月別アーカイブ: 1月 2011

旅の余韻

1月21日 金曜日 晴れ 「旅の余韻」と書けば、麗しいのだけれど、僕らの旅がそんなものであろうはずもなく、まさに激烈と書くにふさわしいものでした。京都からの距離が470キロと表示され、「へ、大したことないじゃん」と思う自分もイカれてるなぁ、と。 それでも、この時代、好きなことに没入できる幸福に浸っています。実現するために伴う障害は歓びであって、苦労とは呼びません。そして、手前味噌だけれど、僕らの仲間は本当に素晴らしい。 まずは細海魚。僕が折れそうになると、アコーディオンを抱えて立ち上がり、ものすごいフレーズを弾き始める。静かで激しい鼓舞でした。僕らの宇宙はかなりすごいところまで来た、と実感しています。ときどきステージで自分が何処に居るのか、分からなくなる。幸福です。 そして、この時代。音楽を心から愛し、そのためならどんなこともいとわない。素晴らしい輩が少なからず居ることが、僕らを励ましてくれました。僕は「愛」の本当の意味が少しづつ分かりかけています。願わくば、自分もそのようなニンゲンでありたい。病を抱えて絶望している人、家族や仕事のトラブル、人生のどうしようもない悩み。いろんな人に会いました。だからこそ、全力で「ひかり」を描きたい。僕らの「ひかり」は誰も救うことができないかもしれない。絵空事ではないし、時に生々しすぎることもある。でも、本当の「ひかり」とはそのようなものだと僕らは思うのです。 ツアーの途中で、体脂肪がここに書くのをはばかられるような数値になってしまいました。だから、今週末のマラソンは棄権します。おそらく、このまま走ったなら、例のごとく限界に挑戦して、低血糖で病院送りになるでしょう。そんな事に何の意味もない。ようやく学んだのです。ステージで死ぬならともかく、マラソンで身体を決定的に壊すことは馬鹿げている。それよりも、今は音楽に集中したい。簡単にそう決断できたことに、自分でも驚きました。 ようやく自分のベッドで眠れます。多分、一晩で回復するでしょう。そしたら、またこの音楽を深化させることに集中します。是非、観に来てください。 旅で出会った僕らの大切な友人たち。そして足を運んでくれたみなさん、本当にありがとう。心から、愛と感謝を込めて。

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京都にて

1月20日 木曜日 曇り このクールの最終日。かなり身体にダメージは来てたけど、日本で一番歴史のあるハコ、拾得はいつも変わらない体温で僕らを迎えてくれます。それがどれだけありがたいことか。オーナーのテリーさん、あんなに温かい人物を僕は知りません。涙。 その愛にのっかって、僕らは最後の体力を振り絞って音楽に没入します。京都ならではの風景を描けた、と思います。寒い中、足を運んでくれた人たち。本当にありがとう。心から感謝を込めて。多謝&再見。

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魚とヒロシの食べログ2011冬

1月19日 水曜日 曇り 長崎から京都までの800キロ。今日は食べ物にフォーカスしてみます。だって、それくらいしか僕らを奮い立たせてくれるものないし。京都ではグルメクイーンのSちゃんを呼び出して、連れてってくれた店で喰いまくります。いやー、美味かったぜ。

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その歴史の重み、長崎県長崎市にて

1月18日 火曜日 曇り 「僕と魚のツアーはフツーのハコには収まりきれないので、その土地ならではの場所で演奏したい」と、のたもうたのは僕。そして地元の有志たちと、イベンターが選んでくれたのが、国の重要文化財に指定されているこの建物。でも、タダものではなかった。歴史はとてつもなく重かった。ときに逃げ出したいほどに。 長崎で数日を過ごし、目を皿のようにして何かを受け取ろうとすると、言葉には出来ないものがたくさんある。そして、僕なんかまだペーペーだってことを知らされる。表現はどうかと思うが、それが面倒くさくて、好きだ。ありがとう。うまく云えないけど、燃えたよ。いつになるか不明だけれど、必ずこの建物に戻ってきます。寒い中、足を運んでくれて、ありがとう。この九州の三カ所。いろんな人々の尽力によって成り立っています。ひどく、ひどくリアルで、そしてあたたかかった。ときどき、涙腺が決壊しそうなほどに。ありがとう。もらったエネルギーは次の街に持っていくぜ。みんな元気でな。愛してるよ、心から。

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プロモーション

1月17日 月曜日 晴れ 弱小レーベルno regrets。移動日はプロモーションです。たいていの場合、ラジオやテレビ、あるいはメディアに出演するのは僕だけなのですが、今回は初めて魚先生も道連れに。普段、speechlessな彼から発せられる言葉はとっても面白く、貴重なものでした。 FM長崎は毎年HW特番を作ってくれます。今年は魚先生も参加してくれて、抱腹絶倒の一時間になりました。オンエアーは1/30の午後7時からです。是非。 明日は九州シリーズ最終日。長崎にて。みんな、待っとるよ。

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音楽の魔法

1月16日 日曜日 雪 speechlessツアー。故郷福岡の住吉能楽殿にたどり着きました。今日、僕らは一回目のピークを超えました。ステージに立っている間、音楽に完全に没入していました。それが可能になったのは、イベンター、PAチーム、スタッフ。彼らが音楽のために心を砕いて、愛を込めて奔走してくれたからです。素晴らしかった。そして何よりも寒い中、オーディエンスが足を運んでくれたからです。本当だよ。心からありがとう。 なので、ライヴがどうだったとか、うまく表現できないので書けません。僕ら自身が音楽の魔法の中に居ました。これから、僕らは構築した世界を再び壊していくんだと思います。楽しんでくれたかな?また元気に再会しよう。多謝&再見。

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穏やかな気持ち、佐賀県佐賀市にて

1月15日 土曜日 雪 故郷のホテルで目覚め、移動で疲れた身体をほぐすために、雪の舞う大濠公園をゆっくり10キロ走ります。ちょうど、中学対抗の駅伝大会が催されていて、激走する中学生ランナーにゴボウ抜きにされます。若いってことはそれだけで才能だと云うか、蹴る足が臀部まで見事に跳ね返っています。羨ましい。 細海先生と合流し、佐賀を目指します。背振山を超える頃、吹雪。悪くないです。乾燥しすぎた空気に喉をやられかけていることを除けば。浪漫座は明治に建てられた古い建物です。来る度に機材も充実していきます。運営している人々に愛を感じます。だから、建物が持つ響きだけで演奏しました。敬意と感謝を込めて。外は今年一番の寒さ。良く足を運んでくれたなぁ、と。僕は最後まで「戦闘的」な気分になりませんでした。こんなこと初めてかも。穏やかに、淡々と、風景を描きました。そんな気分だったのです。肉体も穏やかにそれに応えてくれました。僕ら(特に僕)は甚だ空気や天候や人の想いに引っ張られる人間です。それが面倒なときもあるけれど、こうやって今日しかない風景を描く。それが旅を続けていることの意味だと思っています。 寒い中、来てくれて、本当にありがとう。何かを持って帰ってくれたかな? 追伸 明日は今年一番の寒さになるそうです。イベンターも急遽、みなさんが風邪をひかないようにストーブをレンタルしてくれるそうですが、能楽堂は広くて、寒いのです。思い切り厚着をして、来てください。冷え性の人は足下を特に気をつけてね。じゃ、会えるのを愉しみにしています。

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目玉オヤジと爆走1200キロ

1月14日 金曜日 晴れ 東京から福岡まで。何故か同乗者は目玉オヤジで、爆走1200キロ。 僕が車で移動するのには訳があります。まずは公共交通機関が好きではないこと。楽器を持っていると大変なのです。それから、叶うわけないんだけれど、自分が乗る乗り物は自分で操舵したいこと。飛行機であれ、新幹線であれ、なんであれ。そして、訪れる街の成り立ちを、自分で近づいていくことによって、知っておきたいこと。例えば、ラスヴェガスや、六カ所村。そんな特殊な街を除いて、街が出来るのには理由があるのです。それを肌で知っておきたい。そこに暮らす人たちに音楽を届けに行くには、成り立ちを知らずに演奏したくないのです。わがままで、地球に甚だ優しくないのだけれど、それだけは身体が続く限り、こだわっていたい。 でも、正直1200キロは骨が折れます。若い頃、アメリカを一日に1000マイル(1600キロ)走っていたけれど、もうそのようなことは出来ません。車を降りたら、地面が揺れています。

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ピーキング失敗

1月13日 木曜日 快晴 ツアーの合間を縫って、今月、二度目のマラソンを走ります。本当はもうレースなんかに出なくても、きっと一生走り続けるんだから、もういいいかな、と思っていたのですが、師匠のゲン、改めニタポンが「そんなこと云わなくても、年に一度の運動会だと思えばいいじゃないですかー」と。ふーむ、それもそうだな、と思い直したのです。正直なところ、大勢の人間の中を走ることは好みません。昨今のランニングブームみたいなものもあまり好きではありません。って、僕もまさにそのブームのさなかに走り始めたんだけれど。 去年初めて走ったフルマラソンは悲壮感が漂っていました。自分の中でやらねばならぬ目標があったのと、レースの3日前に階段から全裸で落ちて、全身打撲のまま出場したからです。今、考えると良くもまぁ、あんな無茶なことをしたなぁ、と思います。 ところで、今年は見事にピーキングに失敗しました。ピーキングとは読んで字の如く、レース当日にコンディションを最高の状態に持っていくことです。身体に一番負荷をかけなければいけない時期に、丁度北国をツアーしていて、雪で走れなかったのです。それを何とか取り戻そうとして、年末から正月にかけて、無闇に走った結果、脇腹に残してあった最後のプチ贅肉まで削ってしまったのです。体脂肪率、哀れな7%。長距離を走るエネルギーは脂肪です。それを燃やしながら走るのです。でも、それがない。アーメン。この状態になると、お腹がすいたらアウトです。低血糖に陥って、身体に震えがきます。最近はライヴでも低血糖になるので、とにかく喰って、喰って、喰いまくる。ご飯はすべて大盛り。それでも消費するカロリーに追いつかない。面倒臭い身体です。 はてさて。本当は二度目のレースで3時間を切ると云う華々しい結果を残す予定でしたが、そんなの到底無理です。なので、現実的に考えて、3時間半を切るってところを目指すことにしました。低血糖に陥る前に早くゴールにたどりつかなきゃ。そんな闘いです。 そんなこんなで私、明日は爆走1200キロ、一路九州へと向かいます。あまり身体が丈夫でない魚さんにそんな無理をさせることは出来ないので、僕一人の旅です。魚先生はぴゅーんと飛行機で。九州のみなさん。今回はイベンター「つくす」や地元の人たちが「speechless」を聴いて、音楽に似合う、それぞれ素晴らしい会場を用意してくれました。佐賀も長崎も福岡も、個性豊かな場所です。音楽の魔法を浴びに、みんな来てね。詳細はnewsを。 blog、web担当のヨシ先生と読みやすくするために工夫を重ねています。ご意見、あれば何なりと。いろんなOS、端末があるので。僕らの周囲にwindowsを使っている人は殆ど居ないので、どう見えているのか不明なのです。最近「たまけんさん」と呼ばれているらしい渡辺圭一のblogにリンクを貼りました。同じバンドに居ても、これだけ性格と生活が違うんかいってところを楽しんでください。ひひ。圭一君、博多のライヴ、たまには観に来んしゃいね。 「speechless」、ライヴ会場で手にしてくれた人たち。暮らしの中で響いてますか?だとすると、とても嬉しい。感想、遠慮なく聞かせてください。志は高いのだけれど、弱小レーベルno regrets。それが一番のプロモーションだと思っていますから。どうぞ、よろしゅうに。

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生きていることが好きになった。横浜市にて。

1月12日 水曜日 曇り ツアー2日目。演奏することで、育つ。そんな感じ。 ステージに上がる前から、異様にテンションが高かったので、寒風に吹かれてみた。上がると「無」になって、自分のきれいなところも、ドロドロしたところも、何もかも渾然一体となって、中空に浮かんでは消えていく。でも、途中で気づいた。僕は生きていることがふたたび好きになった。そんな感じ。って分からないか。一部は本当に音楽にintoしていた。楽屋に帰って、それが妙に恥ずかしくなって、そしてとつぜん欽ちゃんが降りてきた。この頃、自分がよく分からない。分からないから面白い。 ひとつのライヴに対しての感想は無数にあると思う。居合わせた全員が「あれは良かった」なんてことはない。僕は肉体をだいぶコントロールできるようになってきた。だから、それでいいんだと僕は思う。 この世界を楽しんでくれたかな。「speechless」はみんなの日々に響いているかな。だとすると、僕は嬉しい。旅はまだまだ続きます。九州のみんな、待っとれよ。今日、来てくれた人も、また渋谷に来てね。その日には、その日の風が吹くからね。 また、元気に再会しよう。来てくれて、本当にありがとう。

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