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生涯の一本

1月21日 火曜日 晴れ 重たいグレッチを抱えて、リペアマンが埼玉からやってきてくれた。昨年12/26のライヴが終わったあと預けたから、ほぼひと月ぶりに再会して、その状態に唖然。 やりすぎないギリギリのところに照準を合わせて、完璧な調整が施されていた。すごい領域だなぁ、と感嘆。 オレ「これで一生、このギター1本でいけるね」って言ったなら彼、「ヒロシさん死んでもこのギターは残ります」ってさ。笑。 こう見えても、超絶一本気で、これだと決めたならずっとそれを使い続けるタイプ。そんなギターに18歳で出会えたのは幸福なことかもしれんと、思うのです。映像を見て、自分で呆れるんだけど、歌いながらピックアップを変え、細かくヴォリュームをいじりながら、ピックを指の特定の場所に隠し、指とピックを使いわける。それらの行為がすべて無意識のうちに行われているのです。 常にいじるヴォリュームノブといじらないノブがあって、同じ金属のパーツなのに、いじる方は金属が小さくなっているという。ほえ!金属ってニンゲンの手で摩耗するのね。笑。 ここまで使われると、どんなときも面倒を見てくれるリペアマンの存在は不可欠なのです。じゃなきゃ生涯の一本になりえない。彼の「大丈夫です。木でできてるんで、なにがあっても治します」。その言葉に勇気100倍。アパレルみたいなどこかのメーカーに聞かせてやりたい言葉です。 そういうことまで含めてチームHWだと思うのです。なので、今回のライヴアルバムは関わってくれた人たちをすべてクレジットしようと思っています。 クルマでもバイクでも、リセールを考えて買うなんてことができない。最初から売る気なんかないのです。買うってそういうことでしょ? 生涯これだけでいいってものを数少なく持ってるのが理想なんだけど、清貧への道はまだまだ。 でもCDと本を手放したのはほんとによかったなぁ。それでも増え続けるCDと本は年に一回とか、みなさんに差し上げようと思っています。 あのギターは天変地異が起きたとしても、真っ先に持ち出せるところに置いてあります。   ついしん おかんのストラトは嬉々として持って帰ってくれました。音が出るようになったら、また報告するね。親父が使ってた万年筆とか、おかんの包丁とか、このストラトとか、モノが受け継がれるのは素晴らしいことだと思います。  

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