月別アーカイブ: 3月 2011

コロラドからのメッセージ#4

3月15日 火曜日 晴れ 誰もが自身の「life」におけるプライオリティーを試されている。そして、正解やマニュアルは何処にも存在せず、政府は期待しているほど国民を守ってくれない。ひとつだけ確かなことは、人は誰しも、いづれ「死」を迎えることだけで、本当は当たり前の事実を目の前に突然突きつけられたとき、必要なものは「覚悟」だけなのかもしれません。 それぞれの人々が、それぞれの立場でその「覚悟」を持ったとき、この世にはまだ希望があると思うのです。 追伸 近年、僕が書いた曲の中から、いくつか選んでアップロードしました。良かったら、聴いてください。 I_Have_No_Time エスポアール_希望 それでも世界は美しい  

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コロラドからのメッセージ#3

3月14日 月曜日 晴れ   何故、鉄砲玉のような性格の僕が、今この時期に異国に居ることになったのか?はじめは何も出来ないことが、歯がゆくてしょうがなかったけれど、次第にこの状況を冷静に、客観的に見つめるために、送り込まれたのかもしれない。おそらく、それが自分の役目だと。そう思うようになりました。 ですから、今日は「圧倒的な温度差」についてお伝えします。アメリカで大きな時間を割いて報道されていることは、今目の前に迫っている原発の危機についてです。既にニュースのヘッドラインは、二日目から「nuclear plant crisis」に切り替わっていました。短期的にも長期的にも、かなり切迫した危機的状況にある、と僕は感じています。政府や東電の発表は、ある種大本営のようで、対応は常に後手に廻っていて、要領を得ず、リスクマネージメントがまったく出来ていないことを露呈しています。さきほど、某長官が「3つとも炉心溶解の可能性があるが、チェルノブイリのようにはならないであろう」と発言していましたが、そこに果たして何の根拠があるのか、僕にはまったく理解できません。そして、これらの施設によって作られた電力を熟考することなく使い続け、リスクを地域住民や、地球そのものに押し付けていた、僕らひとりひとりの責任も同時に痛感しています。そして、こんな時に、書きたくないのだけれど、あの政府を選んだのは僕らなのです。   僕はみなさんの恐怖を煽るために書いているのではないことを理解してください。離れていることによって、見えてくるものを伝えたいのです。かなりの危機的状況にあると感じています。   「祈る」って何だろう?と、兄貴と話していました。僕はどんな形であれ「行動」だと思います。  

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コロラドからのメッセージ その2

3月13日 日曜日 晴れ 圧倒的な自然の力の前では、人間はあまりに無力です。映像を観る度に胸が張り裂けそうになります。でも僕らは生きていかねばなりません。人間の特技は何度でも「やり直す」ことだと思います。実際、僕らは何度も何度も「やり直して」きたはずです。何の罪もないのに極限の恐怖を味わってしまった人たちに、思いやりを忘れることなく、ホリスティック・ビュー(全体的な視野)を持って、目の前にある、自分にできることをやりましょう。どんなに小さなことでもいいと思うのです。ポジティヴな「再生の渦」を創りだすために。 どんなにヒドい状況でも、人は信じるに足りる生き物で、この世は生きるに値する場所だと、僕は思っています。

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コロラドからのメッセージ

3月11日 金曜日 晴れ   ファンのみなさん、たくさんの友人たちへ  こちらの時間の午前5時に、兄貴から叩き起こされ、そのニュースを知りました。とぎれとぎれのNHKのu-stream中継や、CNNを観て、衝撃を受けています。遠く離れていて、何も出来ないのが歯がゆくてしょうがないけれど、山の中から、たくさんの愛を送り続けます。  どうか、パニックに陥ることなく、落ち着いて行動してください。みなさんが無事でありますように。寒さで震えていませんように。  たくさんの愛を込めて。 山口洋(47) コロラドより

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高度4000メートルの世界

3月10日 木曜日 晴れ 高度4000メートル。激しく息が切れます。水を飲んでいないと、頭痛に襲われます。沸点は70度くらいまで下がります。ちょっとした探検隊みたいです。

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エスケイプ from

3月9日 水曜日 曇り 例によって、無茶な行程だったけれど、飛行機が成田の滑走路からフワっと浮いた瞬間。忘れていた「あの感じ」が蘇ってきました。かつて僕は一年の半分くらい、世界中のあちこちを流浪していました。どういう訳か、この5~6年。僕はドメスティックな活動に終始していました。日本をくまなく廻って、いろんなものを観て、感じて、そして心の何処かが窒息状態にあったのだと思います。 たどり着いたこの小さな街は標高3000メートル。山の頂上まで行くと4000メートルだそうです。昔のように、心の兄貴のコンドミニアムに転がり込んでいます。階段を昇るだけで息が切れます。何日かかけて順応するまで、こりゃジョギングもできません。先だってのオリンピックのハーフパイプで人間離れした演技を見せてくれた、金メダリスト、ショーン・ホワイトが居るそうです。 僕がここに何をしに来たか。それはおいおい。ひとことで云えば、リセット。ここではインディアン式の治療もできるそうです。岩場に咲く花で出来たジェルを患部に塗ってもらいましたが、何とも云えない経験でした。今でさえ、人生で最高の標高に居る訳ですが、これから兄貴とその息子に山に連れていってもらいます。ひゅーっ。こんな身体の状態なので、まったく無理が出来ません。無茶はしないので、安心してください。 回線の調子が悪いので、本日写真はここまで。続きは明日にでも。 では、続きを。      

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比類なき情熱の集合体

3月8日 火曜日 曇り   某国の巨大な空港で、乗り継ぎ便を待っています。標高3000メートルのその小さな街に向かう日本人は僕ひとり。それも悪くない。先日の佐野さんのコンサートのこと、時差ボケの中で、記しておこうと思います。多分、うまく言葉にできないだろうけど。   楽屋に置かれたモニターでそのコンサートをずっと観ていました。始めから演奏はタイトだったけれど、後半に向けて、渦を巻いて、神がかっていく。ミラクルとしか云いようがなかった。素晴らしかった。もはや、あのレベルまで行くと、技術云々ではなく、比類のない「圧倒的な情熱」の集合体だけが、それを可能にしているとしか思えなかった。野茂さんの直球とフォークボール。それが彼にしか投げられないように、佐野元春(敬称略)の代打はこの世には居ない。それが一体どれほどのことで、どれだけのプレッシャーを背負い、闘い続けてきたのか?僕には想像することしかできなかった。感嘆すると同時に、いろんなことが自身に突きつけられるコンサートでもありました。でも、それは僕にとっては「励み」以外のなにものでもない。あれから、ずっと「心の微熱」のような状態が続いているのです。   僕の無駄な芸歴30年をもってしても、このコンサートで彼の歌を歌うってことは緊張します。でも、楽屋は常にいい感じの緊張感に包まれ、ジョークが飛び交い、それが次第にピースフルな空気を作っていく。渦の真ん中には常に彼が。凄いことです。僕はこの巨大なステージで、素晴らしいバンドのみなさんと、そして師匠と音楽を奏でていることが嬉しかったし、愉しかったし、集中していたし、何よりも幸福だった。実のところ、「お祝い」に駆けつけたはずなのに、いろんなものを受け取っているのは僕らの方だったのです。   個人的な話だけれど、僕は音楽業界に絶望していたのです。出来るだけそこと関わらずに生きていこう。そう思っていました。あれだけの規模のコンサートを成功させるには実に多くの人々が関わっています。これは僕の経験から云って信じられない話なのだけれど、関わっているすべての人が彼への、あるいは彼が作り出した音楽への愛に満ちていました。たとえば。僕はあるスタッフの動きをずっと注視していました。溢れてあまりある情熱と愛で、身を粉にして働いている人を久しぶりに観た気がするのです。終演後、旧知のプロデューサー氏にこう云われました。「君が演奏しているのを久しぶりに観たけれど、頑固すぎるほどまっすぐに自分の道を歩んできたのが分かる。それは素晴らしいことだ。でもね、今日のコンサートを観て、分かってくれたと思うけど、同じくらい大切なのは仲間なんだ。夢を大きなレベルで共有でき、共に冒険の海への漕ぎ出していける仲間。そのことを諦めないで欲しい。君にはそれができるはずだ」、と。大きなギフトでした。そして、それはこの世を生き抜くヒントでもあります。   結局、言語化不能。僕の能力では無理です。だからこそ、音楽の力だと思います。僕は僕のやり方で、未来へとそれを紡いでいくつもりです。心からの感謝を。    

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国外逃亡

3月6日 日曜日 雨 このまま成田に向かい、しばし、国外逃亡します。佐野元春さんの30thアニヴァーサリー・コンサート@大阪城ホール。「圧倒的なまでの情熱」に満ちていました。深く感動し、そして自分が未来に向けて、やらねばならないことを指し示してくれました。何と言葉にしてよいやら。飛行機の中で、もう一度反芻してみようと思っています。旅先でネットに繋げる環境があれば、アップできるかもしれません。

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spirits of 富山、富山県高岡市にて

締めは富山の魂、ホタルイカで。オレは今宵発光するのだ。 3月5日 土曜日 晴れ 魚と僕と主催者のワタナベ君は、僕らの音楽を北陸に根付かせてくれるきっかけを作ってくれた故Oの墓参りに行った。やっと会えたぜ。てめー、この野郎。今日僕らはお前に届くように演奏するからな。目ん玉かっぽじって良く観てろ。 富山で演奏するなら、富山の魂を浴びなければ。立山連峰の水に育まれた絶品の魚たちを、これまた絶品の腕で握ってくれるキンちゃんの鮨で頂き、戦闘準備完了。さぁ、ブチかますぜ。speechless tourは出来るだけ地元の人たちと「無言」ながらも関わりたいと思ってる。今日は主催者諸君の発案で、オーディエンスが「希望」だと思う写真が120枚も集められた。僕らはそれを観ながら演奏する。その写真がね。素晴らしかったのよ。オレはぐっと来たよ。この世はロクでもないけど、生きるに値する場所だよ。少なくとも、僕はそう思った。ありがとう。愉しんでくれたかい? ゆっくりと語り合いたかったけれど、僕はマネージャー堀田とクルマをぶっ飛ばして、大阪に向かった。もはや自力で運転するのは無理だ。僕は初めて、こんなに長い時間、自分のクルマの助手席に乗ったよ。そして高速道路は重大事故にて通行止め。まったく、何処まで険しい道のりなんだよ、と思ったが、どうにかこうにか大阪にたどり着いた。金沢、高岡。それぞれに素晴らしいエネルギーをありがとう。心からありがとう。ふにー、今日はこれにて限界。おふとんの国に直行します。  

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エロネタリウムの夜、石川県金沢市にて

3月5日 金曜日 雪 僕らの音楽を北陸に根付かせてくれた何人かのキーパーソンはもうこの世には居ない。でも、僕らに出来ることは、前を向いて演奏を続けることだけ。大切なものは何も失われていない。ほんとだよ。脈々と受け継がれてる。 今日は多くを書く気にはなれない。その場に居なかった人たちに、「それ」を伝えることは言葉では難しいのです。だから、ライヴに来て欲しい。心からそう思う。 昨日書いたヒゲキタさんのプラネタリウムは作者ご本人によって「エロネタリウム」と命名された。素敵。金沢のみんな。どうか元気でね。心からありがとう。    

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