月別アーカイブ: 10月 2011

山便り

10月20日 木曜日 晴れ 11/11、ひばりさんのコンサート@東京ドームで演奏する際、後ろにはフル・バンド、並びにオケの皆さんがいらしゃいます。当初、僕ら4人だけで演奏するつもりだったのですが、せっかくこんな機会を与えられたのだから、ゴージャスにやらせて頂くか、と魚先生とネットでやり取りしております。山に来る前に僕がデモを作って魚先生に送っておいたのですが、それをアレンジして魚先生がネットで送ってくれる。僕は麓まで降りて、何処かの家のロックがかかっていない無線LANにタダ乗りしてダウンロードする、みたいな近代的なのか原始的なのか、ビミョーなやり取りをしながら、作業を進めております。だいたいのアレンジが出来たところで、魚先生にオケ用のスコアを書いてもらう。オレ、云うだけで譜面に関しては役立たず、みたいな。ほんとに、魚さんあってのHWです。感謝。 曲作りは順調に進んでいます。6曲を同時に仕上げていく、僕にとっては離れ業。都会に戻った瞬間に、こんな時間は与えられないのだから、やるしかない、つーかやりたいのです。来年こそはHWのアルバムを届けるぞー、と鼻息も荒く。みんなの日々のリポビタンDになるような音楽。創るぞ、おーっ。 山の生活のルーティーンは以下のようなものです。地味です。 朝6時、起床、ストレッチ。色気のない朝食。労働その1。昼食、20キロ走る(山の20キロはマジこたえます)、労働その2、風呂、曲を書く。麓に降りて買い物、無線LANタダ乗りでメールのやり取り、blogの更新、夕食、たっぷりと曲書き。終了23時、飲酒、睡眠。色気なし。でも充実してます。 ————————————————————————————– このニュースは嬉しかったな。 http://nukefreeworld.jpn.org/1022/?p=90 次。 「枝野経産相、トルコからの原発受注の交渉継続。景気下支えに向けた成長戦略の一環として」。 自国の事故もまったく収束できないのに、成長戦略もクソもあるかっ。って云うか、これ以上世界にコントロール不能なものをまき散らすことに一体何の意味があるん? その次。 東電を助けて国民負担を5兆円増やすと云う法律を通した官僚の悪知恵。「原子力損害賠償支援機構法」は「被災者救済」ではなく「東電救済」のツケを国民に回すためのもの。 狂ってる。 —————————————————————————————- 普遍的な愛の基盤は、あらゆることに対する責任感です。by ダライ・ラマ14世 もし5人の人間が集まってバンドってものをやり続けていけるんだったら、世界だってそうやって一緒にやっていけるはずなんだ。by キース・リチャーズ

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曲を書く

10月19日 水曜日 晴れ ようやく標高1000メートル近い山中で、僕はソングライターになることを許された。仕上げることが出来ずに放っておいた曲の断片がたくさんあった。この7ヶ月の間に経験したいろんなことが、僕を成長させてくれた。頓挫していた地点から、瑞々しく曲たちが新しく生まれ始める。違和感、喪失感、焦燥感、無力感、怒り、哀しみ、ようやく歓び、エトセトラ。一連の作業は僕の解毒で、かつ未来と現実をしっかりと見つめることで、大切なプロセスだと今さら気づいた。1995年と2011年は忘れられない年になるだろう。音楽なんかに意味はあるのか?僕はそれに「YES!」と太文字で応えよう。   山の中で独りで寂しくないんですか、と。全然。労働は大変だけど、男の意味を教えてくれる。草を刈るとか、家を補修するとか、チェーンソーでジェイソンごっこするとか、薪を割るとか、火を熾すとか、食事を作るとか、珈琲をいれるとか、標高差400メートルを20キロ走るとか、夜に震えながら満天の星を見るとか、思索と詩作に没入するとか、エトセトラ。  

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草刈り

10月18日 火曜日 快晴 東電が賠償金支払いのために一兆円規模の財政支援を国に要請。 「その前にやることあるだろ」。 電気料金の本格値上げを見送る。 「当たり前だろ」。 来年度中に柏崎刈羽原発の再稼働を実現させる方向で調整。枝野経産相が11月上旬に認可の見通し。 「、、、、、、、、、」。 ときどき思う。暴動が起きないのが不思議だ。それともオレの頭がおかしいのか。うーん、草刈って、峠を走って、音楽に向かうぞ。

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国王、い、家が見えんとです

10月17日 月曜日 曇り しかし「勝手に実家」の居心地の良さと云ったら。座敷に敷かれたおふとんの国で昼過ぎまで惰眠をむさぼる国王、ヒロシ。「おはよう」の言葉と共に、コーヒーが出てきて、前日飲み過ぎた国王のためにお腹に優しい料理が次々と。貴様ら、毎日こんなもの喰ってるのか、許せん。「オレ、ここの家の子になる」と云ったら、あっさりと「いいよ」。やったぜ、また人生やり直せる。 しかし、国王にはやらねばならぬことがあった。今年は忙しくて、山の家には一度も戻らなかった。覚悟はしていたものの、最後の角を曲がっても見えるはずの家が見えなかった。そうです、どこが道なのかも不明なくらい草がボーボーに。大泣。根性者の国王も、この有様に撃沈。「勝手に実家」に引き返そうかと思ったが、頭の中に「オレは道を創る男さー」と云う信州大学農学部の奴らが歌っていた曲がリフレインしてきて、明日から、まずは草と闘う覚悟を決めた。道を切り開くぜ。音楽の前に労働だー。さぁ、麓にガソリン買いにいくぜ。  

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爆走1200キロ、そして勝手に実家

10月16日 日曜日 曇り 爆走1200キロ。脇目もふらずに13時間。いつまでこんなこと出来るんだろ、とは思う。寄る年並には勝てないのか、クルマを降りると地面が揺れる。山中にある「勝手に実家」に上がりこみ、「おかえり」と云う言葉を聞いて、上げ膳据え膳、積もるバカ話に、My life is my messegeのライヴが見れなかった友人たちのために、「Live for Soma City」を爆音でかけて、エアー・ヒロシを披露した後、座敷で即死。至福。いつも、ありがと。帰る場所があるけん、闘えるとです。

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オレは原始人になりたい

10月15日 土曜日 雨 私、新聞を取っておりません。旅が多いので、その都度いちいち止めるのが面倒なのです。なので、朝日新聞に連載中の前田基行記者による『プロメテウスの罠』なる記事、まったく知りませんでした。ご存知ない方は是非、読んでください。読後、しばらくコンピュータの前から動けませんでした。うーむ。 http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/f13884af9cb768d68c404735366479dd 突然ですが、私、原始人になるために、しばし都会を離れます。夜明けと共に目覚め、たんまりと力仕事をこなし、自分で飯を作り、標高1000メートルを自分の足で駆け抜け、思考し、そして音楽に向かうためです。ネット環境が甚だ悪いため、ときどき更新が滞るかもしれませんが、悪しからず。

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葛藤まとめ(何だそれ)

10月14日 金曜日 曇り 最近、身の回りで「葛藤」が連鎖しております。オリジナルを書いたのは僕の恋人(おえっ)まごうことなき中年、もうすぐ50歳になる福島県相馬人Mです。被災地の「葛藤」、未読の方はこちらからどうぞ。 http://blog.livedoor.jp/happymoritamusic/archives/66953025.html それに反応して、書いたのが関東在住、僕の「葛藤」。 http://no-regrets.jp/wordpress/?p=3167 更に追尾(何だそれ)したプロデューサーN君の代官山型の「葛藤」。 http://wildflowertokyo.blog137.fc2.com/blog-entry-1359.html 続いて、僕らがガイガーカウンターをプレゼントした相馬のホズミちゃんの「葛藤」。これ、お子さんがいらっしゃる方は是非、読んでください。たまりません。ホズミちゃんには16歳の娘が居ます。必読。 http://teamonelove.seesaa.net/archives/20111013-1.html 更に、明日、相馬でライヴをやるリクオの「葛藤」。 http://www.rikuo.net/index2.html それに応える形での相馬人Mの葛藤、再び。 http://blog.livedoor.jp/happymoritamusic/archives/66960306.html 中川敬の「葛藤」もあるらしいのですが、それは発見できず。つーか、いろいろアドバイス、ありがとう。 ————————————————————————————————- 「葛藤」する以外に方法がないのです。それが「葛藤」の本当の意味だってことを知りました。今更「if」を書くべきではないけれど、地震と津波だけでも充分に甚大なものだったのに、原発事故と、その後の信じられない対応がもたらしたこの状況を出来るだけ知って欲しいと思います。何も始まっていないし、終わってもいません。 ただし、僕らはこの「葛藤」には意味があると思っています。きっと何かを見つけ出すことができると思って、生きています。ちょっと前までは「死ぬまで諦めません」ちゅー感じでしたが、「死んでも諦めません」。相馬人Mにならって、「すっぽんのヒロシ」と呼んでください。 自分に出来ること。それはもちろんのこと。トップダウンで世界を変えていくこと。その両方をずーっと考えています。いつかアナウンスできると思うので、ちょっと待っていてください。意味のない「葛藤」はありません。 ずーっと胸の中にあった「焦燥感」、「違和感」。それらが音楽になって立ち上がってきました。毎日、時間を見つけてはギターを握っています。おそらく、僕が信じている人たちの中で、この二つの感情を感じなかった人は居ないでしょう。それらを昇華させて、音楽に変えるのが僕のひとつの役目でもあります。月末までの時間、それと向き合う時間を確保しました。山の中で、ほぼ原始人の生活をしながら、少し距離を置いて、自分の仕事に没頭してみようと思います。 最後にこういう時に僕がよく歌ってる歌を。随分前にコマーシャルで流れてたんだけど、ギャグと物事の神髄が両方描かれてて、大好き。この歌を書いた野坂さん、ルー・リードに良く似ていて、二人とも心より敬愛しております。「ソ、ソ、ソックラテスかプラトンかー、ニ、ニ、ニーチェかサルトルかー、みーんな悩んで大きくなったー、オレは大物だーっ」。

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いっちょやったろツアー、続報。

10月13日 木曜日 晴れ はてさて。ライヴの告知を。ほんとーにとんでもなかった2011年は八重山の至宝、ヤス先生こと大島保克と九州を廻って、最後に横浜にたどり着くっちゅーことになっております。ヤスと僕の組み合わせは、何ちゅーかその、ラビッツとも魚先生とも違った意味で、これまた奇跡的。ほんとだよ。是非、来んしゃい。 追伸 九州3公演の一般発売は10/22から。イベンター、つくすでのネット予約は来週頭からだそうです。 ——————————————————————————————- 山口洋×大島保克 : ロックと島唄 ふたりでいっちょやったろツアー 2011年12月15日(木)鹿児島Bar MOJO 「鹿児島の諸君、待たせたなー。どうにか年内に間に合ったぜー」。 鹿児島市東千石町8-29 南国タクシービル3F TEL : 099-226-7715 開場 : 開演 19:00/19:30 前売¥3,500(税込)ドリンク代別・番号付 お問合せ TSUKUSU 092-771-9009 www.tsukusu.jp インターネット予約 TSUKUSU http://www.tsukusu.jp(PC) http://www.tsukusu.jp/i(携帯) イープラス=http://eplus.jp プレイガイド チケットぴあ店頭/セブン-イレブン/サンクス・サークルK/ローソンチケット全店/ファミリーマート/イープラス/会場にて 電話予約 チケットぴあ=0570−02−9999 (Pコード:153-868) ローソンチケット=0570−084-008 (Lコード:83306) ———————————————————————————————– 2011年12月16日(金)日田シネマテーク・リベルテ 「大好きな大分県日田市に久しぶりに参ります。ちょー愉しみ」。 大分県日田市三本松2-6-25 日田アストロボール2F … 続きを読む

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葛藤

10月12日 水曜日 晴れ 自分のしていることが正しいのか間違っているのか、震災以降、常にそれを頭の中で反芻する。自分で気づかないことを、指摘してくれる友人もいる。そして、また考える。面倒だと思うこともある。でも、どうしても避けて通れないのであれば、考える以外に方法はなく、そのプロセスは自分を成長させてくれる。ただし、プロセスに酔っている暇はなく、あくまでも、結果を出し続けていくしかない。それがやりがいで、そして難しい。 スティーヴ・ジョブスはこう云った。「君たちの時間は限られている。だから無駄にしてほしくない。ほかの誰かの人生を生きてはいけない。周りの雑音に自分の内なる声をかき消させないでほしい。そして一番大事なのは、自分自身の心と直感に従う勇気を持つこと。不思議なことに自分の心と直感は、自分が本当になりたい姿をよく分かっているものだ」。 僕らが12月に催そうと計画している「SOMA WEEK」。熟考した結果、これだけは再度伝えておかねばならない。何度でも書くけれど、僕が関東地区に生息しているのは、僕の意志によるものだ。ここが安全だなんて、思っていないし、政府の発表はまったく信じていないし、周りがフツーに暮らしているから大丈夫だ、なんて思っていない。仮に僕に幼い子供が居たなら、ここには生息していないかもしれない。今日、横浜でストロンチウムが検出された、と報道された。本当に末恐ろしい世界に暮らしている、と僕は思う。 相馬市、南相馬市には人が住んでいる。子供たちも暮らしている。その上で、このような文章を書かなければならないのは、心が痛い。けれど、安全だと云いきれない以上、僕は書かねばならない。僕らのやろうとしていることが、無用な被曝を助長するようなことだけは避けなければならない。だから、子供や、妊娠している方はSOMA WEEKには来ないでください。それから足を運ぼうと考えている人たちは、自分で知識を得て、ただしく怖がってください。リスクがあることを知ってください。本当に失礼な表現ですが、僕らはいつだって覚悟を決めて、現地に入っているのです。僕らがたびたび訪れているから、大丈夫だ、なんてことはありません。若いスタッフにはリスクも説明します。僕らは現地と連携して、出来る限りの情報をこれからもお届けします。どうか、本意が伝わりますように。よろしくお願いします。 本日の現地情報です。僕も彼も「葛藤」しています。でも、それは仕方なく、当たり前のことだと思っています。 http://blog.livedoor.jp/happymoritamusic/archives/66953025.html

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insanely great

10月11日 火曜日 晴れ 島根県出雲市の眼鏡屋、ケンタが飛行機に乗って、僕の新しい眼鏡を届けにきてくれました。聞けば、僕の家に来る前に、魚さんのところにも配達したのだと。そんな眼鏡屋、聞いたことある?まさにinsanely great。これはスティーヴ・ジョブスの言葉だけれど、自分が作るものに、これだけの誇りを持って、取り組むこと。その姿勢が僕は好きです。 いわく、今回僕らが発注した眼鏡は近くも見えるし、遠くも見える。少し特殊なものなので、使うにあたっては指導、調整が必要なのだと。彼の鞄の中には多数のヤットコ、フレームを調整するためのヒーター、そして自筆のマニュアル。僕は長い旅の間に、この手の職人にたくさん出会ってきました。それぞれが薄利多売の大型郊外店によって、苦しい経営状態にある。僕はこう思うのです。人生もとっくに折り返し地点を過ぎた。昨日書いたクルマもそうだけれど、これからは本当にその製品に誇りを持って、仕事に取り組んでいる人たちと関わっていきたい。多少、値が張ったとしても、それを超えるだけの価値がある。僕はそう思います。何よりも、彼らの仕事を観て、それらの製品を手にすると、愛着が湧いてくる。僕の顔の真ん中にはケンタの誇りがのっかっているのです。ありがとう。そして、こういう連中を繋いでいくのもまた僕の役目です。自分の眼鏡に?を抱えている方は、出雲大社の参道にある、小さいけれど、素晴らしい眼鏡屋、シマネヤにどうぞ。 http://www.shimaneyamegane.com/

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