リハーサル、そして屋久島へ

11月20日 木曜日 曇り

神奈川県民3人による地元バンドのリハーサル。もちろん地元に近い横浜で。

もとから、ふんわりとした夢だったのです。地元でときどき「ぱっと」集まれるバンドがあって、素晴らしいゲストを迎えて、ウィークディに大好きなハコでライヴをやる。今回ハコのスタッフのたっての希望で敬愛するCHABOさんをお迎えするにあたって、今日はホストバンドの自主練。

町のスタジオにややこしい機材は一切持ち込まず、ピックアップが1個だけの1958年製のレスポールJrとリペアマンが作ってくれたエフェクター1個のみ。最初はあまりのスカスカさにびっくりするんだけれど、いやいやとってもいいじゃない!なんだかバンドを始めた頃を思いだすんです。NYでね、クリス・スペディングがこのギター1本で超絶カッコいいライヴをやってたんで、これ買ったんです。そのときのゲストはロバート・ゴードンだったな。

愉しい。これは、もうちょっと定期的にやりたいな。それもこれも、大好きなサムズアップがあってこそなんだけれど。サムズがなきゃ、意味がないんです。今回は僕らの意図が図らずも伝わったのか、みなさん大変な思いをして、チケットをゲットしてくれたと思います。その分も含めて、思いきり楽しんでくれると嬉しいです。身軽にやれるってことは、どこにでも行けるってことです。そういうバンドのあり方があってもいいなぁ、と。小さな町にも行けるってこと。

そうそう。ソロ用の旅をする方法。ラグジュアリーに寝ようとすると車格はどうしても大きくなる。移動は楽だけど、町の中に入ると取り回しと駐車が面倒くさい。だったら、軽があるじゃん!と、初めて軽自動車を調べてみたら、まぁ、よくできてること。こりゃぁ売れるのわかる。ちゃんと走るのかって、乗ったことないからわからないけど、長距離移動さえしんどくないんだったら、それも新しいなぁ、誰もやったことないことやりたいなぁ。前にも書いたけど、もうホテルに泊まりたくないわけです。いろんな束縛から自由になりたい。で、そもそも、軽自動車って400キロ超の移動に耐えられるもんなんですか?それと人として、ちゃんと睡眠できるものなのかな?あ、あのキャンプしたりするわけじゃないんで、少ない楽器と身の回りの道具を積むことができて、長距離安全に移動できて、眠ることができればそれでいいんです。知ってる人、教えて!

 

さて。

今日から導かれるように屋久島に行ってきます。欠航が多いそうなので、余裕をもって、弾丸ではないところが素晴らしいです。こんなの久しぶりです。山尾三省さんが暮らしたままの家がまだ残っているそうです。彼は3つの遺言を遺して2001年に屋久島で亡くなりました。

1. 生まれ故郷の神田川の水をもう一度飲めるようにしてほしい
2. 原発をすべて廃止してほしい
3. 世界のすべての国々に憲法第9条を

って。

彼の詩を読み返して、伝えてくれようとしたことが、今だからこそ有効で、自分に多大なインスピレーションを与え続けてくれることをあらためて知ります。僭越ながら、ソローの「森の生活」と同じように、深層でつながる影響を受けていることを知るのです。

 

火を焚きなさい/山尾三省

山に夕闇がせまる
子供達よ
ほら もう夜が背中まできている
火を焚きなさい
お前達の心残りの遊びをやめて
大昔の心にかえり
火を焚きなさい
風呂場には 充分な薪が用意してある
よく乾いたもの 少しは湿り気のあるもの
太いもの 細いもの
よく選んで 上手に火を焚きなさい

少しくらい煙たくたって仕方ない
がまんして しっかり火を燃やしなさい
やがて調子が出てくると
ほら お前達の今の心のようなオレンジ色の炎が
いっしんに燃え立つだろう
そうしたら じっとその火を見詰めなさい
いつのまにか –
背後から 夜がお前をすっぽりつつんでいる
夜がすっぽりとお前をつつんだ時こそ
不思議の時
火が 永遠の物語を始める時なのだ

それは
眠る前に母さんが読んでくれた本の中の物語じゃなく
父さんの自慢話のようじゃなく
テレビで見れるものでもない
お前達自身が お前達自身の裸の眼と耳と心で聴く
お前達自身の 不思議の物語なのだよ
注意深く ていねいに
火を焚きなさい
火がいっしんに燃え立つように
けれどもあまりぼうぼう燃えないように
静かな気持で 火を焚きなさい

人間は
火を焚く動物だった
だから 火を焚くことができれば それでもう人間なんだ
火を焚きなさい
人間の原初の火を焚きなさい
やがてお前達が大きくなって 虚栄の市へと出かけて行き
必要なものと 必要でないものの見分けがつかなくなり
自分の価値を見失ってしまった時
きっとお前達は 思い出すだろう
すっぽりと夜につつまれて
オレンジ色の神秘の炎を見詰めた日々のことを

山に夕闇がせまる
子供達よ
もう夜が背中まできている
この日はもう充分に遊んだ
遊びをやめて お前達の火にとりかかりなさい
小屋には薪が充分に用意してある
火を焚きなさい
よく乾いたもの 少し湿り気のあるもの
太いもの 細いもの
よく選んで 上手に組み立て
火を焚きなさい
火がいっしんに燃え立つようになったら
そのオレンジ色の炎の奥の
金色の神殿から聴こえてくる
お前達自身の 昔と今と未来の不思議の物語に 耳を傾けなさい

「びろう葉帽子の下で/山尾三省詩集」(1993年、野草社刊)より

 

 

火を熾すとき/山口洋

ずっと長い間 海の底を彷徨ってきた
習慣という錨に引きずられて
でも勇気だせよ お前の胸には いつだってブルースが
さぁ、今が火を熾すとき

ウイルスよりもはるかに 愚かな人間たちが
「豊かな老後を」と 君を脅すのなら
自らの夢を燃料に 枯木のようにしたたかに
さぁ、今が火を熾すとき

明日の魂は 少しだけ綺麗なはずさ
遠ざかるすべてのものに 別れを告げたのなら
もうすぐ あの山の向こうに 太陽が沈んでゆく
さぁ、今が火を熾すとき

愛する者とも いつか別れるときがくる
この身体も いつか動かなくなるのなら
相手が誰であろうと 思ったことは口にするべきさ
さぁ、今が火を護るとき

明日の魂は 少しだけ綺麗なはずさ
遠ざかるすべてのものに 別れを告げたのなら
もうすぐ あの山の向こうから 太陽が昇ってくる
さぁ、今が火を護るとき
さぁ、今が火を護るとき
さぁ、今が火を護るとき

「HEATWAVE/Mr. OUTSIDE」(2026年、NO REGRETS)より

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リハーサル、そして屋久島へ への10件のコメント

  1. チュウソン より:

    軽自動車車中泊の件。老婆心までながら。

    https://www.youtube.com/watch?v=gReDaeFR3Fk

  2. 今城真人 より:

    うーん、山尾三省、、。享年62歳。2001年没、彼が今、生きていたらどんな言葉を発するのだろうか?飲めるような川の水を、、。思い出しました。

  3. マキモト より:

    僕は30代の頃四国から東京へと何度となくスズキの軽のハコバンエブリィで家族4人で遊びに行ってました。
    因みに高速の料金の割引とかの関係で金曜仕事終わって仮眠とって夜中出発で遊び倒して、日曜の夜に東京出発で帰って来てました。
    定員フルなんでシートを倒して寝る事も出来ませんし正直しんどかったですがその先の楽しみのためにと若さで頑張れました。
    体力的なことを除けばハコバンなんで横揺れが激しいので風の強い日やぶっ飛ばし気味の大型トラックに抜かれる時はめっちゃ怖いです。どちらも私の感想で恐縮です。
    荷物も積めて寝れるとなれば軽のハコバンは結構良いと思います。

  4. カズソウル より:

    山口さんが、三省さんと繋がっていたこと、とてもうれしいです!

  5. ヤスカワジュン より:

    すばらしい!

    いま地元のFM局、FMKが開局40周年ということで、リスナーの声を紹介されていましす。今日は「MY LIFE IS MY MESSAGE RADIO」 山口さんがご自身が被災されているのにやってくれ、熊本が元気になるようにの思いに励まされたというようなメッセージが紹介されていました。
    私の家でも家族そろって聴いてました。

    いい旅になりますように!

  6. ハートロッカー より:

    今までずっと乗用乗って来て以前乗ってたHONDAのオデッセイに乗ってててやはり遠出で車中泊に持って来いの車種でしたね。
    パワーも有るしとにかく広い。布団敷いて行ってたんね。寝心地バツグン。
    くそ、サムズ近くで寝てたら良く職質されたけどな。他府県ナンバーは仕方おまへんな。くそ。

    でもデカいから小回りがしにくいし燃費がとにかく悪かった。
    調子が悪くなり軽に乗り換えた。

    HONDAのN-BOX

    これがまぁ良く出来た車で小回りがしやすくてそりゃバカ売れするわと思ってますわ。見かけない事が無いくらいに走ってる。何なら1分置きに見かける。

    車内も何気に広くてかなり気に入ってます。遠出となるとめっちゃ抜かされる。大阪から東京まで走らせたけど‥‥今までのに比べるとね。所詮は軽なのでね。思ったほど酷くは無かったたかなと。今のはもっと良いなってると思う。
    ただ軽かと思うほど高額になって来てる‥‥そこはねえ。

    軽に乗り換えてから10年以上ゴールドになりました。ははは。これは良き。軽は保険も安いし。

  7. 髙坂勝 より:

    先日も妻の車のスズキのハスラー(フラットになる)で2人で葉山から京都伊根の船宿まで
    車中泊1泊2日かけて行きました。2人で寝ても快適です。私の身長は175です。以前は東北1週間の旅もこの形でしてて快適でした。
    私自身は米自給の農作業や古民家リノベ仕様でスバルサンバーの軽バンを中古で買って乗り始めましたが、後部座席から荷台まで広くて刈払機も真っ直ぐ積めます。当然フラットになるので寝るのも快適です。
    ハスラーでもサンバーでも少し車内DIYすると寝心地よくなり、カセットコンロで簡単調理もできます。

  8. のり より:

    ちょうど昨日片道200キロの旅から帰ってきました。
    車はアルトワークス(MT)です。
    車中泊はしたことないので軽自動車について書かせていただきます。
    実家が日産のNAの軽で、乗ってみると普通の道は全然問題ないけど坂道で圧倒的に力がなくてじれったくなりました。
    なので僕はターボ付きの軽にしたのですが、ターボがあれば運転は全然問題ないしむしろ軽い分力強くも感じました。
    やっぱりターボだなと思ったのですが、代車でNAのラパンに乗ったらターボがなくても良い走りをしてたのでスズキに関してはターボもNAも関係ないかもしれません。
    ヒロシさんは阿蘇でアルトに乗ってたのでなんとなくわかりますよ、ね?
    あとスピードレンジをどのくらいに想定しているのかわかりませんが、僕の場合軽自動車になってからは高速でも80キロが快適なスピードになりました。
    100キロだと4000回転まで回っているので頑張っている感があってずっとだと疲れます。
    それに80キロだと燃費も良いですよ。アルトワークスでも高速と旅先ののんびりした道を走っただけではリッター22キロでした。
    車中泊に関しては上にも詳しく書かれてますが、髙坂勝さんもスズキのハスラーですね。
    もしかしてスズキ最強?(笑)

  9. 中澤 美穂 より:

    山口さん、こんにちは。

    おふたりでこれからも素敵なバンライフを満喫して頂きたく、のりさまのコメントに賛同いたします。

    私は日産マーチが1台目、以降スズキの軽ひとすじです。ラパン、スティングレー、ターボさえ装備されていれば、私は後は何もいりません。軽ならスズキ、お勧めです。中もゆったりです。

    山口さん、TOKIEさん、おふたりの屋久島の体験を私もワクワクしながらシェアさせていただきますね。インスタストーリーズの投稿、ありがとうございます。嬉しいです❤

  10. ポレポレジャスミン より:

    恥ずかしながら、山尾三省さんの存在を初めて知りました。
    私の拙い文章力では、詩の感想も上手く表現できないのですが、子どもの頃にそんなに田舎でもない下町だったのに、薪の風呂だったことを思い出しました。
    上手く表現できないけど、素晴らしい詩人を教えて下さってありがとうございます。
    山口さんの詩?を読んだら、俄然曲が聴きたくなりました。

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