10月2日 木曜日 晴れ
とある1曲にかかりきりの日。
そんな日もあります。
おそらく「動」と「静」の2枚になった場合、「静」の1曲目になりそうな曲ゆえ、とてつもなく繊細さが要求されるのです。最後はフェーダーが0.2dBみたいな動き。僕らの表現で「髪の毛一本」。違いがわかるのか?って、わかります。ここまでくると1dBなんて動かした日にはまるで違う音楽に聞こえます。今日は若者たちとリハーサルなので、行き詰まったら、若者たちの曲を身体に入れるってことに随分助けられました。彼らの曲が痛快だったからです。ライヴやバンドのリハーサルをやると耳の種類が変わってしまって、しばらくフラットに戻らないので、今日中にこの曲だけは仕上げておきたかったのです。
シンプルな楽曲ゆえ、演奏した際にそこまで人力でダイナミクスが表現できていたら、こんなに苦労しないのです。家でよく聴いている50〜60年代のジャズの名盤なんて、ジャズクラブでおそらくたった2本のマイクで録音されたものが多いんだけど、完璧な演奏、完璧なバランス。要するにミュージシャンの空間認識能力が高いのです。うちのバンドはロックバンドとしては演奏力が最高レベルにあると思うけれど、まだまだ伸びしろはあるってことです。
どうしてそこまで突き詰めるか、というと。
聴いている人によって、あまりにも環境が違うからです。正解がないのです。クルマの中で極端なイコライジングで聴いている人もいるし、携帯でしか聴かない人もいる。ある音楽評論家の家に行ったら、スピーカーの配線がLR逆だったことや、逆相(配線の±が逆)だったこともあります。つまり行き着くところは相対的な結論しかないのです。自分が伝えたい音像をいろんな環境で聴いてみて、どんな環境でも「おおかたこのように聴こえるに違いない」って終着点。
あとはステレオの音像でごまかさないってことかな。モノラルにしてみると聴覚上「強さ」がぐっと増すけれど、ステレオの定位でごまかしていたバランスが見事に露呈します。昔のモノラルミックスって、素晴らしいものが多いです。ツェッペリンの映画、二の足を踏んでるのはシネコンでIMAXで上映されてるからです。スコセッシが創ったストーンズの映画を見て、音にゲンナリしたのです。あれは音の説明をしすぎで、あんなに立体的に音を造られると逆に楽しめない。人間の耳は精巧にできていて、足りないものを補うんです。それゆえ、昔の映画館にあったアルテックのスピーカー(長野のネオンホールにまだある)は一聴すると高音が少ないけれど、耳にはとっても優しいんです。
って、重箱の隅をつつくようなblogですいません。興味ない人はどうでもいい話。
今はそんな場所にいるってことです。今日は1日外に出っぱなしなので、精密な世界を離れて「痛快」に生きてみます。ギターも「痛快な」やつ持っていってみよう。笑。
新しいアルバム、二枚組になるのなら、アルバムタイトルは『HEATWAVE』はどうでしょうか?
安易過ぎるかな?
あまりにアルバムを聴きまくってると曲と曲の曲間?で脳内で勝手に次の曲が再生されてしまうんだよ。これも慣れ親しんでしまった結果の弊害かも。
だから曲順を変えられると耳心地が悪い。幼少期から音楽環境が頗る悪かった。フルで綺麗な音で聴く事も大変だった。
ラジオはモノで裏の局がうっすら同時で流れてたりする。だからステレオで聴いた時はもう感動したのなんのって。
その後の弊害はとにかくフルボリュームで音楽を聴いて来た結果耳がイカれ始めてるのだ。難聴?ははは泣けるぜ!
まだまだサバイバルは続く。
天国の松本康さんからメッセージが届いています。
https://juke-records-revisited.com/words/memoir/8638/