月別アーカイブ: 8月 2022

8月11日　木曜日 ニーナ・シモンの歌と鳥のさえずりを聞きながら。 幼い頃から文章を書くことが好きでした。喋るのは今でもあんまり好きじゃないけど、書くことが嫌いになったことは一度もないっす。 ただ、ミュージシャンなのに作家とか、役者だけど歌うとか、人がやってることはともかく、自分がそれをやるのは向いてないのはわかってたから、人として反対側に突き抜けるまでは音楽だけで生きていこう、と決めたわけです。 余談だけど、デビューしてすぐ、某NHKからドラマの主役ってオファーがきたのです。そりゃ、事務所もレコード会社もやらせたいに決まってる。このときはね、必死に逃げた。オレは小学校一年生のときの劇の役が、「さるかに合戦」の石。セリフは「ぴゅーん」だけだったけど、それでも苦痛だったって。笑。 ほんと、やらなくてよかった。その役は某君が引き受けてくれた。未だに会うと「永遠の貸しだ」って言われるけど、そうかもね。 このblogを書き続けてる理由のひとつが「筆圧を落とさない」ってこと。誰かに見られる文章を書き続けることはとっても鍛えられる。書くってことはナルシシズムとの格闘でもあるから。そんなところはさっさと卒業して、これも反対側に突き抜けたかった。 歌えなくなったら、生涯に一冊だけ描こうと思っていて、そのときのためにね。 歌って、トシをとるとだんだん書くのが難しくなる。でも、文章は逆なんだよね。 で、さいきんオファーがあったんです。大好きなトラッドを元に短編を書いてくれないか、と。 ちょうど旅にでるタイミングでもあったので、喜んで引き受けました。 実存するのかしないのか。脳内に拡がる風景、登場人物の心象。ずっと思い描いてるのがほんとうに愉しい。歌を元にしてるので、帰結する場所もあって。好きなようにやってくれってそのオファーも嬉しかったのです。 さいきん言葉が（歌詞のことね）浮かんでこないのは、この世界とコのスーパー悪影響だと思うし、コ以降に書かれた歌でぐっとくるものはひとつもない。 でも、この短編に関しては言葉が溢れてくる。そっか、オレの才能が枯渇してたわけじゃないのね、と安心しているところです。 山の暮らしの中で短編で言葉を、民謡に取り組んで生き残った歌に込められた想いを受け取ろうと思っています。 自分の頭の中に拡がる風景って、実は無限なんだよね。ネットに縛られてると、そのことを忘れる。鳥のさえずりと、頰をなでる風、そしてニーナの歌。それだけで無限の世界に連れていってくれる。 どうせ生きてるのなら、生かされてるのなら、か。世界の美しさを伝えたいと思うのです。   明日の夕暮れを　怒りで埋め尽くしちゃだめさ 明日の星空を　諦めで塗りつぶしちゃだめさ 夜明け前がいちばん暗いこと　君はまだ知らないだけさ でもウソだけはついちゃダメだ　明日が霞んで　また何も見えなくなる 私はそう口ずさんでみる。 ポンチャントレインのほとりで  

8月10日　水曜日　晴れ 山のおじさん、やること多すぎて昨日は更新できずに寝落ち。トシですね。すいません。 標高高いので、もちろんクーラーは不要ですが、確実に地球は暑くなってるのがわかります。いなかったはずの蚊がいる、暑さの種類が変わってる、とか。 にしても。植物の生命力がすごすぎて。なぜ、こんなに風が入ってこないんだろうと、よく観察してみると、木々の上の方は揺れている。そっか、植物に覆われすぎて、風が通らなくなってるのか、と。これはもはや草刈機のレベルではないのですね。 実はうちに上がってくるのには２つの道があるのですが（過去形で書いた方がいいか）、ひとつは草刈りを怠けているうちに、草刈機ではどうにもならなくなり、今や原生林。今更道を作るには重機が必要と思われ。笑。 ここを簡易スタジオにするべく、少量の機材を置きっぱなしにしていたら、ことごとく壊れてるので、麓に降りて、資材を買って修復を試みるも失敗。音楽をやるにはもう少し時間がかかりそうです。 昨日の前進は洗濯機を直したこと。干す場所はまだ仮だけど、わざわざ麓まで洗濯にいかなくて良くなったのと、名物made in Asoのヒノキ風呂も、なんとか入れるところまで直しました。 以上、山からでした。みんなもいい夏をね。 親父が50年くらい前に買ったヴィクターのステレオからthe Bandが流れてます。    

8月8日　月曜日　晴れ えっと、昨夜遅く。21時間の船旅の果て。門司港に入港。そこからバイクを走らせて、洒落てるけど、あんまり好きじゃないホテルに宿泊。 でもさすが門司港。「安全入船食堂」ってのがあるんだよね。名前もロケーションも建物も値段も最高。なぜなら、港ゆえ、港湾労働者のための食堂なんだよね。安くて美味しいんだ。朝飯なんて330円だぜ！！！興味のある人は検索してみて。 さすが九州！まだ、残ってたよ、こんな素晴らしいお店が。 一気に阿蘇を目指すことにした。200キロくらいだから、昼前には着くはず。見慣れた地名がどんどん目に飛び込んできて、なんとも郷愁をかきたてられる。寄り道したい場所は山のようにあるんだけれど、山の家の復興をがんばらなきゃいけないんで、誰にもコンタクトを取らずに一気に阿蘇へ。 3年放置したら、家がどうなるか。だいたい想像はついていた。 まず、草が生い茂り、家に到達できない。ひょっとすると視認できないくらいかもしれない。バイクを置いて、切り傷だらけになって、家に置いてある草刈機とガソリンをゲット。たぶん、簡単にエンジンはかからない。でもって、開墾よろしく道を切り拓く。 次。家に上がるための階段が壊れているとの情報は入っていた。階段ないと入れないって、、、。 最近、また大きな地震があったのを知ってる。家の中、むちゃくちゃだろうな、、、、。 が、しかーし！ 最後の折り返しを曲がって、こわごわと見てみたなら、ここは草原か！ってくらい見事に草が刈られてる。そして、手作りの階段が！！！！！！！！ 聞いてないよーーーーーー！！ ははーん。うちの家の木材を提供してくれた日田の林業の親子の仕業だな！blog読んで、忍びなくて、親子で草刈って、木材持ってきて作ってくれたんだな！ 家の中は同級生だな！まるで誰かが住んでたみたいに完璧に掃除されてた、、、。 なんだか、とっても嬉しかったよ。じーんとしたよ。オレ、愛されてるなぁ、、。 なんだか、みんなが元気になる音楽作んなきゃな。 ありがとう！！ ついしん 山にいる間は画像はインスタで見てちょんまげ！blogからあげるのちょいとめんどいので。

8月7日　日曜日　快晴 横須賀から門司港に向かう船に乗っている。ほぼ丸一日かかる。これは一年くらいまえに就航した新造船で、以前からある徳島を経由していく便はもっと時間がかかる。 昨夜、荷物を満載したバイクで乗船を待っていたら、ともだちの浅田くんがツーリングにでかけていて、すでに温泉宿にチェックインして浴衣を着て、鮎を食べてる投稿を見た。オレはそのとき、乗船待ちの駐車場で地面に座ってカレーパンを食っていて、両者のコントラストに愕然としたが、それもまた互いによかろうと思い直した。笑。 昔から一足飛びに移動するのが好きではなく、わざわざ面倒臭い方法で行くのが好きなんである。どうしてって、その過程こそがオレにとっては旅だから。 一言で言って、船旅は最高。もとい。船内を走り回るクソガキどもを注意しないクソ親だけはラリアットをお見舞いしたくなるけど。誤解のないように。クソガキに罪はない。注意しない親がアホなのだ。オレが親ならガキに蹴り入れるね。少なくともオレの親父はそういう人だったけど、今ではそのことをとっても感謝してる。 新造船ってのもあるけど、まぁまぁ食えないことはないってレベルのレストランがあって、BBQができて、生ビールが飲める。（もうひとつの航路は時間かかるのに、食事は自動販売機しかない。これはかなりキツい）オレは人気のないところを探すことに長けているので、誰もいない場所で、静かに本を読んで、原稿もゆっくり書くことができる。デッキを歩き回り、ミルで5キロ走る。船内にいるのに昼過ぎには17000歩を超えている。笑。 サウナはもちろん（入らないけど）露天風呂まである。プラネタリウムでは映画も上映してる。 で、値段はって？オレはバイクも載せてるから飛行機より高い。ハイシーズンだしね。でも、それが高いとはオレは思わない。 と、ここまで書いて、クソガキどもがあまりにもうるさいので、親を注意した。ここはあなたの家ではない、と。 なにより。 いちおうwifiはあるのだが、岸から遠くなるともちろん通じない。それがいい。とってもいいよ。 大事なのは長く生きることじゃない。よく生きることだよ。

8月6日　土曜日　曇り 8月6日に思うこと。毎年書いてきたので、繰り返しません。気になる人は以前のblogを読んでいただければ、と思います。 私、原爆祈念式典のゲストに呼ばれたことがありまして、そのときに感じたことです。一生忘れません。 先日ライヴでも話しましたが、アイルランドのKILAとのツアー中、広島公演の前。彼らに原爆資料館に行くことを勧めました。帰ってきた彼らの演奏に人間としてとてつもない希望を感じました。行ったことのない人はぜひ、行ってほしいです。   さて。10月にG.Yokoのおそらく今年最後のライヴが決まりました。前回と同じく真城めぐみさん、辻コースケくんを迎えてのものになります。前回のツアーで音楽的にとても成長した、その先の風景を見せてくれたら、と思っています。 これを宣伝のネタにするのは気が引けたのですが、ひとつニュースがあるのでお伝えします。 アナログ盤「Survive」の3rdプレスが順調にいけば9月末に完成します。これは外国からのオファーに応えたもので、その際。国内用にも少しだけプレスを追加しました。前回、通販に回せた枚数がわずか20枚だったので、今回はそのようなことのないように。ライヴに来てくれた方全員が手にしてもらうだけの数は十分にあります。 3rdプレスはこれも国外の要望でクリア盤になっています。 そんなわけで「バードハウスへようこそ、2022完結篇」。どうぞ、よろしくお願いします。   わたすはこれから荷物をパッキングして、バイクに積んで九州に帰ります。

8月5日　金曜日　晴れ いい夏にしたいと思ってます。 いつだって、よりよい日々をと思っているけど、もう少し能動的に自分のLIFEに創造性をもたせてみたい、と。いつものルーティーンから抜け出して。 まずはバイクで九州に帰るというヤンチャをする。3年放置された山の家の復興に取り組む（見てないだけにいろんな困難が予想され）。なんとか暮らせるようになったら、「森の生活」ばりに運動と読書、質素な食事とともに、浮かんでくる言葉を探す。メロディーを記録してみる。オファーのあった短編を書いてみる。墓参りをする。ともだちにも会いにいく。ワンダーランドをバイクで走ってみる。存命の親戚に挨拶をしておく（親父の姉上とか、おかんの兄上とか、お元気なんす）。 月末には帰ってくるので、元気にみんなに会えたらいいなと思ってます。 人体実験の模様はblogやインスタでお伝えします。 にしても。弘前のねぷた。来年こそ、行くぞ。映像見てるだけで、グッとくるんだよね。なにかが、あるんよね。    

8月4日　木曜日　曇り 平日ライヴ、たのすかったね！ 来てくれて、ありがとう。なにぶん、すべてワンオペなので、準備はいろいろ大変だったけど、その過程も含めて前に進んでるってか、チャレンジしてるのが楽しかった。 てか、客席がだんだんいい表情になっていくのが嬉しかった。 あのお店はほんとに音楽愛に溢れててね。オレ、自分のアナログ盤でBGMかけたいんだけどって、前の日にわがまま言ったら、ちゃんとステージにターンテーブルがセットされてた。そんなライヴ見たことないでしょ？それもよかった。 せっかくのド平日だから、誰もオレにラジオやらせてくんないから、ラジオ番組みたいな感じでみんなのリクエストを共有できればいいなと思った次第。 曲順はオレが決めるけど、セットリストはほぼすべてみんなが決めてるわけで、歌ってると、世相とか、みんなの気持ちが浮かんでくるんだよね。中空に。それがやってて面白い。若い頃はそんなことぜったいにできなかったと思うけど、今ならそれができる。積極的に委ねる感じ。笑。 またやれたらいいな。 そうそう。10月のソロツアー、発表になりました。 10/22（木）　京都拾得（嬉しい！！） 10/22（土）　岡山ブルーブルース（むっちゃ、久しぶり！） 10/23（日）　広島ヲルガン座（みんな元気かな？） 10/29（土）　水戸ブルームーズ（今年何回目？笑） 詳細はこちらを！

8月2日　火曜日　晴れ　 　真夏のド平日リクエスト祭@横浜。 　いろんな意味でハードル高かったけど、やってみたかったんだよ。笑。オレもみんなの役に立ちたかったんだよ。 　だから、全力で向き合って、たぶんちょっとクドかったかも。でも、みんながそれぞれにいろんな風景を見てくれて、明日への活力になってくれたら、それがオレの本望。 　来てくれて、ほんとうにありがとう。おなかすいたー！

8月1日　月曜日　晴れ 8月 !!!!! 明日のライヴのリハーサルをやってました。普段やってない曲ばかりなので、気持ちは新人でございます。ハードル高っ。笑。 でも、こんなご時世なのに、ド平日にやってきてくれる人たちをハッピーにしたい一心でがんばっております。ド平日ゆえ、席はゆったりと楽しめますから、ぜひ来てくださいまし。 今日の1曲はこれで。夏はPOCOだよね。明日はうまくいけば、開場BGM、わたくすの私物のアナログでお届けできる（かも）です。ただいまサムズアップに問い合わせ中。わたくすの私物アナログ聞きながら美味しいもの食べててくれたらいいなぁ、と。