トマトソースと民謡と砂山

10月15日 土曜日 曇り

腰痛じいさん、せめてちゃんと食事をしようと、にゃんとひさしぶりに本気でトマトソースを作りました。妙に保守的なので、余計なものは一切入れないのです。塩と胡椒のみ。それゆえ、コクを出すのはむっちゃ難しい。

プロがすごいのは調子が悪くても最低ラインのアベレージが高いってとこっすね。オレの今日のスコアは65点。素人にしちゃ、まぁまぁって感じかな。笑。

新しい民謡に取り組んでいます。プライベートを突き詰めるとパブリックなものに到達することがあるように、”ドメスティックの究極はグローバル”って言葉にまんま同感でございます。

音楽家として、この国の民がSurviveするのに必要なヒントって、そこしかない気がするんすよね。だって、民謡は幾多の荒波を乗り越えて人のこころにSurviveしてるんだもん。もっとたいせつに伝えていった方がいいと思うんよね。

そこに取り組んだミュージシャンがいない、とは言わないけど。どれもタッチが好きではなく。たいていベタベタしていて、ちっとも好きじゃない。もっと圧の弱い、隙間のある音楽にできたら、といつも夢想しておるのです。

なぜか見えるのはいつも日本海。正直、あんまり明るいイメージはない。山陰、北陸、東北と。でも、育った玄界灘も広義に言えば、日本海と言えないこともなくて、あの薄ら寒さ(けなしてませんよ)が決して嫌いではないのかなぁ、と思うのです。深層心理にそれは確かに根付いてる。オレ、太平洋沿いに住んでいて、それはそれでとっても好きなんだけど、「Heavenly」みたいな曲以外でそのイメージが湧いてくることはあまりないのです。不思議だね。ニンゲンって。

これ、砂山って北原白秋が遺した詩なんす。それに中山晋平さんが曲をつけた。山田耕作さんが曲を書いたヴァージョンもあるのですが、もうね、なんというか。素晴らしすぎる。こんなシンプルな言葉で、ここまで表現できるなんてね。

ええ、やらせていただきますとも。誰にも頼まれてないけど。笑。

 

砂山/北原白秋

海は荒海 向こうは佐渡よ
すずめ啼け啼け もう日は暮れた
みんな呼べ呼べ お星さま出たぞ

暮れりゃ砂山 汐鳴りばかり
すずめちりぢり また風荒れる
みんなちりぢり もう誰も見えぬ

かえろかえろよ 茱萸原わけて
すずめさよなら さよならあした
海よさよなら さよならあした

 

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

トマトソースと民謡と砂山 への6件のコメント

  1. りゅういち より:

    洋さん、随分遅れてやって来たファンの竜一です。私、58。12月18日、磔磔、チケット抽選、当たりました。洋さんのバンド、Heat waveは初体験です。私は頼みます。洋さんのバンドサウンドを私に与えて下さい。12月11日の博多に行きたかったけど、その日は宮崎で青島太平洋マラソンを走るので、自分勝手に磔磔に行くことにしました。洋さん、私も明日のために靴を磨きます。お身体、御自愛下さい。Heat wave、自分勝手に頼みます。どうか、お願いします。

  2. Masako より:

    何年か前の福岡のHEATWAVEのライヴ。観光で柳川へ。コタツのある舟下り。昔からある風情。ゆっくり下る。船頭さんやお店のおばあちゃんとお話しして、楽しかったなぁ。柳川の鰻も戴きました。北原白秋の記念館がありました。歌集を記念に。言葉に風情を感じます。
    民謡はバンドで聴いたことあります。表現する方法って色々とあるんですね。

  3. 鳩さぶろう より:

    洋さん、こんにちは。
    民謡への取り組み楽しみにしていますね!
    砂山、youtubeで石川さゆりさんが歌っているのを、観てみました。

    歌唱も素晴らしいのですが、和楽器であろう演奏が
    とても渋くてカッコよかったです。

    洋さんがどのように、演奏して歌われて
    描くのか楽しみにしています。

    白秋さんの歌詞で、さよならって連呼してますが
    さよならって惜しみながら、またねっていう意味でしょうか。
    歌詞の世界をもっと、感じてみたいなと思いました。

  4. 12月以外もクリスチャン より:

    怒涛の日々、お疲れ様でした!移動だけでも体力使いますし、私だったら頭と精神がパニック起こすと思います。ちゃんとご飯食べて下さってるのを聞くと安心します。
    “砂山”大好きな曲なので嬉しいです。歌ってみると静かな波のようで…呼吸が整えられるようで…
    考えているうちに時間が過ぎ、おかしなタイミングでレスポンスするのお許し下さい。特急列車ですら私には速すぎて、人間が制御できる域を超えている感じがして怖く思えたりします。

  5. 青空 より:

    「砂山」は子供の頃から聴いていたはずなのに
    恥ずかしながら、作詞が北原白秋とは知らずにいました。
    洋さんの「砂山」、ぜひ聴いてみたいです。
    日本海から感じる物悲しさのようなものは
    「砂山」からも感じますね。
    私は太平洋の海を知らないので、今は比べられませんが
    来月、行く機会があるので何を感じるか楽しみです。

  6. 夜の桃谷 より:

    北原白秋さんの砂山。
    今年に入って好きに成った富山県出身のミュージシャン原マスミさんが、ライヴでよく唄っていたので気に成っていました。なんという(僕の中での)シンクロニシティ!!ダイアリーを見てびっくりしました。
    山口さんの砂山!すごく楽しみにしております(^^)

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>