日別アーカイブ: 2016年7月12日

Recording day #032

7月12日 火曜日 晴れ さんざん飲んで、いろんなことを洗い流した。もっとも、真面目な話なんて殆どしないし、笑い転げてるだけだけど、深夜までつきあってくれる街の仲間たちに感謝してる。いつも、いつもありがとう。こんど、うちの屋上でみんなで飲もうな。空を見上げてな。 音楽に復帰。いつからか、音楽は自分の気持ちの吐露ではなくなった。そんなところに音楽はない。でも、とてつもなく自分そのものでもある。なんだか不思議な感じ。音楽を創る行為の中で、自分が救済されることもある。クリエイトしている時間がひどく愛おしい。 音の粒が見えるんだ。うまく説明できないけど、それを可視化できる。毎日不思議な体験をする。主観と客観を限りなく繰り返して、それはもうどちらでもなくなる。魂はここにあるけど、幽体離脱してるような感じ。自分だけど、自分じゃない。「主観即ち客観」って僕に直接教えてくれた銀幕のスターの言葉が腑に落ちるようになってきたよ。 いろいろあったけど、続けてきてよかった。 アーティストとして、自分にむきあった人にしか、道は開かれないんだよって、僕がもっともアーティスティックだと思っている人物に伝えた。それは苦しいことでもあるけど、たいせつなことで、ブレイク・スルーしてしまえば、モノの見方がまるで変わる。やがてエゴは天に還るんだよ。いいかい?君はLIFEってステージに立つ素晴らしいアーティストなんだ。忘れないでくれ。 2枚目のアルバム「凡骨の歌」はほんとうの意味で自分を掘り返してみた。向き合うことを通り越して、掘り返した。だから、いい思い出がない。結果、自分の浅さと醜さに驚いた。辛い作業だったけど、20代にそれをやっておいて良かったと思う。あまりの浅さに気づいたことは、国を出るきっかけに繋がった。ここに居たら、終わると思ったし、怖かった。世では湾岸戦争が起きていて「灯り」みたいな曲がたまたま書けることにもなる。あの曲、ほんとうにどうにもならなくて、歌っていても辛くて、スタジオでボツにする寸前だった。そこに友達がやってきて、「この曲をボツにするのはアホだ」みたいなこと云われて、思い直した。ほんとに、いろいろあるよね。どこでどう運命は転がっていくのか、分からないからこそ面白い。そして、すべてに於いて偶然なんてものはないから。先の見えない必然に身を委ねて、道程を愉しむこと。それがアーティストとしての生き方なんだと、このごろ思う。 アーティストなんて言葉、若い頃、恥ずかしくて使えなかったけど。笑。最近は意図的に使う。戒めでもあるんだ。

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