11月11日 月曜日 曇り
昨夜遅く。僕は自宅の階段から落ちました。打ち所が悪かったらヤバかったっちゅーくらいには派手に落ちましたが、落ちながらも、スローモーションの中で、強く思ったことがあります。「まだ死ねん、オレにはやり残したことがある」。その気持ちがよっぽど強かったのか、骨を折ることもなく、かすり傷だけですみました。
実験的なライヴを終えて、成田のホテルでこれを書いています。僕が外国に行くのではなく、アニキが東南アジアの過酷な旅程を終えて、明日早朝、一瞬日本に立ち寄るのです。つまり、出迎えです。
閑話休題。
まず始めに。
新しい曲(まだレコーディングしていない曲)しか演奏しないという、実にリスキーかつチャレンジングな実験場所に毎回来てくれて、ありがとう。あなた達が居てくれるから、僕らは音楽を続けることができる。ほんとうにありがとう。その上で、実験場所であるがゆえ、僕の本心を伝えます。
悔しい。ほんとうに悔しい。何がって、音楽の奇蹟を存分にお見せできなかったこと。みんなを宇宙に連れていけなかったこと。
僕らももう若くはないのです。この奇跡的な4人で演奏できるのは今日が最後かもしれない。そう思って毎回ステージに立ちます。それは悲壮なことではなく、生きていることはそのくらいには厳しいことで、あったりまえのことで、その上で、未来を創ることは、二度とない今という瞬間を全力で生きることだと思っています。その「瞬間」を滴がつくくらいプレシャスなものに変える力をこのバンドは持っています。
このバンドはライヴという場所でもっとも輝くバンドです。それゆえ、来年のスケジュールは白紙にしていました。今日の小さなライヴが、来年どう進めばいいのか、道を指し示してくれるだろうと思ったのです。新しいアルバムの曲は揃っています。ただし、どう録音すれば、今の時代に有効なものが創れるのか、一度レコーディングスタジオに入ってみたけれど、それは試行錯誤の段階です。
今日のハコで、HWが演奏することは今後ないと思います。誤解しないでください。確かにハコからの強力なオファーがなければ実現しませんでした。そしてハコの人たちは一生懸命働いてくれました。ただし、音の相性、PAの特性、バンドの特性。それは彼女とステディーな関係になるかどうかってくらいには難しいのです。
圧倒的にどうにもならない音的な状況の中で、バンドはそれぞれが必死に何とかしようともがいていました。その状況はそれぞれにとって、とても苦しいことだったのですが、同時に僕にとっては嬉しいことでもあったのです。アイロニックだけど。誰ひとり諦めていない。ミラクルは起こせないまでも、インターミッションの間もどうにか打開の糸口を探しだそうと全員が頭をひねり、実践し、打ち砕かれ、それでも誰も諦めない。僕には彼らのファイティングポーズが見えました。何度倒されても。悔しいけれど、嬉しかった。何だか、ヘンな気分です。こんな風に感じたのも。このような感情をみなさんに伝えるのも。
終演後、来年どうすべきなのか、短い時間でしたが珍しく全員で話し合いました。こんなの、僕が記憶している限り2005年以来です。つまり望んでいたのと違う形で、今日のライヴが道を指し示てくれました。
僕らはこのバンドにただごとではない可能性を感じています。だから、来年も実験を続けることを決めました。詳細は決まったらアナウンスします。新しいアルバム、待ってくれてありがとう。わがままだけれど、分かっている場所には誰も行きたがらない。必ず到達します。誰も行けなかった場所に。
みんな、来てくれて、心からありがとう。
追伸
このライヴを心から愉しんだって人も居るだろうから、そういう人には余計なインフォメーションだったと思います。ごめんね。バンドという生き物はいろんなことを推進力に換えて進んでいきます。あくまでも来年に繋がるポジティヴな記述として読んでくれればと思っています。
ライヴお疲れ様でした。
文章から伝わる思いに涙が溢れています。
プレシャスな音に辿り着くまで何年でも私は待ちます!
walk on the wild side嬉しかった!
有難うございました。
そういえば以前も階段から落ちましたね?
今回はかすり傷程度で終わって良かったですけど、十分気をつけてくださいね。心配になります
ライヴ、とにもかくにもお疲れさまでした。
友人たちは誰ひとりとして同意してくれなかったのですが、
わたしは、何かライヴ短かったなあ、と感じました。
爆発的な何かがわたしにはやって来なかったからかも知れません。
でも、それでもヒートウェイヴというバンドは唯一無二で。
ライヴは、よかったんです。わたしには。
相反する感じが上手く書けないけど、きょう感じることができなかった何か、
のために、またわたしはライヴに行くでしょう。
知る限り、そんなバンドはヒートウェイヴのほかにないから。
アルバム、そんな音楽がいつかパッケージされるのが楽しみです。
同じライブを作るものとして(私はスタッフだけど)、新しい小屋でやるリスクは私もよく知っているつもりです。
でもすっごく良かったけどなー 昨日は。もっとも私が比較できるくらいHEAT WAVEのライブに来れてない、というのはあるけど… (すみません)
でもまたやろうよ、またやろう! 私もまた行く〜 次回も楽しみ。
リベンジがなければ人間に生まれてきやしないさ!悔しさがいつか歓びになると信じてなければ、生きてなんかいないさ!このブログ読んでムクムクと元気が湧きました。感謝です。今日もいい一日。がんばるじゃー
今年ラストのHEATWAVE SESSIONお疲れ様でした。
試行錯誤の中とはいえ、音楽が生まれる過程に立ち会えるなんて幸せです。
洋さんの熱い想いも感じて、ライブは楽しませていただきました。
いつか誰にも行けなかった場所に到達できる日を楽しみに待ってます!
来年また、演ってください。よろしくお願いいたします。
正直な話を有り難うございます。歳をとると残りtimeとの心のやり取り常にあります。ケガ無くて良かった。
実験的なライブとは言え、ライブはライブとして毎回観に行ってます!演奏している側とオーディエンス側の気持ちなんて決して同感ではないと思いますよ。少なくとも僕は昨日のライブで宇宙に行けたし、何等かのメッセージを受け取りました。ありがとうです!あと、最後のカバー曲は本人にも届くくらい良かったです。ありがとう!
また、来年!
HEATWAVEライブお疲れさまでした。
率直な洋さんらしいブログのお話しありがとう御座います。
私はあの物凄く寒ーい夜に心があったかくなって帰りましたよ。どの曲も胸の奥まで染み込みました。
ある意味ライブは何が起こるか分からないリアルを共感しに行く訳で、難なく終わるよりハプニングがあってそれをどう切り抜けるのかって所にも面白さが見い出せるのものだと思っています!
魚さんの力の入った演奏やマーチン圭一さんの爪弾く優しさとロックなベース、池畑さんの要のドラムは流石!最高でみんなカッコ良い♪「新・相馬盆唄」また進化しちゃったし。
そしてアンコールの最後「もう一度演らせて」って言って最初と最後に聴けた「dont’ look back」で洋さんたちのこのステージへの悔しい気持ち凄く伝わりました。そんな気持ちをメンバーが持てるHEATWAVEって素敵過ぎです!
来年のアナウンス楽しみにいつまでも待っていますね♪♪
あと〜、なんでか分かりませんが…全員の年齢足して200歳越えのバンドだそうですから、そろそろ体も労りながら階段から落ちないように厳重に注意して下さい(●`ε´●)!!ロッカーも体が資本です!!
かすり傷ですみましたーじゃないですよ!!休める時には充分な休養をお願いしますね。お大事に。
その日のlive、観ていないので失礼かもしれませんが、たとえばピアニストは場所も楽器も選べません。でも、私の大好きなピアニストは、どんな場所でどんな楽器でも、しばらく聴いてるといつの間にかその人の音になって聴こえてきて、こちらの心配をよそにその人の世界に引き込んでくれます。
どうぞ、頑張ってください。♪
応援しています。
皆さん心配されていると思いますが、身体の方、どうかお大事にして下さい。
高さ1mでも一命とる、という言葉もあります。
職業柄、下世話なコメントでスミマセン…。
12月渋谷duoも楽しみにしています!
昨夜は初めてHEATWAVE SESSIONに参加できた夜。
音の事は別としても私は宇宙へ行っている四人の武者さん達に自分も宇宙に連れて行ってもらったと思っています(^^♪
演奏する皆さんが発する音、表情から熱い気迫が感じられ、魂が揺らぎ心に響きました。
昨夜の感動的なライヴをうまく言い表せませんが、HEATWAVEのこの瞬間に一緒にいる事ができ、いろんな事を沢山受け取り、感じる事ができた時間、幸せだなと思いました。
そしてこの素晴らしくて凄いバンド、もっと沢山の人に聴いてもらいたいと思いました。
極端な言い方かもしれませんが、何年でも待っています。HEATWAVEが目指す到達地点。大好きなHEATWAVE、山口さん、池畑さん、魚さん、渡辺さん、応援しています!!!!!!!!!(*^^)v
それと、大事に至らなくて本当に良かったですが、ケガとか風邪とか・・・充分注意して下さいね!!!!!(^^)
「悔しい」という気持ちは「後悔する」ではなく、「諦めない」っていうことの原動力にする。勇気もらった。アルバムは素晴らしい作品を待つのみ。実験は大好き。階段には気を付けてください。ありがとうございました。