宇宙と呼応するギター

5月31日 火曜日 曇り

筋トレ情報、反応薄いっすね。有益だと思ったんだけどな。笑。ま、そこまでストイックにすることもねーか。

 

さて。話題のギターソロ問題。問題にすること自体、あんまり意味ないと思う。サブスクで聞いてりゃ当然そうなるだろうし。

我々がガキだった頃なんて、月にアルバムは一枚買えればいい方で、ハズした日にゃ、ひとつき暗黒の時間を過ごすことになる。それゆえ、一枚を選定することにとても慎重だったし、運悪くハズしてしまったときも、どこかにいいとこがあるんじゃないか、と何度も聞き返したりして、飛ばすなんてことは具体的にできなかったし、しなかった。

CDになって、そのあたりが少し変わったんじゃないかな。自分の好きな順番に聞くことができるようになったしね。

でも、オレは創る側だから、曲順もひとつの重要な表現だってことを知ってる。曲間の秒数だって、表現なんだよ。

サブスクでカタログ的に聴いて(かつてのラジオのように)そのアーティストの作品を買ってくれるのなら、いいと思うけど、そこでリスニングを完結させる若者も多いだろうね。

良し悪しじゃなくて、オレはそんな聞き方をしないだけ。仕方ないのさ。でもね、サブスクが圧倒的に制作費の削減を強いていることはリスナーも意識してくれたら、とは思う。それはいつか音楽を殺すってこともね。過去のものはともかく、新しいものを創ることは困難なんだ。

でも、嘆く暇があったら、アナログからデジタルまで知ってるオレは自分の愛している方法を伝えていこうと思う。

 

そもそも。オレもギターソロに興味はない。録音されているものも、当日たまたまそう弾いただけで、前もって考えられたものじゃない。ライヴでたまに10分くらいギターを弾き続けてるけど、あれはソロというより宇宙と呼応してるって思っていただければ。いや、マジで。なーんも考えてない。感じてるだけ。

 

90年代のはじめ。アイルランド、スレーン・キャッスル(U2がヨシュア・ツリーを録音した場所)でニール・ヤング with MG’Sって凄まじい組み合わせのライヴを体験した。

「ライク・ア・ハリケーン」で、ジム・ケルトナーとドナルド・ダック・ダンが永遠に同じリズムを刻むなか、ブッカー・Tは指一本でずっと同じ音をオルガンで弾いていた。スティーヴ・クロッパーはリズム・ギターに徹していてね。

そしてニール・ヤングは狂ったように、いや、なにかに憑かれたかのようにギターを弾き続けてた。15分は弾いてたと思うな。観客も演奏している本人も宇宙に向かって高揚していくのがわかった。

いや、なんちゅーか、儀式みたいだった。

もう帰ってこないんじゃないかと思ったよ。

オレにとってギターソロとはああいう行為のことなんだ。そんなやり方があること、知らないのはもったいなさすぎる。だから、オレもあの日から実践してるんだよ。

ほんとだよ!

 

 

ついしん

映画「杜人」のトークショー。
次は6/5(日)あつぎのえいがかんkikiにて。13:50分からの回の後に僕も参加します。
これまでの倍の時間があるそうなので、ゆっくり話せそうです。

同日、朝9時20分からJ-WAVEのAcross the Skyに主人公の矢野さんが生出演。
夜8時からはbay fmで1時間「杜人」が特集されます。

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宇宙と呼応するギター への6件のコメント

  1. ひとし より:

    もうかれこれ20年以上も前の話▪▪▪
    NEIL YOUNG & THE CRAZY HORSE を FUJI ROCK FESTIVAL で観ました
    (僕のすぐ後ろにはご機嫌の佐藤タイジさんが▪▪▪笑)
    今となっては何を演奏していたかも記憶が定かではありませんが
    只々そこにあるエネルギーの塊の様なものに圧倒された記憶、感覚のみが今も残っています
    後にも先にもない圧倒的な体験でした

    山口さんが仰る”儀式みたい”という言葉▪▪▪凄い腑に落ちました(笑)
     

  2. タカ より:

    その昔、TV局の音楽番組でアルバイトしていた友人が(CD全盛期の時代)「プロモーション用のSAMPLE盤が手に入るんだよ。でも好きなバンドのは活動続けてほしいから買ってるね」という話を聞いてカミナリが落ちて、考え方を変えて、自分も大切なミュージシャンの音源はレンタルでも中古でも無く買うことにしました。

    そうですそうです、自分もニール・ヤング、FUJI ROCKで観れてました。当時は本物がいるってだけで大興奮だったはずが、その(おもいっきり曲名に引っ張られてますが)ハリケーンのような重力さえ引っくり返すような演奏力に呆然としてたのを思い出しました。なるほど「儀式みたい」当てはまる気がします。

    アルバムもアーティストの思いに近づきたいと、初回(数回)は絶対に曲順に聴きます。以前、いきなりシャッフルした家人と言い争いになったのも、まあ、思い出です。

  3. fujiiku より:

    ギター弾き始めた当時 ジミーペイジのギターソロ コピーするためにラジカセ何だいかダメにした身としてはギターソロも聴いて欲しいなとは思います・・・おじさんになった今ではギターソロも含めまずがまずは楽曲ありでギター楽しんでますが。

    洋さん同様 LP1枚がとても大切でした。レコードが針飛びなどすると目の前真っ暗でした(笑) 

    毎年の健康診断でいつも筋肉量不足を指摘されます・・・少しずつ改善していきたいと思います。ありがとうございます。

  4. prisoner より:

    筋トレ、反応しなくてすみません。有益ですよ〜。自分も50代ですが、自重トレーニングしています。脳も身体の一部という事を実感します。動かさないと頭も回らない。そして野山を走ると、山口さんがよく仰られる「負の感情がアースされる」事を感じます。

    「アルバムをはずした日にゃ」分かります。だから真剣に選ぶ・聴く。A・B面の曲順の意味も自分なりに解釈してました。
    ニール・ヤング、「Freedom 」ツアー時のliveで観ました。確かに狂って宙空に舞っていました。

  5. のり より:

    話題になっている(?)ギターソロの話がわからない。。
    毎日ここに来ているはずなんだけど、読んでなかったのかなぁ?

  6. nagare06 より:

    私が山口洋さんのLIVEに通い続けているのはギターソロが大好物だからです。

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