月別アーカイブ: 1月 2015

その鍵

1月19日 月曜日 晴れ   鍵を束ねているものを捨てたくて。激しく捨てたいと思いながら、飲んでいた。タクシーに乗っているとき、それを持っているのを感じていたけど、あまりの捨てたさに、無意識にタクシーに忘れたんだね。嘘みたいなホントの話。  走り去る黒塗りの個人タクシー。あ、鍵がない。  その瞬間に思った。これは戻ってこない。笑。てか、戻ってこなくて、オレは嬉しいけど、とりあえず家には入れん。タクシードライバーと気が合わなかったから、レシートももらわなかった。つまり探す手だてはなし。深夜、厳寒。オレ、薄着。でも、何だか妙に嬉しかったんだよね。リーガルに、あの汚らわしいものがオレから去っていったってこと。  カギの110番みたいなところに電話した。これまた、そいつがかなり好きになれず。もう頼まん。詳細は割愛。嫌いなもんは嫌い。で、家を見上げてどーにかすることにした。このままだと凍死するし。  風呂場だな。酔ってたけど、五右衛門みたいに塀をよじ登って、排水溝に足をかけて、自分の家に侵入。たぶん、これでいいんだ。あいつは去った。見事なものだったよ。  そして気づいた。年末にあの人が鍵を束ねるもの、プレゼントしてくれたっけ?何つーか、すべてはそんなタイミングで、宇宙は動いてる。すごいね。

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満月の夕

1月18日 日曜日 晴れ この曲の話はこれで終わりにします。 たくさんの人が反応してくれて、嬉しかったす。同時に、僕にしてみれば、変わらない態度を20年間貫いてきただけのことなんで、戸惑いもします。 作家の一番の栄誉は、たとえ詠み人知らずになったとしても、その曲が誰かに歌い継がれているってことです。だから、誰が書いたか、なんてことはどうでもよくて、僕や中川のものじゃなくて、あの曲はある種の「公共財」なんだと思います。。 テレビのオファーを受けたとき、僕がひとりで歌いきるより、信頼し、リスペクトしているミュージシャンが歌ってくれている風景が見えたんです。多様性こそが、僕にとって、いちばん大切なことで、どんな風に歌ってくれても、ぜんぜん構わないんす。だから、僕は何も云いません。でも、感じてくれるんです。素晴らしいミュージシャンは。そして、オーディエンスはそれぞれに違う風景を受け取る。そんなコミュニケーションをこれからも続けていくつもりです。 多いに歌ってください。要望があまりに多いので、コード譜、載せておきます。ご自由にどうぞ。これは確か、数年前のARABAKIで奥田民生氏がHWと一緒に演奏してくれた時に僕が書いたものです。彼の歌を横で聴いていて、自分が表現できなかった風景が中空に描かれていくのを感じて、ひじょーに感動したのを覚えています。  

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20年

1月17日 土曜日 晴れ あれから20年。 そりゃ、いろいろ思うさ。でも、書かない。書けないし、今日みたいな特別な日のことだけでもない、毎日のことだと、僕は思っています。 テレビの力はすごくて、ちょっと怖いです。死んだおかんのともだちとか、親戚とか、ずーーーーーーっと会っていないともだちとか、まったく知らない人を繋げてくれるんだけど。感謝と共に、やっぱり向いてないと思います。これからも1回のテレビ出演より、1000回のライヴってスタンスで生きていきます。 てか、オレ、録画できないんだわ。機械を持ってない。テレビを録画したいと思ったことがないことに今日気づいたんです。あはは。感想は観た人の自由だから、何も云うことはないです。 中川もオレも若くないすね。笑。加齢に抗う気はまったくないけど、顔には全部生きてきたことが書いてある。だからこれからは4Kに耐えられるような生き方をしたいっす。観てくれて、ありがとう。 ついしん 昼間に神戸で行われた、サッカーのチャリティーマッチをテレビで観てたんす。往年の名選手が出てて、そりゃぁ、現役時代のキレはないけど、思うところはたくさんあったんす。その試合の取材に行っていた記者から連絡があって、試合前に「満月の夕」がフルコーラス流れて、関係者の一人が号泣してたって。ぐっと来るのはこういう時っす。 ありがとう。

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陣中見舞い

1月16日 金曜日 晴れ 遠い街から手作りの陣中見舞いが届いたでござる。ロクに食事をする時間もなかったから、ほんとうに嬉しい。 人をボロボロにするのも人、そして励ますのも人。同じ人ならどっちがいいか、云うまでもないよね。 ちょーありがとう。

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ヤギの縁

1月15日 木曜日 冷たい雨 島に居る間に随分ヤギと触れあった。人生でこんなにヤギと触れあったことはない。そして、ヤギは臭いと共に記憶された。 で、オレはこの臭いを知っていた。ときどきレコーディングで使うアイルランドのバウラン。分かってはいたが、あれはヤギの皮で出来てる。なんだかなぁ。あの楽器、使う度にあいつらの顔を思い出すのか、オレ。 なすべきときになすべきことはなされる。 島のともだち、雄介が真空パックのヤギ汁をプレゼントしてくれた。オレ、喰わないって。いや、喰えないって。そうだ、あいつに喰ってもらおう。ひひ。そして、オレは今日も雄介がくれたヤギTを着ていた。 なすべきときになすべきことはなされる。 かるーいノリでごまかそうとはしているが、実のところ、すさまじく、とんでもない日々だ。人生最悪と云えば、間違いなく、そうだ。しかし、オレは強くなった。誰かを憎んだり、恨んだりはしない。粛々と目の前の吐きそうな作業をやるだけだ。きっと、この向こうには光がある。何があろうと、まっすぐに歩くだけだ。 なーんてことを書くと気が重くなるからやめる。 話をヤギに戻して。アイルランドのバウランチャンピオン、ローナンが在籍するKILAがこの前島の店で流れていたのだよ。そしたら、何と奴らから新しいアルバムが届いた。 石垣島とオレとアイルランドはヤギで繋がってるのだ。すげぇ ! まだ持ってるぜ、オレ。てなことを英語で書くのは時間がかかりすぎるから、オレも「夕陽へのファンファーレ」をアイルランドに送ることにした。 なすべきときになすべきことはなされる。ヤギの臭いとともに。

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今日から始めよう

1月14日 水曜日 晴れ ご無沙汰です。沖縄、石垣から帰りました。 大好きな島で、ともだちのシングルマザーがオレと同じ誕生日の子を育てています。2歳です。小さな子供とこれだけ同じ時間を過ごしたのは初めての経験でした。何を大切にして生きなければいけないのか、言葉もまだままならないその子に、僕は、言葉ではない方法で教えられたのです。 どんな理由であれ、人は憎しみをモチベーションに生きるべきではありません。ひかりが輝けば、影が生まれる。それが摂理です。始めから、何もないところにすべてはあったのです。って、禅問答みたいでごめんね。吹き出していた血は止まりました。生きてたぜ。ラッキー。 「たとえ血が出ても、穴は手で掘るんだぞ」by カルロス・カスタネダ。確かにドンファンはそんなこと云ってた気がする。 今日から始めます。島のみんなへ、ほんとうにありがとう。 ついしん 1. 沖縄県那覇市の桜坂劇場に2014年10月1日〜2015年1月11日まで設置された募金箱の総額¥14,866がMY LIFE IS MY MESSAGEに託されました。 2. 沖縄県石垣市のアフリキカロ (居心地満点の素晴らしいお店です。是非行ってちょ。昨日はキーラのローナンのCDが流れてたよ)から¥5,000の募金を託されました。 3. 沖縄県石垣市の海人(うみんちゅ)から復興支援コンサートの募金先について相談を受けました。 4. 島の大好きな店のカウンターに「 MY LIFE IS MY MESSAGE」と書いてくれ、と。今更ながら、その言葉の意味を噛みしめています。みんな、忘れずに居てくれてありがとう。ただいま、プロジェクトは全力でリニューアル中です。ちょっと待っててね。

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休筆のお知らせ。

しばらく休筆します。 元気に暮らしてますので、ご心配なく。  

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瞬きのような夢

1月6日 火曜日 嵐 引っ越しのたびに、住所変更をするのが面倒くさくて放置していたら、遂に運転免許更新のハガキが届かず、あやうく失効するところだった。免許はとっても必要だけれど、きっと失効したとしても、大して慌てなかっただろう。ほんとうに、何というか、国家がやっていることに興味がない。すまんが、国民という自覚は日に日に薄れてゆく。 ずっと在日九州人だと思って生きてきたけれど、本籍も住所も、考えてもみないものに変化していて、相変わらずいつでも好きなときに移動できるように、終の住処なんて考えたこともなく、ノーウェアマン度は深まるばかり。 免許を取得して30年以上。ただの一度も講習を受けずに帰れたためしがなく、くだんのコンプライアンスと云うやつのおかげか、講習してくれる警察官はどえらく優しい紳士だった。でも、どうにも、こうにも、その空間が耐えられず、分からないように(オレだって真面目に職務をまっとうしてる警察官、傷つけたくないし)iPhoneで海外のラジオを聞いていたら、JOY DIVISIONが流れてきて、「LOVE WILL TEAR US APART」、何かの啓示かよって、苦笑したよ。 きっとオレは瞬きのような夢を観たんだ。でも、もう瞬いてしまった。目の前にはどうにもならない現実がある。だから、それを解決するために、出かけることににする。行く前から熱が出そうだ。何を背負ってんのか? でも、逃げる自分はもっと嫌いだ。「愛をくださいーー」ってこういうときに歌うんだろうな。明日は吹雪なんだってよ。苦笑。上等だよ。さぁ、行くぜ。

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ドブサらい

1月5日 月曜日 晴れ ティーンの頃、飲食店の厨房でバイトをしてた。結構な繁盛店。大将は今思い返しても、尊敬できない金の亡者だった。ちなみにオレの時給は340円。たぶん、労働基準法に違反してるな。営業が終わり、厨房の床にデッキブラシをかけて、最後に床の下に流れるドブのようなところにたまったゴミをさらう。油だの生ゴミだの。かなり強烈な汚れ仕事だった。 社員はもちろんやらない。バイトは誰もやりたがらない。この感じっつーか、空気が大嫌いだった。だから、率先してフツーにそれをやることにした。ラッキーと思ったであろう輩も居れば、少しづつ態度が変わっていった同僚も居た。能動的ドブさらい。気持ちは今も変わらない。それが格好いいことなのかどうか、オレは分からないけど、フツーに、黙って、率先して、オレはそれをやれる人間で居たい。期待しないし、求めもしない。ただ、それをやるだけだけど、それが充分なメッセージだとオレは思う。ガンジーがMY LIFE IS MY MESSAGEと云ったことの意味はね。 便利な世の中になって、エンジニアがミックスしたファイルが送られてくる。それは「満月の夕」を5人のヴォーカリストが4本のギターを弾きながら、歌っているものだったのだけれど、そこには多様性と云う普遍性があった。笑っちゃうくらいにバラバラな個性。でも、これでいいのだ。知らない人も多いけれど、ズレてるからハーモニーやグルーヴは生まれる。ただし、同じ行き先を観ていなきゃならないけど。 ある曲は「公共財」だと僕は思う。もう誰のものでもない。まして、僕のものではない。僕は積極的にテレビに出ない。好きじゃないのだ。マスで1回で伝わるものでも、僕は300回ライヴをやることを選んできた人間だ。でも、今回オファーを受けるにあたって、音楽が持つ多様性を伝えてくれるなら、と思った。ドブさらいという寡黙な愛の方法(オレのことじゃなくね)も含めてね。受け取ってくれるといいけど。 もう残りのLIFEの方が短い。いつだって雑務が持ち込まれるけれど、これからはバッサバッサと断る。元旦にそう決めた。お人好し、禁止。僕が世界に寄与出来ることがあるとするなら、時代を感じて、新しい曲を産みだし続けることだと思う。だから、その本分を忘れないように、環境を変える。ときどき、世間との交信を切る。あるいは外国に逃げるつもりでいる。 ぜんぜん関係ないけどさ、メンフィスにはまだ音楽の心があるぜ。アナログのテレコが廻り、ハモンドがリズムを刻んでるだけで、涙ちょちょぎれる。これが音楽だよ。音がウォームだよ。こういうの観ると、もう一回がんばって、スタジオ作るかーーーとか思う。夢、忘れてたな、オレ。    

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雑草という多様性、あるいは弱者の戦略

1月4日 日曜日 晴れ 真っ暗闇の海沿いの道を走りながら、雑草博士が語る「雑草愛」についての話を聴いていたんだけれど、ひどくインスピレーションを刺激されたからお裾分け。オレみたいに自分がつくづく雑草だと思ってる人とか、あるいは雑草に苦しめられてる人とか。 明日から仕事が始まる人が多いのかな? いいかもよ。

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