月別アーカイブ: 12月 2014

今年の旅を終えて

12月15日 月曜日 曇り 民衆がものを考えないということは支配者にとって実に幸運なことだ。 by アドルフ・ヒトラー ————————————- 850キロの道のりを帰ってまいりました。今年の旅を怪我なく、無事終えることができました。地面が still 揺れておりまする。でも、忘れないうちに記しておこうと思います。 このひとつきの間にバンドのツアーをやり、北海道から九州まで旅をして、最後に四国の二公演をやったのには訳があります。かなり無茶ではありましたが、僕には行かねばならない理由があったのです。 この数年で、僕の生業はミュージシャンと云うより、「職業 = オレ」に変化しました。誰かと誰かの想いを繋ぐのも「オレ」の重要なミッションです。少なくとも現代の寅さんにとってはカネより遥かにたいせつなことなのです。 どうしてそうなったのかは割愛するとして、四国の段々畑で育まれたみかんと北海道の食材が出会い、「八味」は生まれました。この過程に関わっている人たち、誰ひとり営利が目的ではありません。一年のうちに、1000本を超える売り上げがありました。飲食店で使ってくれる人、贈答品にしてくれる人、コンサート会場で売ってくださる人、リピーター、エトセトラ、エトセトラ。これだけ愛されるのは真ん中に貫かれたのが「愛」に他ならないからだと思います。 でも、「八味」は今まで産地のひとつである愛媛県八幡浜市で購入することができませんでした。ならば、わたくすが循環した愛のお礼を兼ねて、届けに行こうではないか、と。どんなにSNSが発達しようとも、ダイレクトなコミュニケーションでなければ、伝わらないものがあるのです。そして、全国を飛び回れるのはわたくすしか居ないのです。 ライヴ中のつたない説明だったにも関わらず、二日間で用意した八味はすべて完売しました。何というか、その、嬉しかったのです。そして、八幡浜市にもこれからずっと置いてもらえる手はずも整えることができました。 MY LIFE IS MY MESSAGEを続けるのは、バンドを続けるのとはまた違った意味でしんどかったです。でも、続けます。愛を循環させるのが「オレ」の役目だからです。変わらず、福島を思うことを含め、現在リニューアル中です。全力で動きましたが、残念ながら、全国各地の意見をツアーしながら、まとめあげることはできず、12/26のライヴにリニューアルした志を正式に披露することは出来そうにありません。でも今、日本の各地にどのような志があり、これらの愛の集合体は何処を目指しているのか、それをお伝えしたいと思っています。孤立した志をまとめるのは音楽であり、愛でしかないと僕は思っています。 12/26。是非、足を運んでください。そこまで、僕は今年、全力で走ります。わたくす、現在絶賛50肩です。肩は上がりませんが、ゴキゲンなギターは弾けマックス。 MY LIFE IS MY MESSAGE presents YOUR LIFE IS YOUR MESSAGE 2014 12月26日 (金) 東京・duo MUSIC EXCHANGE 出演=山口洋/高野寛/佐藤タイジ(シアターブルック)/田中和将(GRAPEVINE)/矢井田瞳 詳細はこちら ————————- … 続きを読む

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2014年、ツアー最終公演、愛媛県松山市にて

12月14日 日曜日 曇り 今年のツアー、最終公演です。スケジュール的に、き、厳しいな、と思ったことも正直ありましたが、何とか辿りつけました。四国の2公演、素晴らしかったのです。ただ、僕にはまだ続きがあって、明日には東京に戻らねばなりません。遠足じゃないけど、家に帰るまでがツアーです。なので、その800キロの道中で、反芻しながら、無事に帰りたいと思っています。記述はしばし、お待ちを。 1部と2部の幕間におおよその選挙の結果を知りました。でも、自分の現場があることは幸福だと思います。全力を尽くす余地は少なくとも、ある。 松山。最高だったよ。こころからありがとう。音楽やってて良かったぜー。みんな元気でな。

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八味を九味にするために、愛媛県八幡浜市にて

12月13日 土曜日 雨 朝早いフェリーで、大分県別府市から愛媛県八幡浜市に渡る。別府のフェリー・ターミナルはかなり寅さん度が高くて、胸が高なったが、肝心な船は新造船で快適、wifiまで使えるのだが。うーん。でも、船はいいよ。風情がある。 会場入りまで時間があったので、街を知りたくて、くちばしのように尖った佐田岬まで、行けるところまで行ってみる。途中、伊方原発の立地を見るにつけ、こみ上げてくる思いがある。形容し難く美しい海に向かって、衆人の目から隠れるように立っている。かつて、島根でも、福井でも、福島でも、青森でも、同じ風景を見たことがある。 瀬戸内の段々畑。この美しい人の営みはおそらく世界中探しても、ここにしかないと思う。八幡浜のみかんと函館の食材で出来ている「八味」。おかげさまで1年で1000本を超えるくらい売れている。その産地に感謝を伝えたくて、やってきたのです。 うーんと。瀬戸内の人々から受けとったものがあるので、それは明日。八幡浜、たくさん来てくれて、ありがとう。明日はいよいよ、今年のツアー、最終日です。

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Alex Chilton

12月12日 金曜日 曇り 九州某所の温泉にて、湯けむりおっさん一人股旅。iphoneで更新してます。ともだちがナイスな映像、教えてくれたので、みんなにシェア。this is ロックンロール。最高! あんたは魔法の力を信じるかい?オレは信じるぜ。

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夕陽へのファンファーレ official interview #4 最終回

interview 山口洋(HEATWAVE)『夕陽へのファンファーレ』 4. 2014年6〜7月。 CHABOさんが教えてくれたこと。 “丁寧”をパイのように日々重ねていくという生き方。 2014年6月から7月にかけて、『MY LIFE IS MY MESSAGE 2014』と題して、山口洋と仲井戸”CHABO”麗市のツアーが全国12カ所行われた。2013年9月に続く2度目のツアー。山口は、このツアーを通して多くのインスピレーションを受け取ることになる。そこでの経験は、そのままアルバムを作る上で非常に大切な指針として浸透していく。 聞き手、文、野田隆司(ハーベストファーム) 写真、三浦麻旅子   アメリカから帰ってきて、アルバムの本格的な制作の前にCHABOさんとツアーをやらせてもらったことは、すごく大きかった。 未来を作るために人間ができることは、今を一生懸命生きることだっていうことは重々わかっていたよ。でもCHABOさんはそれに加えて、丁寧に生きるということを教えてくれた。より丁寧に人間同士のコミュニケーションをとること。そうやって丁寧を、パイのように毎日重ねていくと、タッチが柔らかくてしなやかに変わるんだよね。本当に情熱のこもった素晴らしいものになるんだよ。そのことを身をもって教えてくれたわけ。 CHABOさんが、あれだけやってるんだから。一回り若い俺がやらないとダメだろうというのが、常に頭の中にあった。あの人はあれだけ丁寧に生きているんだから、身震いしたとはいえ、そこにたどり着かなきゃダメっていうエネルギーをもらったよね。 ◎きちんと先輩から大切なものがバトンタッチされている感じですよね。 CHABOさんが手を抜かずにやってることが俺に影響するわけでしょ。そういうことだと思うんだよ。一つの物事に対してネガティブなことばかり言ってたら、ネガティブなことしか連鎖しないじゃん。 CHABOさんは、この世に居ない人のことも引き受けてるように感じることがある。大変なことだよ。背負ってるんだもん。それを横で見ているとわかるんだよね。人々の期待とか、それに対する努力とかを見ていて、俺が彼を励ますことができる唯一のことは、俺がちゃんと生きることでしかないわけ。出来の悪い弟が、ちゃんと生きてるのを見てもらうというか。そういうことを連鎖させれば、いいのかなって思うよ。 だって、南青山で、(下地)勇とやった日、勇も輝いていたでしょ。本当に俺も客として見せてもらったけど、ジェラシーなんか何もない。素晴らしいよね。なんか、人を輝かせられる何かがあるんだよね。 情熱を携えてヴィジョンへと向かう 長く孤独な闘いの日々。 山口洋のブログ『ROCK’N’ROLL DIARY』で「レコーディング航海日誌」がスタートしたのは、5月22日のこと。以来、断続的に続いてきたシリーズは、マスタリング前の10月8日まで続く。ブログ上では、ツアーなどを挟みながら、レコーディングにおける様々の悪戦苦闘が伝えられた。本格的な作業が始まるのは『MY LIFE IS MY MESSAGE』ツアーを終えた7月後半だった。 ◎16時間分の音源を、一つのアルバムとして再構築していく具体的なプロセスを教えてもらえますか。 例えば『Don’t Look Back』のテイクが10曲あるとすると、この録音のドラムだけは使えるとか地獄耳で楽器のパーツパーツを聴いて組み合わせていく。 一番いいのは、みんなで一緒に演奏してるわけだから、そのままミックスさえすれば使えるという絶妙な演奏があれば、それにこしたことはないんだよね。そういうのが3曲ぐらいあったけど、大抵それは無理だったわけ。 でもテイクが10曲分あると、音の表情は全然違うわけじゃん。選ぶテイクによって全体の印象も変わる訳で。そういうことを考えるのが、すごく大変だった。素材があったらあったで迷うからさ。だから曲によっては3つのテイクに手を付けて一番良くなるものを選んだのもある。はなはだ時間かかったよね。 ◎ライブのテイクがもとになっているのは何曲あるんですか? 『夕陽へのファンファーレ』の中の4曲はライブのテイクがもとになってるんだけど、誰もわからないと思う。1曲目の『Don’t Look Back』とか『プレシャス』ってもとはライブなんだよ。ライブのリズムトラックに、俺が2週間ぐらいかけて、いろんな音を足したり引いたりして、歌を入れたり。でも、そんなのわからないでしょ。でも、それができる時代だし、できる技術があるからさ。 ライブの素晴らしい瞬間を、ライブ盤として出すんじゃなくて、バンドのミラクルなところをパッケージングするためには、そういう手間のかかるやり方しかなかった。誰もそんなことやった人いないと思うけど。 ◎作業が長引くと、見失ってしまったりってことはないですか? … 続きを読む

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熊本県熊本市にて

12月10日 水曜日 雨 今年の九州でのすべての公演、終了しました。新ユニット、東区魂、愉しんでくれたかな?

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鹿児島県鹿児島市にて

12月9日 火曜日 曇り 鹿児島でごわす。来てくれて、ありがとう。

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夕陽へのファンファーレ official interview #3

interview  山口洋(HEATWAVE)『夕陽へのファンファーレ』 3.2014年1月 。 ソロアルバムのレコーディングで垣間見えた、HEATWAVEのアルバム制作の方向性。 山口洋は、HEATWAVEのアルバム制作を宣言したものの、伊豆でのレコーディングの後、その作業は完全に暗礁に乗り上げる。ソロツアーの行く先々で、多くのファンからHEATWAVEのニューアルバムを待望する声を直接耳にするたびに、その事実は重く響いてきた。 そうした中、HEATWAVEではなく、山口洋のソロアルバム『Songs of Experience』のレコーディングがスタートすることになる。 聞き手、文、野田隆司(ハーベストファーム) 写真、三浦麻旅子 去年8月に伊豆のスタジオでレコーディングしたんけど、アルバムにできなかった失敗が負のトラウマになっていたわけ。でもファンはもうアルバムが出ると思っているわけじゃん。アルバムを断念して全国を回ったときに、みんなが、今新しい曲をアルバムで聴きたがっていることを改めて肌で感じたの。 だからバンドではできなかったけど、俺が一人で実験も含めて録音して届けようと思って、今年の元旦から意を決して、期限を決めて録音をはじめたの。2月のアメリカ行きの飛行機のチケットを買っておいて。その時までにできないんだったらダメだって、ちょっと追い込んでやった感じ。あの時は、もうバンドのアルバムを作れるという自信はなかったんだよね。 ◎ソロのレコーディングをする上で、何か決めごとはあったんですか。 まず、全部一人でまとめるのがいいと思ったのと、期限を決めておいたこと。あとはドラムを叩かない。それ以外は自分のやれることを全部やってみるって感じ。そこでいろんな実験をした。 俺は、シンガーで、ソングライターで、ギタリストで、ほかの雑多な楽器も演って、なおかつプロデューサーなわけでしょ。いろんな人格でやらないと破綻するから、簡単じゃなかった。 2010年、山口洋と細海魚は『SPEECHLESS』というアルバムを発表した。ライブ音源からノイズを取り除き、生身のダイナミクスを壊さないように新たな音を配置して、緻密なミキシングで作り出されたもの。 細海魚は、今回のHEATWAVEのニューアルバムにおいても、『SPEECHLESS』と同様の方法で制作を進めることを山口に提案した。 HEATWAVEのアルバムに関して、バンドのいろんな音源の素材を組み上げて作るという、以前『SPEECHLESS』というアルバムでやったアイデアを、改めて魚が出したんだけど。ソロアルバムの作業をする中で、バンドのアルバムでも同じことが本当にできるのかどうかも測れたんだよね。そこで、ある程度自分が好きな音を作れるという確信がもてた。音がいいというのは、好みの問題で、絶対的な指標はないわけじゃん。でもソロアルバムを作る中で、コンピュータをつかって、自分が好きな音に持っていくことができるという自信ができた。 ◎『Songs of Experience』のレコーディングでやった作業が、『夕陽へのファンファーレ』の橋渡しになった部分もあるんですね。 俺はエンジニアとしての専門教育を受けてないから、そこにたどり着くにはエンジニアの10倍ぐらい時間がかかるけど、たどりつきたい風景は確実にあるわけだから。そこには絶対にいけると信じているからさ。それも結局情熱だよね。そういう実験がソロアルバムで1ヶ月かけて十分にできたよね。 『SPEECHLESS』は当時は画期的だったけど、今回はあの時のクオリティではダメなのことはわかっていたの。あのアルバムの質が低いってわけじゃなくて、もっと進化した形でやらないとダメだった。その可能性は俺が示さないと、誰も能動的には動かないなぁって思ってたからさ。 『SPEECHLESS』での経験を下敷きに、 終わりの見えない孤立無援の作業へ。 ◎具体的な制作のプロセスを教えてもらえますか。 『SPEECHLESS』は1本のライブをもとにできているんだけど、今回は、クオリティを上げるために、リハーサルや『HW SESSIONS』の何本ものライブとか、合計約16時間分の素材があったわけ。『SPEECHLESS』の約10倍だよ。聴くだけでも地獄のように大変だった。(笑) アメリカの山の中にいるときに、自分への毎日のノルマのような感じで、どこがどうなってるのかをきっちり聴いてたの。1曲ごとに設計図みたいなものを描いて、この曲のこのテイクとこのテイクをエディットしてとか。そうすればこういうアルバムになるはずだっていうのが見えたわけ。でも確信はなくて、砂で城を作るみたいな、かなり切ない、はなはだ根拠のない始まりだった。ここに向かっていくっていうことが、本当にできるのか、自分でも身震いするくらいだった。(笑)孤立無援で、誰も助けてくれないし、ちょっとビビってた。 結局、CDが売れないといわれる時代の中で、お金をかけずにいいものをつくるには、ライブで実験をしたり、リハーサルをした時に、すべてマルチ・トラックで録音しておいて、膨大なデータを自分で編集して作っていくしかなかったんだよね。 (続く)

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愛の円環、長崎県出島ワーフにて

12月7日 日曜日 晴れ 昨日は何とか時間をみつけて、父親の33回忌と祖母の17回忌を執りおこなった。がらーーーんとした寺のお堂に参列してたのは住職とオレだけ。それをやらないと気持ちが落ち着かないし、やったところで、きゅーんと寂しさは募ったんだけれど、まぁ、やんないよりいいかな、みたいな。読経の間、32年間のこと、いろいろ中空に浮かんでは消えた。オレの生き方が正しかったどうかは分からないけど、生きてきて良かったとは思えたよ。鬼籍に入った人たちにも新しいアルバムを届けておきました。 九州シリーズはイベンターが二人帯同してくれてるので、いつものソロツアーよりはかなり身体的負担が減る。ようやく走る気力が湧いてきたので、長崎の街を走る。人生にこのくらいの余裕は必要だよねぇ? 休みが欲しいなんて、好きなことをやってるからわがままは云わないけど、ランニングして体調とこころを整えるくらいの余裕はね。 街は選挙一色。最近気付いたことがあってね。政治であれ、僕らがやってるような小さなプロジェクトであれ。それを自己実現や自己表現の手段にしてる輩が殆どだってこと。それは僕のアニキの言葉を借りれば、たいせつなのは、志が何処を向いてるかってことなんだけど。ここはあんたの自己表現の場所じゃない。滅私奉公。自分なんて、どうでもいいんだ、捨ててしまえよ。ほんとうにパブリックなことのために、世界のために、自分を捧げることができない奴が偉そうなこと云うんじゃないよ。あんたのことだよ。そこをはき違えて、自分が正しいことをやってると思うから、話はややこしくなる。そして、同じ言葉を、戒めのために自分にも投げかけておくよ。 そんな意味で、この国のアベちゃんは僕にとって、究極の存在。もちろん良くない意味でね。彼は一般ピープルの暮らしことなんて、これっぽっちも考えちゃいないさ。自己表現、自己実現だけだよ。祖父の恨みを晴らし、じわじわと戦争に突き進む。国民は何も気付かない従順な羊ちゃんだと思ってんのがありありと分かる。吐き気がするよ。でもね、ああいう人物を選んだのはオレたちなんだよ。目先の景気、自分の財布ばかり気にしてね。人生にカネは必要だけど、それがすべてじゃないってことくらい、オレが音楽で証明する。こんなこと書いたことないけどね。選挙、行こうぜ。オレたちはピースフルに一票投じることができるんだよ。諦めるなよ。あ、道中にはHW聴いてくれ。そんな風にも使える音楽にしといた。夜露死苦ね。 出島ワーフにある今日の会場、R-10のオーナー、ヒロシとは長い付き合いなんだけど、来るたびにバイブレーションが良くなってて、オレ自身学ぶことがたくさんあるっていうか。スタッフ達への愛の注ぎ方とか、もろもろ。すごく良かった。バイブがね。そうするといろんな宇宙に行けるんだ。愉しんでくれたかな? ついしん 今年もFM長崎で新春特番「HEATWAVE SPECIAL PROGRAM VOL.9」放送決定。放送日は1月4日(日)19:00~19:55です。いつも応援してくれて、ありがとう。今回はスタジオを飛び出して、R-10で海を見ながら、収録したよーーーー。  

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夕陽へのファンファーレ official interview #2

interview 山口洋(HEATWAVE)『夕陽へのファンファーレ』 2. アルバム制作の決意、実験、そして挫折。 “311”をくぐり抜けて、ようやく立ち上がった山口洋は、HEATWAVEのニューアルバムの制作を決意する。そこからスタートした様々な試みは、なかなか思うようには進まなかった。挫折と失敗ばかりが繰り返され、時間だけが経過していくことになる。 聞き手、文、野田隆司(ハーベストファーム) 写真、三浦麻旅子 2013年2月某日。 アメリカの山中からのメール。 ◎HEATWAVEのニューアルバムを録音すると宣言したのは、2013年2月だったということですが、そこに至るいきさつを教えてください。 “311”の後に、ミュージシャンのほとんどは、音楽をやることに何の意味があるんだろうと考えたと思うんだよね。まさに、そういう経験だったわけじゃん。 俺はミュージシャンである前に人間だと思ったから、人間としてできることとして『MY LIFE IS MY MESSAGE』というプロジェクトを始めたの。ほんとは俺が始めたんだじゃなくて、誘われただけなんだけど、気がついたら、俺が中心になってた。こういう性分だから、やらないという選択肢はなかったし、やるからには全力でやった。すごく傷ついたこともあったけどさ。 傷ついてるときは、思い切り傷つかないとだめなんだよ。もちろん傷つきたくないよ。でもそれは芸の肥やしだからね。本当に辛かったけど、あの時逃げなくてよかった。人間がすごいのはさ、そこから這い上がってくるわけでしょ。そんなこんなで、音楽に戻ってくるのに2年くらいかかってしまったわけ。 アメリカの標高3000mの山の上で、昨日のライブでも演った新曲を改めて聴いてみた時にさ、今、同じ時代に生きていることが一番大事なことだし、それを届けることには意味があるっていう風に思ったから、「HEATWAVEのアルバムを出す」ってマネージャーに連絡をしたの。 ◎その時、すでに今回の収録曲はある程度出揃っていたんですか。 できていたのもあったけど、やっぱり、“311”を経てふるいにかけられるよね。“311”以降に書いたものでも、ソロアルバムには入れたけど、バンドのアルバムから外したものもある。 今回の『夕陽へのファンファーレ』は、自分の表現欲で作らなかった初めてのアルバムなんだよね。今までは、自分を表現したいという欲で作ってた。でも今回は全然そんなことはなくて、世界が少しでもよりよく機能するようになるための音楽を作りたかった。だから、そもそもの動機が違ったわけ。でも、その動機がなかったら、あの果てしない作業を貫徹できなかったと思う。 2013年春〜夏。 「HW SESSIONS」という実験。 2013年5月、千葉のライブハウスでHEATWAVEのライブを聴いた。『HW SESSIONS』と名付けられたライブは、アルバムのレコーディングに向けた公開セッションに近い形で、2013年3月から6月にかけてマンスリーで行なわれていた。(その後、2014年2月にも2回開催されている)ほぼ新曲のみが爆音で演奏されるスリリングなライブ。普段のライブとは異なる、ある種のラボのような不思議な空間だった。 ◎『HW SESSIONS』というライブシリーズがありました。あのシリーズは、新しいアルバムの下敷きにもなったと思うんですが、目的は何だったんですか? 曲をブラッシュアップするという目的もあったし、何よりライブで実験してみようということだった。通常のレコーディング・スタジオでいいものを録るのが難しいのはわかってたから、2回目のライブから、マルチ・トラックを回して録音しておくことにしたの。 100回のリハーサルよりも1回ライブをやった方が、その曲やバンドのポテンシャルがわかるわけ。これは伸びるとか、伸びないとか。ライブの時はみんな本気だからね。 例えば、池畑さんのドラムとか見てくれたらわかるけど、ライブのときにすごいものが出てくるじゃん。 ◎通常のカッチリと構成されたライブとは少し趣が違いましたけど、個人的には“途中”のものが聴けて面白かったですね。結構手応えは感じていたんですか? うーん、『HW SESSIONS』では、手応えを感じたり、感じなかったり。非常に悩みながらやってた。性分としてチャレンジングなことしか燃えないんだろうね。自分で自分を焚き付けるための、逆境が必要というか。 2013年8月、伊豆。 “2013年のロックンロール”はどこに?! ◎『HW SESSIONS』の後、実際にスタジオにも入られてますよね。 『HW SESSIONS』の後、伊豆にすごく古くていいスタジオを見つけたからさ、去年の8月に5日間くらいそこでレコーディングしたの。 ◎HEATWAVEのレコーディングってどういう形でやるんですか? 俺たちは、スタジオでもライブと同じで、歌も含めて全部一緒に本気で録ってる。スタジオでは、こんな風に演奏してくれとは、一言も言わない。俺はただ黙々と真ん中に立って、歌ってギターを弾いているだけ。お互いに影響し合いながら形になるのを待ってるの。 バンドやるってことは、その人のエキスが出ないと意味がないし、エキスを出すのに時間がかかる人もいるわけじゃん。それはもう永遠に演奏をしながら待つ。池畑さんがドラムを叩いてくれるようになってからはそういうスタンス。 … 続きを読む

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