月別アーカイブ: 1月 2012

1月7日　土曜日　晴れ 「新年早々、全力でやるバカについて」。 「収束、冷温停止」をあざ笑うかのように、元旦に遠くでデカめの地震が起きて、放射能の数値が急激に上がったことを知っている人は知っているだろうと思う。でも、理由は風のせいじゃないかって。嗚呼。某原子炉の燃料プールが決して安定している状態ではないこともね。何か、想定外の事が起きれば、即「アウト」が宣告されることも。つまり、僕らはそんな時代に、こんな国で暮らしている訳で、未だに家に帰れない人も、家族を引き裂かれた人も、エトセトラ。はるばる福島からやってきた、そのアホな人物がいちばん怖れていることは、今後自殺者が増えるってことで、それはつまり、その、僕らの無関心がそうさせた、と感じることができる人間がいったいどれだけ居るのか。 夜中の酒場で知り合いの某が「受け身でいるの、もうやめへん？」とツイートしているのを誰かが発見して、僕は激しく同意した。まったく、その通りだよ。真面目に物事に正面から脳味噌を駆使して向かっていくことは大切。でも、それだけじゃ人間はすり切れる。全力でやるバカは連帯を深める。だって、腹の底から笑うことが、今、一番難しいことだからね。僕はそれを忘れたくない。何処で何をやってたか、なんてことはどうでもいい。僕らは三日に渡って、来ることが出来なかったニンゲンの分まで、バカの限りを尽くしてみた。多分、誰かに迷惑はかけたと思うけど、それぞれの胸の中に、それぞれの火が確かに灯っていることは間違いない。 追伸　某人が先日アトミック・カフェでご一緒した田中優さんのblogを読め、と伝えてくれました。是非、ご一読を。 http://archive.mag2.com/0000251633/index.html

1月4日　水曜日　晴れ 「目には目を。そんな復讐の連鎖がやむことがなかったなら、世界は盲目になるだけだ」。　by ガンジー

1月3日　火曜日　晴れ 僕のソング・ライティングの理想はシンプルであること。DとG、たった二つのコードでこんな素晴らしい曲を書きたい。

1月2日　月曜日　晴れ そういえば、新年になって、野馬追で有名な相馬の中村神社にみんなで初詣に行きました。ひっそりとしていて、でも、いろんなスピリットが集まっていて、悪くなかった。柄にもなくおみくじを引きましたが、結果は小吉。まぁ、いっか。 帰ってきて、自分のために雑煮を作りました。料理は嫌いじゃないけど、母親が生きてるうちに「博多」の雑煮の作り方を聞いておくのを忘れました。残念。彼の地のそれには「勝男菜（かつおな）」と云う正月にしか登場しない、甚だ男尊女卑な（冗談）菜っ葉が使われるのです。だいいち、こっちに売ってないし。 今日からまた走ることに復帰です。箱根駅伝の選手が駆け抜けた、海沿いの道の隣にある側道を、彼らの倍くらいのスピードでゆっくり走ります。悪くなかった。今年も飽きずに年間3000キロを目指します。

1月1日　日曜日　曇り あけましておめでとう。僕も無駄に長いこと生きてるけど、こんなにアホな年越しは初めてだなぁ。福島は実のところ、遠いんだけれど、行って良かった。 本当は一晩で帰ろうと思ったのです。でも、彼らには2011年を「このまま終わらせてたまるか」みたいな強い意思があったのです。それがね、何と云うか、言葉で書けば「再生への強い意思」ってことになるんだろうけど、そのアホアホ・パワーが素晴らし過ぎて、僕も九州人として、受けて立たなきゃ男じゃねーだろ、とそう思いました。今年、こんなアホな年越しを迎えることが出来るなんて想像できたニンゲンは殆ど居なかったと思います。アホで、そして美しかった。訳もなくグっと来たなぁ。ニンゲンって凄いなぁ。初日に「良く来てくれた。嬉しいよ。さぁ、飲め、よし、もっと、飲め、とにかく飲め」。遠慮なく、強制的に振る舞われるチョー素晴らしい日本酒、そして日本酒。彼らの心にある本当の気持ちを垣間みるとき、僕は差し出される杯を空にすることでしか、気持ちを伝える方法はありませんでした。今回はプロジェクトでもないし、僕はただの友人として、そこに居るだけだから。肩書きも地位もなーんも関係ないのです。彼らもニンゲン、僕もニンゲン。気がつけば、撃沈。翌日はまっすぐ歩けませんでした。大晦日に雪山に行き、ゲレンデで酒をぜーんぶ洗い流して、年越しを見届けて帰ることにしました。それがね、また素晴らしかった。僕は福島県相馬人の底力を観ました。ここにはニンゲンたちが生きているのです。たっくさんの難問を抱えながら。豊かでバカでそしてあったかい。一緒に年越しを祝えて、本当に嬉しかった。何処かのお偉いさんも、海と生きてきたのに漁に出ることができない漁師も、家族を失った者も、家を流された者も、娘を冬休みに遠くに避難させているお母さんも、みーんなニンゲン。僕らにはまんべんなく、2012年が平等にやってくる。 僕らは2012年も全力で走ります。そのためのエネルギーを相馬のバカちんたちからもらいました。あの地震がなければ、今日のバカ騒ぎに立ち会うこともなかった。じゃあ、感謝しよう。忌々しいけど、呪うよりはよっぽどマシだ。過去を変える力は残念ながら、僕らにはない。じゃあ、現実を胸に刻んで、一緒に未来を創ろう。家々が殆どなくなってしまった松川浦の方から新しい朝が昇ってきます。とっても美しかった。ニンゲンの特技は「やり直す」ことです。ありがとう。Soma City。