Recording day #002

3月20日 木曜日 晴れ

まずは自分の仕事場というかスタジオを完璧に片付けて、機能的な配置にする。

レコーディングスタジオで記録されたものを一人で仕上げていく作業。その前に、なにが記録されているのか詳細に渡って知る必要がある。

去年のうちから、今年のレコーディングに向けてコンピュータや機材を入れ替えてきた。なにもかも、サブスク時代に対抗して、効率的にいい作品を生み出すため。もしメインのマシンが逝ってしまってもサブを準備。さらに旅先でもミックスできるように準備してある。

もうひとつ。名機neve1073。このヘッドアンプとEQを通した音が昔から大好きで忘れられない。本物は見つけたとしても異常に高い。高くてもオリジナルのまま保たれていないことがほとんどで、程度がいいとも限らない。買うにはあまりに博打に近いから知り合いのスタジオから上物を譲ってもらう以外は手を出しにくい。

でも、ここは投資すべきだと、軽めの博打を打った。人生は一回だから。いいものが届くことを願う。細々と買い集めたヴィンテージものはたいてい某バンドに貸し出したりして壊れて帰ってくる。これらの故障の蓄積もひどいから、そろそろヴィンテージ機材を修理できる人を本格的に探す必要あり。

にしても、先日のレコーディング。歌まで録れていたら、後の作業が楽だから、一回も気を抜かずに歌っていた。そんなことができたのもスタジオにあった1073のシルキーさのおかげとも言える。もちろんエンジニアの腕も。

閑話休題。

録音したものを聴いて、どう仕上げるか考える。ここでも直感は大事。アルバム用にノートを作って、テイクを選び、テイクのそれぞれの特徴を把握し、思いついたアイデアを書き留める。

できるだけオーバーダブを抑えたシンプルなものにしたい。長い曲はできるだけ収録したくない。アナログ盤をリリースしたとして、昔でいう46分のカセットテープに収まるくらいが理想。

今までに考えたこともないテキトーなコンセプトだけど、これはアナログ世代の意地でもある。

 

ところで。シャチョーからのお願い。OFFICIAL BOOTLEG SERIES #012 / 20241226“Looking for the POLARSTAR”ですが。

 

 

CDとなると、ほんとうに売れません。そこのところを見越してプレスしたのですが、売れた枚数の5倍!くらい在庫があります。資金がなければ映画を撮れないのと同じで、これがある程度売れなければ新作の制作は頓挫してしまいます。えっと、中身はわたすが全面的に関わっているので、クオリティーは保証します。なので、迷っている方はぜひゲットしてバンドをサポートしておくんなまし!

前にも書きましたが、クラウドファウンディングは好みません。自力で資金を回せなくなったら作品化を諦めるしかない時代に生きてるんだと思っています。

 

昨日のビートルズですが。今日までリンクを貼っておきます。予想通り、あれが入ってないとか、いろんな意見が寄せられましたが。マニアの方はご存知なので、いいのです。わたすがこういうことをしなくても。できればあなたの知識を他に人に伝えてください。今一度、世界遺産であるビートルズに向き合って、聴いたことがない人に向けてのガイドとして制作しました。なので、無条件にわたすが好きだと思える代表的なもので構成しています。”レボリューションNo.9”は入れないってことです。笑。

 

ヒロシの赤盤(1962~1966あたりまで)

ヒロシの青盤(1966~1970まで)

 

ついしん

こういう質問が。

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新しいCDを聴かせて頂いてます。 素人の質問ですが、ずっと気になっているのでもしよろしければ教えて頂けないでしょうか? 渡辺圭一さんが抜けられた後のライブ盤でもずっとベースの音が聞こえる気がするのですが、あれは細海魚さんが弾いてみえるのでしょうか? 後から足したり、最初からプログラミングしたりはされないと思うので正解を教えて頂ければもっとスッキリ聴かせて頂けると思いますのでよろしくお願いします。

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これは応えておかないとね。

圭一が抜けて、誰ひとりベースを入れようと言わなかったことに、渡辺圭一がやってきたことへの敬意を感じるのです。
その負担はメンバーそれぞれが負うわけですが、中でも魚ちゃんはかなりの負担を強いられてると思います。低音のほとんどは彼がオルガンの左手で奏でているものです。あるいは全員が低音の欠けた部分をそう感じさせないように演奏しているってことです。

ライヴ盤と銘打っている以上、後から足したり、プログラミングしたりする訳がなく。3人で演奏しているようには聞こえないと思います。それは我々の技術だと思っていただければ。

こういう疑問もライヴで体験してもらえたら、ギミックではなく、プレイヤーの技術と情熱でカバーしていることが目前で理解してもらえるかと思います。

ぜひ、来てください。←宣伝かい!笑。

 

 

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Recording day #002 への3件のコメント

  1. しの より:

    ライブ盤ですが、今まで発表された全ライブ盤の中で、最高傑作だと思っています。特にスピーカーで鳴らすと最高で、車で音量を少し大きめで聴くのを楽しみにしています。ちなみにヘッドフォンがダメという訳じゃありません。

    昨日は東京から群馬へ日帰り旅行しましたが、車内で聴きながら景色を見ていると、アルバムの世界に近づいていく感覚になりました。曲と景色と自分が一体になるような、上手くハマる感覚です。昨年の山口さんは旅が多かったので、そのロードムービー的感覚がアルバムにも込められているのかな、と思いました。

    名盤です。未購入の方は是非購入を!

  2. のり より:

    ベースの話。
    僕もずっとベースの音が聞こえているように感じていたんだけど、なんか自信がなくて話題に出せなかった。
    答えがわかってスッキリです♪魚さん凄い!
    ライブ盤は部屋で小さめの音で聴いただけなんだけど、本当の良さを知るために大きな音で聴きたいので今度は車に持ち込みます。
    売れ行き。二枚組が逆に手を出しにくくなったのかな?
    ライブに行けなかった人は買ってみて損はないと思いますよ。

  3. いと より:

    僕もライブ盤「Looking for the POLARSTAR」本当にお気に入りです。車の中でも寝るときにも聞いています。音がいいというのが僕にもわかります。僕のしょぼいCDラジカセでも臨場感を感じます。大きい音でもいいし、小さい音でもいいと思います。最高です。すでにコメントされている方と同じ気持ちです。僕もオススメします。
    4月からまた単身赴任になります。このライブ盤を持っていきます!

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