中学高校の授業中、僕は一枚のアルバムをはしょることなく、脳内で再生して、時間をやり過ごしてました。つまり学校に行くと、ウィークディは一日6枚くらい再生する訳です。おかげで成績なんて上がったことはないけど、ミュージシャンになる素地は作られたのかもね。

先日、仙台の音楽専門学校の学生たちの前で演奏したんだけど、彼らのことを思い浮かべつつ。今回は僕が中学、高校時代。ほんとうに好きだったアルバムたちを。僕の血や肉、そのものになった音楽なのです。ガキの時分だから、みんなも知ってるアルバムが多いだろうけど、今回は若者向けってことで。次にやるときはもっとディープにやるよ。

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中学になったばかりの頃だったかな。まだ野球部に居て、坊主頭だった頃。シリア・ポールさんがDJのベスト10番組でずっと1位だったのですよ。「HOT STUFF」がラジオから流れてきて、僕の人生は変わったですだよ。ビンボーでなかなかアルバム買えなかったけど。生涯の一枚かも。だってリアルタイムなんだよ。これまでにこのアルバム、多分5枚くらい買ってるな。僕の血と肉なんです。いや、まじで。

 

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次点でこれ。これも中学生だったっけ。BLACK AND BLUEと同じくらい聴いたよ。遠い目。いつか、バンドやろうと思ったんです、福岡の片隅で。

 

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次。中学2年、1977年に買ったアルバム。正直、買ったときはハズしたと思ったっす。中学生にはちょっと難解すぎた。ひとつきに一枚買えれば良い方だったから、その月はブルーだったっけ。でも、高校に入ったある日、ビリっと来たんです。僕のギターを形作ってくれたテレビジョンの名盤、MARQUEE MOON。もちろん、全編弾けます。リチャード・ロイドもトム・ヴァーラインも。この前、佐藤タイジに「山口くんって、トム・ヴァーラインの影響受けてるよね?」って。受けてる、受けてる。大受け。世界MARQUEE MOON選手権があったら、間違いなく日本代表になれるくらいね。

 

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僕のギターにガッツを加えてくれたのはミック・グリーンです。このアルバムはロックンロール・ギターの教則本。通ってた偏屈で大好きなレコード屋さんに「一家に一枚、パイレーツ」って書いてあったっけ。福岡に育つと面倒なことも多かったけど、こういうとこ、良かった。何だかね、知性より恥性。そこが好き。笑。

 

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はてさて。あんまりでっかい声で云わなかったけど、実はツェッペリン、好きだった。ジョン・ボーナムが死んだのは高校2年のとき。もうあのドラムが聴けないのかって、一日落ち込んでたのをはっきりと覚えてます。一番好きなアルバムはね「フィジカル・グラフィティー」。アルバムまるごと聴けるyoutubeのページがないから、この曲で。気に入ったらアルバム買ってみてね。最近リマスターで出たよ。

 

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大学2年の時にリリースされたのかな。バイトに行く黄色いビートルの中でずっと聴いていたのがこのアルバム。残念ながら、フルでyoutubeにはなかったので、表題曲だけ。決して、派手なアルバムじゃないのね。モノローグ的な。でも、短編を10編読んだような気持ちになる。どんな時に聴いても、頭の中に風景が浮かんでくる。そして、何よりも3分のロックンロールであること。ロックンロールの可能性を教えてくれた僕的には歴史的名盤なのです。シンプル、だからこそ芳醇。

 

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無人島に持っていく一枚、みたいなムック本に原稿を書いたときに選んだのがこのアルバム。この音楽は奇蹟そのものだと思うよ。楽曲、バンドマジック、演奏、すべてがね。

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The Bandに居たロビー・ロバートソンが90年代にリリースしたソロ・アルバム「Storyville」。楽曲、演奏、録音技術、ソングライティング、ヴィジョン、エトセトラ。あらゆる意味で、僕にとっては90年代を代表するもの。スピーカーとヘッドフォンでは違う世界が見えてくる。アナログとデジタルの境目で、見事にその両方の良さをパッキングしたって意味では、未だにバイブルのように聴いたりもします。

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アルバムがフルでyoutubeにないので、その時のテレビ出演の模様を。

 

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はてさて。アルバム特集の最後を飾るのはこのアルバム。92年だったかなぁ。23年経過したけど、未だに聴いてるよ。僕にとっての音楽の全てがあるのかな。今や、入手困難みたいで、プレミアがついてるみたいだけれど、こういう素晴らしいものを、ちゃんと手に入るようにして欲しいっす。レコード会社。ぷんぷん。

 

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ヴァン・モリソン聴いて興味を持った人は是非、この名盤を。

 

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じゃ、また来月。

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「blog上地獄アワー、第十九回。アルバム特集#1」 への9件のコメント

  1. toshie, tokyo より:

    うわっ!ありがとうございます。大切に聴きます。
    気に入ったら買ってます。来月も楽しみにしています。
    もう2月ですけれど、まだ2月ということで、今年もよろしくお願いいたします。

  2. cmz より:

    今回は特に若き日の思い出辿る旅、素晴らしい。これこれ!マーキームーンやっぱ全曲弾けなきゃプロにはなれないんですねー。最近ロビロバ気になっててよく見てるpvがあがってるし。さいこうです。

  3. けいじ より:

    毎回楽しみにしています。いつもCD購入の参考にしています。今回はツェッペリンにビックリ。4までしか聞いてなかったので、改めてこの1枚聞いてみます。ヴァンモリソン最高ですね。全然古くならない。何回聞いても飽きない。チーフタンズとの共演盤もいいですよね。パイレーツ、レジェンダリーハーツ、聞いて盛り上がります。

  4. のり より:

    おっと・・・もう1日だったか。。
    コレだけのアルバムを聴くとなると1ヶ月はかかるかな?
    ゆっくりと楽しませていただきます♪

  5. もりばん より:

    「アルバム」と言われればやはり自分にとっては何を差し置いてもAstral Weeksなのです。ヒロシさん出すかな、とスマホをスクロールさせていたらトリで出てきて歓喜。

  6. 桃子 より:

    若者向けで堪能しています(笑)♪曲聴いていたらライブに行きたいって思わせるパイレーツカッコ良い!同じ時代に生まれて好きな人のライブに行ける繋がりってとても幸せなことだと改めて感じましたよ、洋さん。確かにプレミアにぷんぷんしながらアルバム買いますが自分もどうなるか分からないし行ける時にライブも行かなければ!
    仙台でサラッとフル演奏したツェッペリンに珍しいなぁと思いましたが好きだったんですね。なるほど。2月もまた楽しみにしています。
    昨日のラジオも聴きました。初めましての空気感とか走る理由のくだり面白かったです。
    メンテナンスして充電満タンになったらまたステージで洋さんを魅せて下さいねー。

  7. ながわ より:

    ここ数年、邦楽ロックしか聴いてないのでこのラジオで紹介される洋楽は
    ホント参考になります。

    ルー・リード、実は若い頃聴いて良さが分からずその後はスルーしてたんですが
    山口さんに影響を与えたアーティストという事で最近聴き出しました。
    「ストリートハッスル」とか「NYCマン」とかカッコいいですね~。
    ZEPPも昔ハマったなぁ。紹介されたアルバムとは違うけど、
    山口さんの「永遠の詩」のカバーを聴いて観たい!(笑

  8. たづ助。 より:

    違った切り口で 楽しませていただきました♪ 
    是非第二弾も お願いします!(難解編も!)

  9. masa より:

    自分も「BLACK AND BLUE」好きです。最近リマスター盤買いなおしました。

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