ヴァイブレーション

1月30日 水曜日 雪

ここに居ると、僕の英語が拙いのもあるけれど、「ヴァイブレーション」って言葉を良く使います。そうとしか表現のしようがないのだけれど、それは確かに存在するし、五感、いや第六感も含めて感じとるものです。この場合、言葉が下手な方が敏感に感じとるのかもしれません。

英語。大切な場面では分からなかったら、分かったような顔をしません。「分からん、でも分かりたい」と顔に書いておきます。それしか方法がない。そうすると、相手は伝えようと努力してくれます。知らないことが恥ずかしいのではなく、知ろうとしないことが恥ずかしいのだと思います。

ヴァイブレーションに話を戻して。

店であれ、人であれ、山であれ、部屋であれ、動物であれ、交渉であれ、何にでもそれは存在します。この感覚は危機察知能力ともリンクしていて、これ以上突っ込むと(山でも、人でも、対象が何でも)ロクな結果をもたらさないっってことが本能的に理解できるようになってきます。稀に失敗するけど、それもまた学びの機会です。

パウダーだと思って突っ込んだら、実は表面だけで、下には岩や氷や根っこが隠れていた、なんてことも良くあります。そんなことを繰り返すうちに、自分の感覚が研ぎすまされていきます。僕の技術では常に真剣です。余裕はありません。神経を集中させているので、とても疲れます。でも、愉しい。ここに居るうちに、表情も、身体も心も、変わっていくのが分かります。

目覚めたらすぐにカーテンを開けて、山を見ます。今日はとってもヴァイブレーションが良くなかった。山の機嫌が悪い。以前だったら、それでも行ったと思います。でも、今日は大人しくしていることを選びました。そういうところが随分変わった(いや、山に教えてもらった)気がします。静かに得たものについて考える。そんな時間も大事です。

僕なりに山に真剣に向き合っているうちに、道具の大切さに気付かされます。重要な動作はまずブーツの中ですべて行われます(受け売り)。それゆえ、靴下ひとつで、まったく雪に伝わる感触が違います。今までいろんなものを買ったけれど、まだ「これだ」ってものに出会っていません。ヘルメットはちょっと重いだけで気になる。手袋は二重にするのですが、値段が高ければいいってものじゃない。手だけは死活問題なので、カイロを入れたり、いろんなことを試していますが、これもまだベストじゃない。達人によると、五本指よりミットの方が温かいらしい。僕は達人たちが長い時間をかけて身につけたノウハウを教えてもらえるので、ほんとうに助かってます。いわく、道具を大切にする人は上手いし、怪我もしない。どの道も同じだなぁ、と。

って、何のblogだ。今日はたくさん作りおきの料理をして、音楽に向かいたいと思います。それじゃ、また。

追伸

これを書いたあと、道の達人と話しました。曰く、滑っているときは、何も考えず「無」の境地なのだと。僕も音楽をやってるときはそうなんだけど。深いなぁ。

ギアに関しては追求の余地、多々あり。

ギアに関しては追求の余地、多々あり。

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ヴァイブレーション への1件のコメント

  1. Froggy II より:

    ずいぶん前、ある人にこう言われたことがあります。
    「人間はすべてのものをヴァイブレーションで感じ取っているのに、頭で後づけの
    理由を探すから本質を逃してしまう。それと、物ごとを距離・重さ・深さ・回数
    とか、なんでも数字で測りたがるのが私たちには理解できない」と。
    当時、他人との心の距離に哀しさしか感じられなかった私に、彼らは説明しました。
    自分の心も、誰かの心もみんな独立した点で距離なんて無い、直線ではなく立体的なものだと。それは時間も同じだと。意識で点から点へ飛ぶんだ・と。

    「自分探しではなく、自分戻しをして。本物の自分に繋がっていないから探すんだ」と、たしなめられたりもして(笑)
    そして本物の自分に戻るためには、日本の三種の神器を大切にすることだと。
    三種の神器、すなわち「直感 → 言葉 → 行動」=意乗り(祈り)

    彼らは人ではない人でした。今思い出しても、あれは一体なんだったのか…
    (信じなくてもOK、怪しい話すみません。ちなみに宗教は嫌い)

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