12月10日 土曜日 曇り
はてさて。この日がやって参りました。2011年に、街の人たちが主催して、相馬でライヴが出来るなんて、夢にも思いませんでした。それほど、被災直後の状況、放射能の影響は甚大でした。しかも、オーディエンスは街の人たちだけではなく、全国から足を運んでくれて交流するわけです。規模は小さくても、かなりアンビリーバブルなことで、放射能と云うシリアスな問題も含んでいるがゆえに、繊細に遂行し、音楽はワイルドに生き生きとしていなければなりません。おまけにこのプロジェクト、根性はあっても、資金は潤沢ではありません。なので、照準を定めました。誰もが必要としている、なければ生きていけない「愛」を連鎖させること。ただ、それだけです。それがでっかくなればなるほど、「カネ」ではない場所に、人は集ってくれるだろう。そう考えたのです。
確かに、遠隔地で動いている僕らも、街の人たちも尋常ではない努力をしました。いい大人たちが、本気になって取り組んでくれました。それでも、至らない点は多々ありました。あまりにも沢山の人たちが能動的に参加してくれたおかげで、スタッフのキャパシティーを超え、随分とお待たせするような結果にもなりました。それでも、辛抱強く、不満を漏らすこともなく(何人か、立腹された方も見かけました。当然です。申し訳ありません)、ぎゅうぎゅう詰めの場所で待っていてくれました。多分、それは愛が連鎖していたからだと思います。誰もが与えることによって、受け取っていた。そのような空間でした。
音楽のことは、もう書きません。明星は彼のポテンシャルを充分に発揮してくれたし、中継をたくさんの人々が見守り、メッセージを送ってくれました。おまけにサプライズで、僕は誕生日をケーキとドンペリで祝ってもらいました。大泣。
地元の人々との交流会は身動きできないくらい集まってくれました。可能な限り、時間の許す限り、ひとりひとりと話をするように心がけましたが、どうしても話すことができない方も居ました。すいません。身体はひとつしかないのです。
翌日の被災地見学会には大型バス一台ぶんのみなさんが参加して下さったと。敢えて僕が参加しなかったのは、そこには僕のファンもいらっしゃる訳で、僕が居ることで思考に余計なバイアスをかけたくなかったからです。
大切にしたいことは。
この世で生きていると、あまりの理不尽さゆえ、どうあがいても思いやりのある世界に変えることは不可能だと思えてきます。そのくらいにこの世界は理不尽に溢れています。けれど、僕はそうではないと思う。プロセスを先に考えると、発想はそこで終焉を迎えます。だから、子供の頃に持っていたような大きな夢をヴィジョンを希望を、もう一度思い描いてください。はっきりと。そして、どうやったら、それらが実現できるのか、プロセスを考えてみてください。これは僕のアニキ分が教えてくれた僕の宝物です。行き詰まったとき、いつも僕はそう考えます。自分で不可能だと決めてしまわない限り、人間に不可能はありません。
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大まかに云って、SOMA WEEKに全力で取り組むことで、新しい課題が見えてきました。ハンディーのある子供たちがたくさんイベントに来てもらうことで、彼らが普通に生活するのに、どれだけの負担がかかっているのか、知ることができました。プロジェクトは資金が潤沢ではないので、いつも節約して活動を続けています。このくらいの規模のイベントをやっても、そんなにお金はかからないだろう。僕らはそう思っていました。ところが、彼らが隣町から移動するだけで、高額のお金が必要なのです。特殊車両、ヘルプするための人員。その金額に驚きました。つまり、この事実が意味していることは、今後このエリアに生まれてくるであろう障がいを持った人たちへのサポート体制が殆ど整っていないこと。そして、原発事故は立場の弱い人たちに最初に負荷をかけていると云うことです。愚かな政府は電力会社を税金で救います。でも、いちばん弱い人たちを守らない国に一体何の未来があるのか?僕は相変わらず、怒りに震えるのです。
もうひとつ。これからは相馬を中心に発信していくことをサポートするように変えていきたいと思います。
最後に。正直に書きます。このプロジェクトは、明日僕が死んだら、もう続きません。それは僕らが望んでいることではありません。たとえ、僕が死んだとしても、何処かで誰かが受け継いでくれる。本当の意味で、愛と思いやりに満ちたものであって欲しいのです。僕らがやっている。そんな事実はどうでもいいのです。それぞれのLIFEがメッセージ。勝手に全国に自然発生し、勝手に連帯していく。そのような事をまごうことなき中年たちは夢想するのです。決して不可能だとは思いません。
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来年の大きな目標は、相馬に居る間に芽生えました。またやるのかよ?当然です。まったく諦めません。そして、僕と云う人間は皆さんが思っているほど、タフでも何でもありません。すぐ折れるし、恥ずかしいけれど、傷つきやすい人間です。だからこそ全力でやっていますが、僕が引っ張っていくのはそろそろ限界のようです。もうすぐ壊れます。情けないけど。それは自分で分かります。今まではマラソンのペースメーカーみたいな存在で良かったのです。これからはスタッフも含め、長くて苦しくて、そして愉しいレースを一緒に走りたいのです。ゴールまで。ですから、みなさんの力を貸してください。よろしくお願いします。
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長くなりました。関わってくれた人たち、参加してくれた人たち。あまりに多すぎて、ひとりひとりの名前を記すことはできません。心から本当にありがとう。来年をいい年にしましょう。
さぁ、明日は今年最後のプロジェクト。青山でリアムとライヴです。今からミュージシャンになって、曲を覚えます。
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追伸
実際に現地を観てくれた方で、blogなどに記述してくれた方はサイトあてにメールをください。リンクさせてもらい、いろんな角度からの感想を読者に伝えたいと思っています。
リクオさんが言うように、やっぱりライブはお互いのエネルギーの循環。
本当に素晴らしい夜でした。
ありがとうございました。
自分自身を愛で満たし、自分に出来る範囲で俺も頑張ります。
MY LIFE IS MY MESSAGE!
しっかと見ましたょ。静かに萌えてました。オーバーヒートしないようご自愛ください。
「LIVE IN SOMA SITY」、行って本当に良かったです。心のこもった手作りのチケットや写真やミニカレンダーなどを入り口で手渡してくれて、心のこもった音楽を聴けて。それだけでなく、交流会と、翌日の見学会まで用意していただいて。こちらが何か支援するどころか、逆にいろんなもの(気持ち、体験)をもらってしまいました(余談ながら、自分の至らなさにも気付いてしまったのですが、反省して、やり直します)。今まで、山口さん経由の「相馬」だったものが、少しだけ、自分とじかにかかわりのある福島や相馬、南相馬になった気がします。ありがとうございました。
他の参加者のみなさんにもお礼が言いたいです。あまり多くの人とは話ができませんでしたが、同じ時間を共有できて楽しかったです。どうもありがとう。明日から、そして来年も、がんばろう!
ミュージシャン山口洋を知らずにごめんなさい!最初の出会いが酔っ払いの変なオヤジだったので、ミュージシャンの山口洋には衝撃でした!シャイでロックなHIROSHIにやられた!akeboshiさんにも!なんて凄い音楽、素晴らしいライブ!感動でした!こんなに素敵な人たちが我が故郷相馬を応援してくれている事に感謝!それから、相馬養護学校の子どもたちとも交流してくれてありがとう!私の長男の母校なんです!遠くから相馬に来てくれた人たちにもありがとう!お話出来たのは数人だったけど、相馬と繋がってくれた事に感謝です!ありがとう!本当にありがとう!
参戦しました!
確かな何か、受け取りました!
アメーバのブログでふれていますがU-streamの中継の注意点も書かせて頂きました!
アナログ人間なんで、U-streamの視れるサイトは載せなかったというか、敢えて書かなかった意地悪な男です!
追伸
U-streamが視れるサイトではなく、アドレスですね。
間違えました。
やっぱり、アナログ人間ですね。
あと、俺の携帯では写真が見れないので
なんとかなりませんかね(笑)
アメーバでもmuddy-skyで駄文戯言ブログ書いてます。
U-streamでライブ見せて頂きました!現場に行きたったなぁという思いもありますが、見ることができただけでも満足です。ありがとうございました。山星、最高でした。
私には障害を持つ友人がいたりするので、震災発生当時から障害者への対応はとても気になっていました。でも正直、最近の状況については全く知りませんでした。もっと現状に関心を持たないと…と考えさせられました。
U-streamで海の向こうから眠い目をこすりつつ、最初は電波(?)がとぎれとぎれになるのでずっとこのままだったらどうしようと思いつつ見ていましたが、途中から映像はともかく音声はほとんど途切れることなく聴けました。とってもとってもよかった。感動しました。満月の夕を聴きながら、「ああ、そうだよね、やっぱり」と思いつつ涙が出て来ました。
これからは「My Life is My Message」が独り立ちできるようにしないといけないんですよね。私に何ができるんだろう……海外にいてできることをやっていきたいと考えています。
山口さん、ほんとうにお疲れ様でした。これからも「愛」をエネルギーに、できるだけいろんな人を巻き込みながら、息長く続けてください。
追伸:山口さんのギターには脳天を突き破られる思いでした。凄かった! いつか生で聴きたいです!
山口さんやみなさんの言葉から、素晴らしい夜だったことが伝わります。
今更ながら、参加できなかったことが、しみじみと残念です。
私は大阪に住んでおり、妹が重度知的障害者です。
障害とともに生きるということが、どんなことか…。とても多くの愛が必要とされているのでしょう。
また、私は高校で教壇に立っていますが、大阪の高校生も被災地のことを思っています。
生徒会の生徒たちが、自ら募金活動を行いました。
ボランティア部や創作系の部活の生徒もチャリティバザーを主催しました。
金額は微々たるものですが、被災地の方々にはその純粋な愛が届いていると信じて、彼らや彼女らは、一生懸命、自分で考えて行動しました。
山口さん、スタッフのみなさん。
どうぞ、そんな彼らの愛も、みなさんの活動に寄り添わせてやって下さい。
ゆるやかに、ささやかに。
そして何より、ご自愛くださいますよう。
長々と失礼いたしました。
LIVE IN SOMA CITY、本当に行って良かったです。
相馬にいた人だけでなく、世界中と繋がっていたんだということを、他のみなさんのコメントで改めて感じました。
野馬追いのホラ貝、心に深く深く刺さりました。
翌日のバスの中で、森田さんに、あのホラ貝は追悼の意味が込められていたんだと聞きました。だからあんなに刺さったんだと納得しました。
愛に溢れた人達に出会い、私もやっと自分らしさを取り戻せました。
ありがとう。そしてこれからも繋がります。