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困難

9月22日 日曜日 雨 奥能登に降り注ぐ雨。自然ってどこまで無慈悲なんだ、と。なぜ、そこまで苛烈にその地域を苦しめるのか。どうか、みなさん無事でいてください。 一方、こちらも復興のお酒「甦る」を仕込むための米「さわのはな」の稲刈りに、山形県長井市にやってきたのだけれど、雨のため中止に。 止むを得ず、公的な視聴覚室を借りて、レクチャーおよび、現状報告会。 そこで語られたこの町の循環する農業のレジェンドの言葉に深く胸を打たれた。彼の胸に去来するものを思うとき、オレには込み上げてくるものがある。詳しくは書かないけれど。 「甦る」にまつわるストーリー。もう何度も書いてきたから、書かないけれど、ほんとうに奇蹟のような話なんだよ。その酒を作るための「さわのはな」が危機に陥っていること。これはぜったいに絶やしちゃだめだ。 レジェンドの言葉を聞きながら、自分になにができるかずっと考えていた。まずはロック界でいちばん草刈りが上手いのは間違いないから、それをやろう。それから350万円するコンバインがどうしても必要なんだと。ならば、その方法を考えて、実行しよう。 「世界」と呼ばれるブラックホールにおいて。オレが正しいと思うものは敗北を続けてきた。草の根もしかり。でもね、「さわのはな」は絶やしちゃだめだ。それはあり得ない。 グラスルーツが生きている間にブラックホールに「誠実さ」の柱を立てるには残念ながら、オレが一番嫌いな政治家だって必要なのだ。愛するスナック「夜汽車」で町の誰かを政治家にしようと画策してるオレはなんなのだ、と不思議に思いながら、メラメラと燃えてくるものを感じている。

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