日別アーカイブ: 2016年7月13日

Recording day #033

7月13日 水曜日 曇り 生きている間にやろうと、随分前から思っているのに、何がしかのきっかけがなければ、できないこと。そういうことをひとつづつやっていけばいいのかなぁ、と眠れない夜に。いろんなこと、朝まで考えたけれど、とうぜん応えなんかあるはずもなく。でも、そういうことがまた新しい出会いをもたらしてくれる気はする。 50代のto doリストは40代のそれとは異なる。 たとえば、マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」。いつか読もうと思って、もう25年は経過したな。山の家に母親の形見として全巻持っていたから、いつかと思っていたら被災してダメになってしまった。 だから、さっき全巻買った。そうとう影響を受けるのか、途中で頓挫するのか、どちらでもいいけど、愉しみにしてる。 いろんな人が「凡骨の歌」を好きだと云ってくれて、嬉しい。今更ながら、逃げずに作って良かった。でも本人は未だに一度も聞き返したことがない。まだあの日々に向き合う勇気なし。笑。 フラッシュバック。 雪が降る日、河口湖のスタジオで「親父」って歌を一人でブースに入って歌ってた。あまりにオレがナーバスになってたので、アシスタントのM君がスタジオの中庭に雪かきをしてミステリーサークルを作ってくれた。なんだかなぁ。いろんな想いが急にこみ上げてきて、訳が分からなくなって、でもとにかく歌い終えて、コントロールルームに戻ったら、誰も目を合わせてくれない。いったいどうしたんだ?と思ったら、ディレクターもエンジニアもアシスタントもみんな泣いてた。ヒドくバツが悪かったけど、表現することにもっと真剣に向き合わなきゃだめだと。経験と誰かの思いやりがオレを育ててくれたことは間違いないよ。

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