油断禁物

1月31日 木曜日 雪

濃厚な日々を過ごしているせいか、時間が経過するのが「遅い」のです。初めての感覚です。いつだって、あっと云う間に時は過ぎていくけれど、今回ばかりはここに数ヶ月滞在している気がします。いったい、心や身体の中で、どんな変化が起きているのか、良く分かりません。

修練は積んだと判断したので、今日から、一番難しいエリアに入らせてもらうことにしました。崖、岩、巨大コブ、木々、パウダー、氷、エトセトラ。自然のままなので、何でもアリです。

午前中から崖に行って、慣れて、少しの慢心があったことは否めません。とある崖で岩の隅に追いつめられました。急斜面で戻ることもできず、その場であらゆるルートを考えたけれど、どう考えても、ここから飛ぶしかない。根性入れて飛びましたが、着地に失敗。そのまま滑落。幸い殆ど無傷で済みましたが、ただラッキーだっただけだと思います。気をつけます。元プロ・スキーヤーの友人が「怪我と弁当は自分持ち」と云う古い言葉を教えてくれました。いつも心に刻んでいます。

ところで、岩の上でずっと考えている僕を、遠くから見守ってくれている人が居ました。ここは入った以上、自分の責任なのです。彼は僕が下りてくるまで、立ち去りませんでした。初めて会った人だけれど、仲間の思いやりに心が熱くなりました。

ほんとうに、毎日学ぶことがたくさんあります。自分で諦めてしまわない限り、人間に伸びしろは残されていると思います。それだけは確かです。この日々が直接音楽に結びつくとは思いません。でも、人間として僕が求めていたことに近づいている気はしています。

さぁ、晩飯を喰って、音楽に向かいます。

追伸

今日、ぐっと来た言葉。「根本的な才能とは、自分にそれが出来ると信じることだ」。ジョン・レノン

まだ「無」にはなれないけれど、ひとつひとつ大事に滑りたいと思ってます。

まだ「無」にはなれないけれど、ひとつひとつ大事に滑りたいと思ってます。

音楽も考えて、その域に行けた訳ではないし。ただ前に向かって進むだけか、と。

音楽も思考の末に、その域に行けた訳ではないし。ただ前に向かって進むだけか、と。

毎度ながら、この看板を観ると引き締まります。

毎度ながら、この看板を観ると引き締まります。

後ろの看板には「このエリアの捜索には平均して2700万くらいかかる」と書いてありました。

「このエリアの捜索には平均して3000ドルくらいかかる」と書いてあります。

どんなに集中しても、慢心はあるってことが良くわかりました。

どんなに集中しても、慢心はあるってことが良くわかりました。

光が岩と雪に反射する。

光が岩と雪に反射する。

今日もすべてに感謝です。

今日もすべてに感謝です。

 

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油断禁物 への4件のコメント

  1. きょーこ より:

    タイトルでヒヤッとしました。
    でも書いてるってことは大丈夫ってこと、と思い直しましたけど。
    怪我がなくてよかった。すごいな。本当に気を付けて下さいね。

  2. Froggy II より:

    岩の上から飛ぶ山口さんと、それを見守る人。

    飛ぶ覚悟を決めるのにもエネルギーは いるのだろうけど、
    見守る方にもエネルギーは必要だったと思う。

    たった数分の時のなかに、まるで人生の縮図を見るようなことがあります。
    フラクタル。
    自分の人生の表現が、たとえば周囲からみたら危なっかしいものだとしても、
    信じてそっとしておいてくれる人達がいるからlibertyでいられる。
    突っ走っていく人のエネルギーよりも、もしかしたら
    それをそっと見守る人のエネルギーの方が大きいのかもしれない
    ・・・なんて感じる今日このごろ。

    PS: Baby, ベンチを作るのはまだまだ早いぜ!!!

  3. K-GO より:

    はじめまして、洋さん。
    昨日、チャボさんのライブに行ってきました。MCでチャボさんは洋さんのことを何度も讃えておられました。チャボさんの歌もギターも最高だったけれど、それ以上にチャボさんのハートに痺れた一夜でした。

    それでは、洋さん。出雲で待っています!

  4. min より:

    今日の写真はどれも最高ー!!行って見たーい!

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