Recording day #035、小樽のこと

6月18日 水曜日 晴れ

熱気ヤバし、ですね。梅雨というよりは一足飛びに夏。もともと夏は大好きなんだけど、暑さの質が変わったと思いませんか?。「酷」だもんね。。。

子供の頃、セミがジージー鳴く中をチャリに水中眼鏡とシュノーケルのっけて、海(僕らの場合、浜辺ではなく完全に岩場)に行くときも強烈に暑かったけど、こういう感じじゃなかったもんなぁ。温帯の亜熱帯化。農業をやっているともだちに聞くと、場所がどこであれ、口を揃えて、天候がおかしくて、読めないと。

未来の世代になにを残すって、まずは環境だと思う。自分だけが勝ち逃げして、美味い汁を吸って死んでいくのなんて、ほんとに人としてサイテーだと思う。

みたいな考えに変えてくれたのも、若い頃に読んだ「ローリングサンダー」がきっかけ。7月に小樽でイベントが行われる長谷川博一さんが教えてくれたんです。それがなければ、ネイティヴを何度も訪ねることも、ヴィジョン・クエストをすることも、自分のほんとうの名前を知ることもなかったのです。詳しくは拙著「Seize the day」に書いてあるので、ぜひ読んでください。

小樽のイベントですが、主催の人々の熱意にほんとうに頭が下がります。もともとは「リトルオタル」って長谷川さんが提唱していたんだそうで。没後に実現するなんて、むっちゃ素敵。北海道の人々はぜひぜひ来てください。善きことをつないでいく。長谷川さんのスピリットは生きています。

 

 

つーか。彼と僕の夢はデカすぎて、生きている間に実現しないのです。だからこそ夢だって。若い頃にさんざん酒場で話した記憶が。

そしてお気づきの方もいらっしゃると思いますが、そんなイベントに飛行機で行くのは、、、、。なのでわたくすフェリーに乗ってバイクで行くつもりです。その時期だけはレコーディングのことは忘れて。思うんです。プロセスが旅なんです。そこにどうやって行くのか。それを忘れずにいたいのです。

小樽はね。伊藤整が好きで、うちのおかんとも旅したことがあります。「雪明かりの路」って詩を自分が見た風景に置き換えてて「月明かりの路」を書きました。その歌を書く旅はNHKに密着されたな。小林多喜二のおかんが獄中にいる多喜二に書き送った手紙の実物を見たのも小樽です。おかん、文盲なんです。おかんの愛に涙が止まりませんでした。

そうそう。うちのおかんと訪れたときは短い夏でね。積丹ブルーに染まった海で寒そうに泳いでる人たちを見て、短い夏を意地でも愉しもうとしている姿が目に焼きついています。

彼と僕は真ん中に「音楽」がなければ水と油だったと思います。彼は呉服屋のボンボンで、青学育ちのシティーボーイ(死語)。こちらは叩き上げのロッカー。でも、重なる夢がたくさんあったんです。彼は僕のアイ・オープナー。亡くなったあと、世界中から彼に書き送った絵葉書がたいせつに取ってあって、僕はとてもぐっときました。

まぁ、ほんとに出来の悪い兄弟みたいな感じですかね。亡くなったあとも共同作業を続けてるのって、素敵なことだと思います。今年は彼が書き遺した歌を仕上げる際、早朝に何度も彼のスピリットと交感しました。

今日はその歌を録音しようかな。

 

 

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Recording day #035、小樽のこと への2件のコメント

  1. マジック  より:

    偉大なスピリットです。素晴らしいすぎます。言うのは簡単ですが実際にやると…物凄いエネルギーとスピリットとetcあると思います。自分の現場で出来る事循環をしていきたいです。

  2. ハートロッカー より:

    山口さんはいつも音楽と対話してるなぁ〜

    誰にも褒められ無くても自分は知ってる。俺らも知ってる。

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