言葉

3月8日 木曜日 雨

言葉なんかなくなればいいのに、と思うことがある。そのくらい誰かが放った言葉に深いダメージを受けて、立ち直れないことがある。自分がこれだけやられてるってことは、自分もそれを誰かにやってる可能性があるってことで。そういうの、ほんとうに勘弁願いたい。自分が受けたダメージより、他人に与えたかもしれないダメージで、更に自分がダメージを受けるという、、、、、、。なんだそれ。いつだって何より怖いのは人間の口。言葉、俺はそれを生業の一部にしてるのに。ぜんぜんダメだね。戒めも含めて。

加齢とともにセンシティヴさは鈍化するのかと思いきや、さらに繊細になっている気がして、手に負えず困ってもいる。それは見方を換えればややこしくなっているだけだしね。ただ、そういう部分が音楽を創ったりもするわけで。今日は麻酔銃を撃たれた獣みたいに一日じゅう屍。立ち上がれない。

なんだか、裸で山の中を大声だして走り抜けたい。

はぁ。深いため息をついてみる。まぁ、そんな日もあるよな。あまり無理はせず屍の自分を受け入れるとするか。美味しいものを少し食べて、夜にはギターを握ってみよう。こういうエネルギー、ぐさっときた分だけ転化できるだけのものが音楽にはあるからなぁ。

ネイティヴの修行で砂漠の中に一人でいたことを思い出そう。境は越えるのではなく、ぼかすこと。嗚呼。

 

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

言葉 への13件のコメント

  1. Tomo より:

    発した言葉は、なくならないですものね。
    自分が発した言葉も、人から浴びせられた言葉も…。
    いつか巡り巡って、良くも悪くも還ってくるのでしょうね。

    こんな日は、そう、美味しいもの食べて、好きな事だけして、たくさん眠りましょう。 はい、私もそうします。

  2. そばや より:

    今日も、夕食を食べながらの親父との会話に得も言われぬものを感じた。
    もうちょっと、楽な生き方した方がいい。歳も歳だし…みたいなこと言うと
    それに対抗するようにいろいろ言って来るのだが、以前よりすべてに脆く…。
    互いに打ち合うくらいなら、粋がって異論反論放つのだが。もう無理かな。
    言葉で勝っても、無言の言葉に負ける。行間の沈黙で穴掘って埋まりたい。
    生き埋めも無理…。山の中を追走したい…。

  3. rie より:

    言葉には、傷つけられることもあるけど、助けられたりもしますよね。
    何気無い言葉が妙に心に入ってきたり。
    自分の言葉も誰かの役にたってたり。
    人に届いてた言葉って、そんなこと言ったっけ?ってことが多いです。
    良いこと言ったなぁなんて思ってた言葉じゃないんですよね。
    洋さんの言葉も、人それぞれの受け止め方で、その人の心に届いてるんですよね。
    言葉だけではなく、音も。
    音楽ってすごいです。

  4. 堺のヒロシ より:

    山口洋詩集に生きるチカラ、頂いてます。言葉…失くなるとどうなるんでしょ?

  5. フラニー より:

    スクラップブックから友部さんの言葉です。

    Q2.一日のうちでいちばん幸福を感じる時間と不幸を感じる時間は、
    それぞれ何をする時ですか?

    A2.1年に何度かとてつもなく幸福な時があるし、1年に何度かひどく不幸な
    時がある。僕は人に左右されやすく、人は常に不安を運ぶ。

    山口さんが少しでも熟睡できますように…。

  6. き~んさん より:

    遅れましたがダイアリー20周年おめでとうございます。もう何年も前ですが自分が大好きなジョージ・ハリスンが亡くなったときグレッチの思いと一緒に追悼されていたことや、どんなにつらい一日でも一歩づつ歩き続ければ必ずたどり着ける、忍耐、と記されていたこと、今でも忘れず覚えています。
    去年父親が亡くなり、へこみまくっていた日々でしたが、お父様とのエピソード、思い、とくに「生きていても、死んでいても、父親は父親」といった人生の先輩のお言葉にどれだけ救われたか…
    このダイアリーで語られていることはヒートウェイブの曲と同様に毎日の糧になっています。
    洋さんと同じく初めて買ったアルバム、let it be 中学生の時、確か土曜の午後にテレビでサスペンス映画かな?エンディングで流れてて、母親に何て曲?って聞いてから自分の音楽の旅が始まり、エルビス ディランやザ・バンド、職場の先輩から教えてもらった、ニューエストモデル、そしてメディアからたれながされる流行りの音楽に洗脳されることなくヒートウェイブにたどり着けたことをありがたく思っております。

  7. 古波蔵エリオット より:

    高橋源一郎さんの『非常時のことば 震災の後で』を読み返しています。
    過去に一度、読んでいるはずなのに、その時とは比べものにならないほど心に沁み込んできたのが、石牟礼道子さんの『苦海浄土』からの引用部分。原典を読み、水俣も訪れて・・・という歳月を経ての気づき。
    心に沁み込ませるだけでなく、声に出して読みたい。愛しい人に読み聞かせるように。語り手に向かって祈りを捧げるように。自分の心を鎮める「うた」を歌うように。
    「ことば」にはまた、そんな力もあると思います。洋さんの「うた」にも、ここに紡いでくれている「ことば」にも。

    水俣産甘夏の皮で手づくりしたピール(ちょっと、失敗・・・)をつまんで、歯を磨いて、明日のために靴を磨きます。おやすみなさい。

  8. 美樹 より:

    喜多川泰さんの本『心晴日和』より

    人間の人生をつくっているものは何か知っているかな?『言葉じゃよ』「お前は弱い人間だ!」と毎日何度も何度も聞かされたら、それが事実でなくてもだんだんそういう人間になってしまう。人間は毎日聞いている言葉のとおりの人間になろうとするんじゃ。

    人間は、自分の言葉を一番たくさん聞いて生きている。そして、言葉通りの人になろうとする。

    心に残ってノートに書いた文です。

  9. のり より:

    言葉なんかなくなればいいのに・・・か。
    でも、こうして(発してはいないけど)言葉にして日記を書いたら落ち着きませんでしたか?
    以前日記を毎日書いていた頃、どうにも気持ちが落ち着かない時には日記にば~~っと書きなぐりました、自分の気持ちを。
    言葉は面倒なこともあるけど、ないと困るもんだと思います。

    ちょっと違うかもしれないけど、この1週間ばかり「僕は僕のうたを歌おう」がずっと頭の中で流れてます。時々口ずさんだりして(笑)
    これもヒロシさんの言葉が僕に何か影響を与えているんだろうと思うんですよ、良い意味で。

    最後に
    「裸で山の中を大声だして走り抜けたい」
    わかります!
    僕は大声出しながらバイクに乗ったことありますよ(笑)
    大声は発散するのには一番簡単な方法かもしれませんね?

  10. lily より:

    言葉がなかったとしても、今度はきっとエネルギーで同じ様な現象が起こってしまうのかもですね。笑
    摩擦がないと気付きも学びもないから、ネガティヴな出来事も気付いてさらに進化するためには必要な出来事なんですよね。
    そう思うと全ての出来事も出会う人も感謝なんですよね。

    でも、落ちる気持ちもわかります。
    そんな時はわたしも大切な人にする様に自分をヨシヨシしてあげます。
    逃げずに色んな視点でありのままに受け止めてえらい!なんて。笑
    自分だけが自分と一生付き合って行かなきゃだから、自分が解って受け止めてあげられることって一番の救いになるのかも、と目から鱗が落ちたことを今日のダイアリーを読んで思い出しました。ありがとう。

  11. meimay より:

    良かれと思ってやった行動でも影で何を言われているのかわかりません。
    わたしは、良かれと思ってその事を具体的にやっていましたが、影で「妖怪、ぐるぐる音頭おばさん」と呼ばれていました。

  12. スズキコウイチ より:

    最高のときも そうじゃないときも
    君は傷ついた人間のミューズになれる そんな人さ

    束縛されて 空を飛びたくなるように
    叶わなかったからこそ 夢を描き
    悲しみがあるからこそ 歌うんだよ
    シャイネスを風に変えて 走り抜けるのさ

    きみの想いは太陽とともに
    迷える魂たちに 降りそそぎ
    その光の道を歩いていけたなら
    もう二人に言葉は いらないかな

    うん。やっぱり言葉はいい。
    絶望的なコミュニケーションの断絶。救いようのない人間の持つ嫌な部分を見てしまったとき、僕には山口洋の歌が言葉が必要だ。

  13. ぐずに より:

    山口さんのブログの魅力は山口さんの文章はもちろんですが、コメント欄にあると思っています。SNSやTwitterによくある火に油を注ぐような言葉ではなく、誰かの事を想って届けるような、焚き火をくべて互いの痛みを分かち合うようなそんな光景を妄想してしまうこのブログが、ここに集まる言葉が好きです。

Tomo への返信 コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>