日別アーカイブ: 2011年5月3日

Am I a dreamer?

5月3日 火曜日 曇り 後ろ髪を引かれながら、昨日の昼、函館を出た。無茶だろうが何だろうが、僕らには戻らなければならない理由があった。フェリーに車を積み込んで、青森に着くまで、死んだように眠り、東京まで800キロ車をぶっ飛ばす。何処かでガソリンを入れて、カードで支払おうとしたら、使えなくなっていた。まったく身に覚えがない。カード会社に電話したなら、僕のカードはアメリカでスキニングされ、偽造され、使われていた。おそらくレストランで支払いの際、席に座ったまま、カードを店員に渡した時だろう、と。まったく油断も隙もないけれど、自分の脇が甘かったことは認めよう。 東京にたどり着いたときには日付が変わっていた。もう金輪際、こんな無茶なことは止めようと。命あってこそ、だしね。地面が揺れる感覚のまま、溜まっていた雑務をこなし、海外からのメールを読み、ビンラディンが暗殺された事を知った。一瞬、暗澹たる気持ちになって、そして次第に身体の芯から怒りがこみ上げてきて、震える。彼がいったいどのような人物であったのか、それが問題なのではない。アメリカにとって、問題のある人物ならば抹殺しても良い。その論理がどうしても我慢できない。憎しみが更なる憎しみしか生まないことぐらい、小学生でも知っている。ビンラディンであれ、ぼくであれ、震災で命を落とした人であれ、誰であれ、命の重さは等しく同じなはずだ。 どうしても理解しあえない人物が居たとする。いや、実際のところわんさか居るのだが。「どうして、これだけ骨を砕いても理解してくれないんだろう」。そう思ったとする。たいていの場合、相手もそう思っている。人と人でさえ、言葉が通じても、心が通じないことなんて、山ほどある。確かに、国家や民族。簡単に事が運ぶはずもない。だからと云って、抹殺して事が済むのなら、僕はそんな世界に暮らしていたくない。ある種の人間にとって、「絶え間ない憎しみ」は商売に不可欠だから、このような事を人間は連綿と繰り返すんだろう。 この数日間に出会ったとある友人の携帯の待ち受け画面にはジョン・レノンの「war is over!」が記されていた。「was」ではなく「is」であるところに、僕はこの言葉の素晴らしさがあると思う。諦めたなら、すべて終わりだ。諦めずに旅の途中で死んだのなら、それは人生に於ける、その人なりの勝利だと僕は思う。 海外からのメールに記されていた言葉を勝手に引用しておきます。 「Am I a dreamer? I reject to be a dreamer. I live for life.」 追伸 明日は横浜で大島保克君とライヴです。サムズ・アップの開店13周年記念企画で、僕のリクエストに応えてくれ、東北の食材をふんだんに使った「東北バーガー」を作ってくれました。是非、食べてください。 それから熱烈なリクエストにお応えして、昨日終わったばかりの「speechless tour」、追加公演が決まりました。沖縄と石垣島に行きます。函館の次は南の島。それもまた素敵。 ————————————————— 山口洋/細海魚 TOUR2011“SPEECHLESS”追加公演 2011年7月8日(金) 桜坂劇場ホールB (沖縄県那覇市) 〒900-0013 沖縄県那覇市牧志3-6-10 TEL098-860-9555/FAX098-861-2434 開場/開演 開場19:00 開演19:30 一般前売3000円 当日3500円 学生(中学・高校・大学生)前売1500円 当日1800円(要学生証提示) ※入場時別途300円の1ドリンクオーダーが必要 … 続きを読む

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