Dの宇宙

2月7日 月曜日 晴れ

ギターを握ったなら、最初にどのコードを押さえますか?僕は昔からDです。魚先生はGだそうです。EmやAmって人は僕より上の世代にたくさん居たような気がしますが、この頃は殆ど見かけません。勝手な解釈だけれど、Dを弾く人は無意味に理想主義者で夢想家が多いような。Gの人は末広がりに安定している人物。そんな気がします。

デビューして間もない頃、レコード会社の人間に拉致されて、矢野顕子さんのライヴを観に行ったことがあります。彼女がワンステージで弾きこなしたたくさんの和音、その殆どが僕には分析不可能なものでした。僕は楽屋に挨拶に行くこともなく、ひっきりなしに人が行き交う渋谷駅のベンチでどっぷりと落ち込んだのを覚えています。果たして、自分はプロとしてやっていけるのかどうか。2時間後くらいに、はたと気づいたのです。僕はあの和音は弾けないけれど、「竹で割ったようなDを弾かせたら世界一になればいいんだ」と。こうやって、僕はDの宇宙に飛び込みました。

渋谷のライヴを終えて、僕は爆音と共にDの宇宙の住人になっています。「Land of music」から引き継いできたものは「speechless」で一旦終わり、これからはバンドと共に、新しい地平へと、肉体で突破していくのだと思います。この4年ほどの時間はそのための長過ぎる内省の時間だったのか、と。僕はこの期間に、手に負えない自らのエゴとの付き合い方を学んだ気がしています。

「speechless」は2/9発売です。全国のすべてのレコード店、ネットショップ、配信サイト等で手にしてもらうことができます。けれど、この時代、音楽への愛を込めて営業を続けているお店がどんどん潰れていくのは、時代の流れとは云え、堪え難い思いです。このアルバムもまた、それらのお店と連帯してやっていくつもりです。詳細は近々アップできると思うので、しばしお待ちください。

いくつかのインフォメーションを。

まず、「speechless」特設サイトが出来ました。

http://no-regrets.jp/heatwave/disc/2011/speechless/index.html

今週末から魚先生と僕は岡山、広島、高松を廻ります。新しい機材と共にパワーアップしている「はず」です。

2月12日(土) 岡山 Blue Blues
開場/開演=17時/18時
チケット料金=(前)4,000円 / (当)4,500円 (税込 / ドリンク代別)
問=Blue Blues tel_086-227-5000
メール予約=koji_m1966@n.vodafone.ne.jp(宮本)

2月13日(日) 広島 ヲルガン座
開場/開演=17時30分/18時
チケット料金=(前)3,500円/(当)4,000円
問=ヲルガン座 tel_082-295-1553
メール予約=organzainfo@gmail.com

2月15日(火) 高松 Bar RUFFHOUSE
開場/開演=19時/19時30分
チケット料金=(前)4,000円/(当)4,500円(税込/ドリンク代別)
問=Bar RUFFHOUSE tel_087-835-9550

3月4日(金) 金沢 メロメロポッチ
開場/開演=18時/19時
チケット料金=(前)4,000円/(当)4,500円(税込/ドリンク別)
問=メロメロポッチ tel_076-234-5556

3月5日(土) 高岡 カフェポローニャ
開場/開演=17時/18時
チケット料金=(前)4,000円/(当)4,500円(税込/ドリンク代別)
問=渡辺 tel_080-3043-0928
mail_watanababy0814@yahoo.co.jp
カフェポローニャ tel_0766-63-3283

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はてさて。以下の2本は「speechless – special live」です。

弘前公演は悪友サイトー・ヒロシの発案で、ステンドグラスが美しい弘前学院大学の礼拝堂にて行われます。先日、僕も下見してきましたが、それはそれは素晴らしい場所でした。パイプオルガンがあり、魚さんに「パイプオルガン弾きなよ」と問うたところ、「弾かん」と一蹴されてしまいましたが。とほほ。ともあれ、雪溶けの弘前に礼拝堂、白い岩木山にspeechless。旅をするには充分な理由だと思います。自分が住んでいる街でも聴いて欲しいのですが、旅をして聴く音楽。それもまた捨て難いかな、と。

3月26日(土)弘前・弘前学院大学礼拝堂
開場/開演=18時/18時30分
チケット料金=(前)4,000円 / (当)4,500円
問=ASYLUM Tel_090-1067-7486
メール予約 : asylum_jk@yahoo.co.jp

そしてspeechless tour、ファイナルは函館にて。何故に函館?それは主催者と共に、この街に種を撒き続けてきたからです。この会場、実は10年ほど前に演奏させてもらったことがあります。街を見下ろす函館山の山頂にロープウェイで登ります。ステージの後ろには函館の夜景が拡がっています。ほんとだよ。先日の渋谷のライヴの背後の星たちが、市井の人々が暮らす本物の灯りだと考えてください。すげぇ。写真は数年前に僕が函館山から撮影したものです。

5月1日(日) 函館·函館山ロープウェイ山頂 イベントホール「クレモナ」
詳細近日発表
問=Panの森 [web]
live@no-regrets.jp

この景色をバックに演奏できるなんてね。

この景色をバックに演奏できるなんてね。

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Dの宇宙 への7件のコメント

  1. こゆき より:

    毎年12月に函館に行きます。
    女4人、気ままな旅。10年続いています。
    大好きな街です。
    あの美しい光の中でspeechlessが聴けるなら…。
    一人旅もできそうです。

  2. ファンタグレープ より:

    やっぱり大阪での公演はないのですね、、残念。。
    CDでspeechless楽しみます!発売日が楽しみ♪

  3. Futoshi より:

    先日の渋谷に行きました。
    体調不良で直前まで迷ってたのですが、会社を出る時に「行け!」と心の声が。
    今回のアルバムを聴くにあたり、生身での表現も確認しておきたかったのです。
    行って良かったです。
    渋谷のホールはものすごく音響が良く、癒されました。
    さすが元映画館。

    ところで、矢野顕子さんといえば昔から好きなシンガーソングライターですが、何年か前にNHKの番組で「Oh Shenandoah」を弾き語りしていました。
    ちょっと心が震える演奏でした。

  4. ピンバック: Tweets that mention Dの宇宙 | ROCK 'N' ROLL DIARY -- Topsy.com

  5. 木下酒店 より:

    今はまだ雪に埋もれてますが
    洋さんが来られる頃はサクラの時期です。
    待っています!

  6. takumi より:

    俺もDなんすよね…

    住吉行けなかったので日曜は小倉からオルガン座に馳せ参じます!

  7. Dr.Martin より:

    じゃあARABAKI~函館山で考えてていいっすか?(笑)

    新幹線が青森まで開通して4時間半くらいで仙台から行けるのね函館って。

    ARABAKIは今年、中川らも出るのでそれぞれ「満月の夕べ」をやってくれたら嬉しい。

    >ファンタグレープ氏

    発表がまだなだけじゃないんですか?

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